梅雨のある日の、ふとしたつながり。

先日、畑に行く途中、ナナカマドがきれいに咲いているお宅があり、
垣根から外に花が出ていたので写真を撮らせてもらっていたら、
お庭のあるじが「きれいでしょ」と出ていらした。

少し話をしたあと、「どうぞ」とお庭も見せていただいた。
ウラシマソウなどいろいろな植物があり、
「よく手入れされてますね」と言ったら、
「樹木の関係の仕事をしていたから」とのこと。
「ほら、そこに梅の木があるでしょ。豊後(ぶんご)っていう種類なんだよ」と指差す先には、梅がたわわに実り、地面にもたくさん落ちている。「収穫しないんですか？」と聞くと「ここ数年は、してないな。落ちるにまかせてる」「えー！もったいないー。収穫しましょうよ」「いやいや、もういいんだよ」そんな会話をして、その場を離れた。

数時間後、農作業の帰りに同じ道を通ったら、
さっきのおじいさんが、ちょうど庭の梅を収獲しているではないですか！
「梅、とってるんですねー」と近づいたら、
「あ、さっきの！ ほら、梅、持ってって」と
お裾分けしていただいた。

その梅は、さっそく梅ジャムに。

小さいビンに詰めたので、今度お返ししようと思う。

この道は、もう何年も通っていて、
こちらのお宅はいろいろな樹木があるので、
いつも通るたびに外から植物を観察させていただいていた。

この日は写真を撮っていたら、
「いい趣味だね」なんて声をかけてもらい、
はじめてお庭のあるじと会話をしたというわけだ。

そんな、ふとしたつながりがうれしい、梅雨のある日。

アジサイもきれいな季節です。