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コロナ禍後の回復が遅れるリスクは?

新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の流行などで、ワクチン接種が比較的進んでいた米国や英国でも感染者数が増加しており、経済正常化への道のりが険しいのではないかとの懸念がでてきました。一方で、英国では感染者数が増加して行動制限をほとんどなくす方向に政策が変わってきています。現時点で、メインシナリオは、多少の感染者数増加でもワクチン接種の効果で重症者数がさほど増えず、米国も英国もうまく切り抜けるという見方です。しかし、少し前よりも、大幅な行動制限の再導入のリスクは増えてきました。再び大幅な行動制限が主要国で行われると、前回買いそろえた冷蔵庫や洗濯機、性能の高いパソコンはもう一度買う必要がないので、巣籠り需要の勢いが衰えるでしょう。旅行や外食は正常化が遅れ、消費の落ち込みの恐れがあります。世界的に、財政出動からの資金が預貯金に溜まってしまい、経済がスローダウンすることはありえます。しかし、このところの米国の長期金利の低下は、このリスクシナリオを強く織り込みすぎたと考えます。ワクチンが行きわたった主要国では、行動制限よりもワクチンの接種率を上げる方が強調され、サービス業の緩やかな回復が続くとみられます。また、行動制限によりサービス業で起業が活発になる効果も見え始めました。米国の長期金利は、年末まで2パーセントを超えない程度に緩やかに上昇し、好決算企業が引き続き株式市場を押し上げるとみています。
〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕

■KAMIYAMA Reports http://www.nikkoam.com/products/column/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 http://www.nikkoam.com/products/column/kamiyama-seconds
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■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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