黒い鳥の本
まっくろで、おそろしく、悲しい考えによって
心に陰りが生まれるときがあります。
自分がそんな考えをする人間だとは
思いたくないから
必死に、明るい色で塗りつぶそうとするけれど
綺麗な色にはならなくて、色を足せば足すほど
どんどん心が汚れて、次第に、本当の心が
わからなくなる時があります。
そんな時、わたしはある本をひらきます。
『黒い鳥の本』 文:石井ゆかりさん
絵:沙羅さん
1ページ1ページに、
色鉛筆で描かれたような鮮やかで綺麗な”絵”
そして、”メッセージ”があります。
どのページから開いても、
心にすっと入り込むような
言葉が書いてあります。
その中でも、常に傍らに置いておきたい言葉
”たまねぎをどんどんむいていったら
なにか別のものででてくるわけではなく
そのままぜんぶむけてしまうだけです。
そして、私たちはその「皮」自体を
甘くおいしい野菜として食べています。
たとえば「なんのために生きるの?」
という問いがあったとして
その問い自体が
「玉ねぎ」のようなものなのかもしれません。
問いの答えを、たまねぎをむくように
どんどん探していっても
さいごまで「問い以外のもの」は出てきません。
でも、むき続けていたすべての皮は
それを美味しく食べることができます。”
自分の中で繰り返し行う”問い”
たまねぎをむく中で、何度も涙が出てくるけれど
最後にはきっと、美味しく食べられる。
わたしは、たまねぎを何個も何個も
むいてしまうと思うけれど…
そのたまねぎを美味しく、誰かと
分かち合えたらいいなと思います🐿
この本の帯には
「明るさ」「正しさ」に疲れた心に。
と書かれています。
わたしは、前向きでも、明るくもなく
でも、常に正しく生きたいと思っています。
その思いが、時に自分を苦しめます。
この本は、「黒いわたし」を
受け入れてもいいのでは?
と、静かに、伝えてくれます。
本を読んだからといって、
すぐに受け入れるのは難しいことです。
でも、繰り返し本を読み、
受け入れようとすることで
少しずつ、まっくろな心を塗りつぶさず
黒くても、自分。と思えるようになりたいです。
実はシリーズもので、
この黒い鳥の本は第四弾です。
他の色の鳥の本もありますが
今のわたしが惹かれたのは、黒い鳥でした。
青い鳥、金色の鳥、薔薇色の鳥の本も
いつか、読んでみたいです☺️
この記事を読んで、明るさや正しさに疲れた
透き通るような、優しい心を持つ人に、
ちょっと、読んでみようかなと
思っていただけたら、とてもうれしいです🌱
ありがとうございました☺️
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