50歳超えの大学院留学‥始めたけど、いろいろとダメだった

2019年5月に入学して4年近くがたってみて、上手く行かなかったのは何故かが徐々に見えてきた。
そして50歳超えで良かった、オンラインで良かったと胸を撫でおろした。
生活、主に仕事を中断しての留学ではないので、失うものが小さかったし、基本的にビビリなので大きな挑戦は自分には向かないなと改めて実感したし。何事によらず上手く行かないのはストレスなので、もしも大きな挑戦をしていたら自分はメンタルがもたなかったな、と。
勉強時間以外は、日本の慣れた環境のなかで普通に生活しているから、勝手の違いに戸惑うこともなかったし‥生活の変化は嫌いなので、私にはこれも重要。
‥で、サイテーの成績だったけど、あと一科目が無事に終われば、とにかく単位が揃うので自分としては御の字と言っていいんじゃないかと思う。

終わったら、次を考えているのだ。次はもっと自分に合った学校が見つかったし、今回は痛い目をみたけど、おかげで少しは能力がついたので楽しい(オンライン)留学生活になるのを期待している。

上手く行かなかった理由は、途中から何度も何度も考えてきた。終わりが近づいて、それにも結論が出たように思う。

①英語力の低さ
②ITスキルと環境の問題
③心理学の知識のなさ
④イギリスの大学文化への戸惑い

んーオンライン大学院留学も、身の程知らずの挑戦だったから痛い目をしたけれど、振り返ってみれば良い経験になったのじゃないか?
総合すると準備不足、努力不足ということになるのだけど、今の私には今回のやり方で正解だったと思う。
もっと若かったら‥例えば20年前なら‥学位を外国での就労に結びつけられるように、もっと良い成績をとれるやり方をしたかも? しなかったかも知れないが。
でも今の私が英語力をつけてから、心理学を少しでも学んでから留学しようとしていたら、やり通せたか怪しいものだ。みるからに面倒くさそうだし。

ということで準備不足のまま入学しちゃったのだけど、上に並べたような問題が次々と出てきて、結構なストレスになった。
①インターネットを開いて、自分に必要なページを見つける‥お知らせを読む、自己紹介を投稿する、その週の教材を読んで課題をやって投稿する‥たったそれだけなのに、英単語や言い回しを調べる必要のある英語力だった。
②休学してまた再開するまでは、外出中はアイフォンを使い、家ではアイフォンをパソコンに繋いでインターネットを見ていた。IT環境はそれだけ、家にwifiも何も通信環境なし。外出中はアイフォンでは教材を読みにくいので、紙に印刷して持ち歩いた‥後で考えると、無理すぎた。
それまでも、もちろん格安プロバイダだったけど、復学してからは同じぐらいの金額で2つの会社に契約を乗り換えて、アイフォンとアイパッドミニにした。これが正解。
アイパッドミニに教科書も、集めた文献も入れたので、電車内だろうと、家で寝転がってだろうと、読みたいときに読める。仕事を終えて帰宅して、用事を終えて、パソコンを立ち上げて、机について、さぁ始めましょうってのは、私にはハードルが高すぎて実行できる日が少なかった。
アイパッドミニを持って寝転がるようになってから、飛躍的に勉強時間がのびた、気がする。それに引用するにも、コピペしてちょこちょこっと表現をかえれば済むし。

自分でも嫌になるが、問題はまだあった‥ていうか、けっこう根本的な問題が。
③心理学の大学院なのに、これまで心理学を勉強した経験がなかった。そうそう興味があった訳でもなし、むしろ隣分野ではありながら、あまりお近づきになりたくなかったし。
入学してみたら、やはり困った。課題を進めるには、心理学のどの学説を使うのかを決めて、教科書を読み込み、文献を検索して、未だ解明されてない点、研究者によって意見の分かれる点を探して、何を突っ込んで調べていくかを決めないといけない。
それなのに私はどんな学説があるかを全く知らないので、課題を見ても見当がつかなかった。もうそろそろ課題を仕上げて、読み直して添削しないといけない時期になっても、何を論じるかを教科書と首っぴきしてるなんてこともあった。当然、間に合わなかった。
そして①英語力の低さも、被った。サクサク英語の文章が読める力があれば、何とかなったかも知れない‥初めの頃は、日本語に訳されてる教科書でまず勉強しようかと迷ったくらい、英語が読めなかった。

最後に④イギリスの大学文化。
毎学期の、課題の度に、不正行為をやっては駄目とキツく注意された。たとえ文法の間違いチェックのためだけでも、他人に自分の書いた文章を読んで貰ってはダメだと。それどころか毎週の課題に自分の書いた文章を、学期終わりの課題にそのまま使ったら自己盗作になるからダメだとも。はぁ?、そんなの初めて聞いた。
自分では判断できないので、文法チェックをするソフト(Grammarly)を使うのはいいのかと担任に聞いたら、好きなようにしてと返ってきて、ますます困った。唯一の大学の友人に聞いたら、そんなのいいに決まってるじゃんと言われたけど、彼は他もいろいろとアバウトなので、安心できない。
‥修論研究のときに、文法の間違いが多過ぎるからGrammarlyを使えと担任に言われるまで、怖くて使えなかった。

ホント、このへんは今でもよく分からない。学期毎にそのときの担任と面談できることになっているので、課題の文章を見て貰うのは何故ダメかと聞いてみたら、そんな事したら自分の作った文章じゃなくなるでしょと言われた。
うーん、そうかなぁ? 放送大学の修論は、草稿を担任に何度も直して貰ったが⁇
‥そしてダービー大学も修論が始まってみたら、担任に草稿を1回見て貰えることになっていた。

すると自分の文章を見てもらっちゃいけないのは、何かこう、カッチリした基準があるってことでなく、私たちの学校では、学部ではこうしてますって習慣‥そこの文化ってことかなぁ。
その割には、そんな事したら自分の文章でなくなると、キッパリ言われたが?

とにかくルールが分からないのはストレスになったし、そして採点基準に正しい文法で書くみたいな項目があったので、更に点数を下げる理由になったかも。

こういう諸々によって学業成績はボロボロだったけど‥初めの頃は対処不能だったし、途中で諦めようか、でも割引を受けるために3年分の学費をまとめて払っちゃったしなぁと真剣に悩んだけど‥あれほどストレスだった周囲のコロナ騒ぎで、途中に休学を入れることになり‥それが良い方に転んで、復学後は何となく要領をつかんで、英語もそれなりに読めるようになり‥そりゃ4年近くも苦労してれば‥良い点でとは言わないが、単位のとれる目処がついてきた。これが早ければ早いほど成績も良かったろうが、自分としては以前より学習能力が向上したのだから、まぁいいかという気持ちだ。

博士号まで持ってる医師がこんな体たらくなのかと、大学はビックリしただろうが‥こちらも忸怩たるものがあるが、相手にも見聞を広げてもらって良かったのではないか‥。
でもちょっと悔しいし、もう少し自分の好きな勉強をやりたいから、次もガンバろうっと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?