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宅録家kamuidadの宅録雑記①

宅録をやり始めてから27年目になりました。このnoteでは、宅録と楽曲制作、作詞作曲や歌う事などについて書いて行こうと思います。よろしくお願いします。

宅録を始めたのは1995年だったと記憶しています。当時やってたバンドのギタリストのお父さんが大工で、彼の家にバンド専用のスタジオがあったんです。建材を置いておく倉庫の上、地上3階位の所に、後付けで作ったようなスタジオで、そこにドラム、ギターアンプ、ベースアンプからマイク、MTR、スピーカー、エフェクターまで全て揃っていました。

このバンドはアメリカンハードロックバンドだったんですが、全てオリジナルで、曲はボーカリストとギタリストでほぼ作っていました。私は当時ドラマーとして、バンドに加入したのだけれど、バンドとして活動していく中で少しずつギターやベースも触る機会が増えていって、練習の時なんかは時々パートを変えたりして遊んでました。

元々ハードロックと言うのは私の守備範囲外だったから、(元々は80年代のポップスを聞いて育った)曲に対しての本当の意味での思い入れが大きいとは言えませんでした。95年くらいになってとある事情でボーカリストがバンドを去った後、私がボーカリストになった事をきっかけにして、次第に曲作りに取り組むようになりました。

とは言っても、全く何も知らないところからのスタートで、アコギを弾きながら、歌を口ずさむ内に、何とか曲が出来た、というレベルです。

その宅初心者の時に、私には幸運にも、前述したスタジオの環境があったわけです。

ギタリストにお願いして、深夜そのスタジオに泊まらせてもらい、夜な夜な宅録開始です。当時使っていたYAMAHAの8トラックのカセットMTR。これが今思い出してもとてもアナログないい音で録れたんです。深夜とは言え、一応防音の施設なので、ボーカルやアコギの録音くらいなら問題なかったし、アンプからの音を録るときや、ドラムの録音は寝て起きた後昼間に行う。このドラムの録音にはどこで買ってきたかわからないカラオケ用のマイク(これが恐ろしく音が良かった!)を2本使ってベースドラムに1本、オーバーヘッドに1本。これがバッチリ録れた。

当時はDTMが全く普及しておらず、私が今使っているCUBASEも当時はまだただのシーケンサー。今は当たり前のプラグインなんてものは想像すら出来ない時代。地道にアナログな録音を繰り返すだけで、特にテープMTRだったから撮り直す毎に音が劣化していく。それを如何に少ないテイクで録るか、が勝負でした。

自分の宅録第一号となった曲は今もCD音源として残っています。今聴き返すと、ほんとに拙い録音ですが、不思議と艶があるんです。「録音って何て面白いんだろう!」と言う興奮と煌きが、そのまま曲に反映していた、と今では思っています。

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