整える‥修道院式食事・入浴法

新型コロナの騒ぎが始まる前、ある修道院に時々泊めてもらっていた。
初めて泊まったときに驚愕し、ちょっと困ってどうしようか迷い、そのうち慣れて何となく誤魔化してきたことがある。
その頃は修道院に泊まったとき限定でそのやり方をしていたのだけど、お泊まりなんてトンとなくなったつい最近になって、何故か自宅でもやるようになった。

書いてみると大した事じゃない。
普通に家でやってる人もいるだろう。
‥私にとっては革命的だった。

それは‥浴室には、各種掃除用具と、おそらく髪の毛を包んで捨てるための紙が揃えてあって、こう書いてあった。
水滴1滴、髪の毛1本残さぬよう。

ひーそういうことか。
入浴後はユニットバスの中をキレイに拭き上げなさい、と。

しかしやってみると、なかなか難しい。
シャワーにかかった後でも浴室は湯気で充満していて、拭いても拭いても水滴が出来るのか、見つかるのか、とにかく無くならない。
髪の毛も見つけたのは捨てたけど、どこにも残ってないか自信がない。

食堂には何も書かれてなかった。
食事が終わると、自然に後片付けを手伝う。
‥そして皿洗いが終わったとき、シスターが流しから床から全部キレイに拭き上げるのを見て、ビックリ仰天した。
えー⁉️ 食事の度にいちいちそんな事するのかって。

ビックリしたのは、それまでの自分の生活とあまりにも違っていたからだ。
元々掃除なんて子どもの頃から大嫌いだ。
親がそれを矯正しようとして、事態がこじれたのか‥それは単なる言い訳か‥ずっとずっと掃除は大嫌い。
いつかアレルギーのテストをしたら、ハウスダストで皮膚が赤く腫れ上がって偽足まで出たぐらいだ。

しかしよそ様のお宅にお邪魔したときは、そこのやり方に合わせる。
自宅じゃそんな事やってられない。

そうやって何年もたち、コロナ騒ぎで家にいる事も多くなり、仕事をたくさんやる気力体力もなくなって‥家でくつろいでいるときに、キレイな家が良いなぁ、これからもっと年をとったら友だちと家を訪ね合うのを楽しみに出来ると良いなぁと突然、思った。

そして‥時々掃除をしてみたら、家のあちらこちらがもの凄く汚ないのに気がついた。
何しろ今の家に住みだしてから、一度も掃除してない場所まである。

考えてみた。
元々私は気力と、掃除への熱意が足りない。
以前より減らしたとはいえ、仕事もやっている。
どうやって家をキレイに保つか?

結論として修道院式掃除法を採用した。
‥いや、たまたまそこの修道院がそうしてただけで、決まっているという事ではないと思うけど。

すなわち、シャワーの後は浴室の壁と床を拭き上げて、髪の毛を捨てる。
お湯に浸かるゆっくり出来る日は、入浴の前に脱衣所をキレイに拭きあげる。入浴後はもちろん浴室の掃除。
朝食後は、休日限定だけど台所の床などを拭き上げる。
夕食後は流し・調理台・コンロを拭き上げる‥当たり前? いや、私はちょっと前までやってなかった。

ついでにトイレの後は‥家族に教えられた、小の後は重曹水を便器にスプレー・大の後はオスバンを便器に流すのに加えて、外出前の急いでるとき以外はトイレットペーパーでそこら辺を拭くことにした。

こういう習慣にしたら、面倒くさいと感じることもあるけれど、掃除というのは何といっても成果が分かりやすいので達成感がある。
キレイになると、気持ちも整う‥ような気がする。
都合で出来ないときは、何となく落ち着かない気がするぐらい、何故だかハマってしまった。
朝のヨガと同じ程度には、気持ちを落ち着けるのに役立っているような気がしている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?