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好きな人の影響を受けすぎた結果、半年間で55冊も本を読んだ話。

「わかる、音楽とか服とか知らない間に影響受けちゃうよね。」

わりと20代の女の子あるあるらしかった。

ちなむと、ゼクシィの調査によると、74%との女性が影響を受けたことがあると回答している。

ひえええ耳が痛い。

海外志向になるとか、DJ始めるとか、いきなり文学少女になるだとか、世の女の子は大忙しである。

逆に、「彼女の影響を受けました」なんて男性はあまり聞いたことがない。

まあ、元カノの成分でできているみたいなところはあるがそれにしても趣味や志向がそれほど影響されるということはないようだ。

なぜ、女は男の影響を受けるのかはさておき、ハマってしまうことは悪なのかという問いである。

過去、バンド、飛行機、お酒、ファッション…etc と影響を受けたわたしだったが、どれもこれも徹底的にハマってしまった。

こんな風に超影響を受けやすい自分が好きになれなかった。

が、もはや諦めてこの性質を駆動力にすることにした。

半年間で55冊も本を読んだ

何冊読んだのかはそんなに重要ではないと心得ているが、メモしているアプリを開くと、彼を好きになっていた夏からなんと55冊も読んでいた。

とんだ影響されやすい野郎である。

「お前のアイデンティティはなんだ!?」遠くからメタ的な私が叫んでいる。

何を読んだのか

「オープンダイアローグとは何か」に始まり、哲学、歴史の世界へ。なぜか辞書にも寄り道し、システム思考や生物学、クラゲの図鑑なんかも読み漁った。

休学中に滞在していた東京から地元に帰省する頃にはこんなに本が増えた。(もともと持っていたものも含んでいるので、イメージの参考にされるとよい。)

''彼は愛情とかなんとかじゃなくて、わたしがわたしとして一人で生きていくための友人をたくさんくれた。''

ある日、Tumblrにふと残していた一言がまさに象徴的だった。

本の中にいる友人をたくさんもらったのだ。

まあ、恋愛の結末はどうであれ、徹底的に影響を受けまくった結果、あり得ないほどの境地に至り、せっせと本棚も増床し、抱えきれないほどの言葉を知った。

言葉は時に苦しめ、時に自由を与え、交感し、否定し、離れ、近付き、人生の不自由さとその恍惚感を教えてくれる。

東浩紀さんから哲学のおもしろさを、岸政彦さんから日々の欠片の慈しみを、丸山圭三郎さんから言葉とは何かを、バタイユからは二元論を逸脱した世界観を、ビアスからはウィットに富んだユーモアを学ぶことになった。

そして何よりもこの世界にこんなに素敵な友人がたくさんいるということを教えてもらった。


もう、諦めた。ハマらないなんて諦めた。徹底的にハマれ、流されやすい女ども。






友人とシーシャに行きます。そして、また、noteを書きます。