夜を歩く香り

来週、夜の本屋さんを借りてライブをする。
下北沢のBOOKSHOP TRAVELLERという書店で、閉店後にもう一度お店を開けてもらい、お客を招いてイベントを開く。
店内は灯りが消えていて、お客は皆、入口で渡されるランタンを持って本棚を照らす。
店の一角ではライブが開かれており、マイクやアンプを使わず、本屋にふさわしい音量で演奏をしている。

『BOOKSHOP NIGHT』というイベントだ。


さて、このイベントでは、入場時にお客さんにお渡しするものが、ランタンの他にもうひとつある。
それが『香り』。

ランタンに付けられる、香りタグ。

夜の本屋とランタンの灯り、そして生演奏のBGM。それによって作られる空間に、より没入してもらえるよう、入口でBOOKSHOP NIGHT専用のアロマを一人ひとつずつ配る。香りは『fly』と『dive』の2種類あり、2つの内からひとつを選んでもらう。

この香りは、もはやお馴染みのアロマ書房さんによるもの。
ふたつの内から気分に合わせたひとつを選べる、というアイデアも、アロマ書房さんによるもの。「2種類作れますよ」と言ってくれた彼女に、僕は以下のようなリクエストをした。

「暗いところで、ひとりでどっぷり浸りたい人のための香りと、ランタンを持って本屋を歩くことに、冒険みたいなわくわくを感じる人のための香り!」

このざっくりとした要望をアロマ書房さんがじっくりと拾い上げてくれて、そうやって作られたのが、

BOOKSHOP NIGHT blend [dive]
BOOKSHOP NIGHT blend [fly]

の2つの香り。
それぞれサンプルを香らせてもらったけれど、どちらもイメージ通りでありながら、その路線でこちらの想像を超えたものになっていた。
香りの内容については会場でのお楽しみ、ということで、ここでは、それぞれの香りに対する僕のイメージを書こうと思う。

BOOKSHOP NIGHT blend [dive]

その名の通り、自分の中へと潜ってゆくことを目的とした香り。
たとえば森の奥で、ひとり焚き火をしているような。心安らかな集中に身を委ね、目を閉じてゆっくりと、深い呼吸を繰り返すような。
薄暗い本屋の中、お気に入りの一冊とお気に入りの場所を見つけて、そこでゆったりと、じっくりと過ごしたい。そんな方におすすめの香りです。

BOOKSHOP NIGHT blend [fly]

例えば子供の頃、お祭りで夜の公園を訪れた時のようなわくわくをイメージした香りです。昼間には何度も訪れていたその場所の、夜の姿を知ってしまった時の、言いようのない高揚と湧き立つ好奇心。肌に触れる夜の空気が心地よくて、もう少し遠くへ行ってみたくなるような。何かを見つけに、進んでみたくなるような。
昼間とは違って、見渡すことのできない本棚を、ひとつひとつランタンの灯りで照らしながら、素敵なものを探し回りたい。そんな方におすすめです。

アロマ書房さんのnoteも、よろしければご覧ください。


言葉で説明できるのは思いばかりなので、ぜひぜひ会場で香りに触れていただけたら嬉しいです。

BOOKSHOP NIGHTは9月17日。
ただいまご予約受付中です。
当日券はご用意がない場合がございますので、ご来場の方はご予約ください。
お手続きはショップページより。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?