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中国のゼロコロナ政策、年後半は普通に

中国のゼロコロナ政策で中国経済が大きく悪化しているという報道が多くなりました。しかし、中国が6月中旬までかけてゆるやかに上海のロックダウンを解除するとのニュースも届きましたので、年後半は正常化に向かうと予想します。

生産拠点としての中国が正常であれば、中国消費は落ち込んでも先進国経済への影響は小さいです。消費地としての中国は、主にアジア各国から製品を輸入するからです。また収入の多くが貯蓄に回っているので、ゼロコロナ政策が一段落すれば国内消費は大幅に改善するでしょう。

生産拠点としては、深センや香港ではロックダウンは短かったのですが、上海だけは長く厳しい制限となり、港や工場などの機能が低下しました。

日本などでも一部の製品が届かないなどの影響が生じていたようです。しかし、年後半は、生産拠点の正常化で、先進国向け製品の生産と輸送の両面で心配は減るでしょう。

リスクは、新たな変異種の拡大による感染再拡大、それによる医療サービス崩壊の恐れで再び主要都市がロックダウンになることです。しかし、今回の国内経済への打撃と評判の悪さから、次はこれまでのようなロックダウンは避けて、ある程度早めの部分隔離や物流の維持、検査キットや治療薬の拡充などといった対応に移行することが予想されます。つまり、しばらくすると中国も世界のウィズ・コロナ政策と同様の対応になると予想します。

4-6月期の中国のGDP成長率は低迷すると思われますが、夏以降は押さえ込まれた反動で大きな回復になるとみています。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/products/column/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/products/column/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/products/column/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113

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