初めて東京入管に面会に行ってみた

おってなの晩、ツイッターを見ていると、

(外国人の収容者の女性が4月に職員に暴行を受けて心が傷ついて寂しくて仕方ない。誰かと話したい。と言って僕に電話をして来ました。どなたか面会に行ってくれる人いませんか?)

と、書いてあるのを偶然見つけました。

ちょうど2日は私給料日で、お天気いいみたいだから買い物に出かけようと思っていたので、その子に、

「私行こうか?」

とメッセージすると、その外国人収容者女性の情報を教えてもらったので、面会にお出かけしました。

朝コンビニでお金をおろして、パスモにチャージして、出発。

東京入管行きのバスに品川で乗ると、私以外ほぼ外国人でびっくり。

そんなこんなで、東京入管に着くと凄い数の外国人、

(こんなに面会に来るんだ〜)

と思っていると、なんかよくわからないけど、すごく感じの悪い女性職員から整理券をもらう。

12時15分にここに来るように!

って書いてある。待ってw今9時30だよ?こんなに待つの?????と、びっくりして、

「あの私今日面会に来たのですが、面会受付終了時間は、11時までだと思うのですが・・・。」

『面会ですか?面会の方はこちらの入り口ではなく、整理券も必要ないのであちらからどうぞ( ◠‿◠ )』

ねえ?さっきの私に整理券を渡した女性職員と全然違って、すごく感じのいい男性職員。

もしかして私が日本人だから?

どうにか並ばなくて済んだため、面会専用入り口へ。

入り口で若い女性の職員さんが、すごい感じよく、検温と消毒をお願いされる。もちろん素直に受ける私。

面会申込書の書類をもらい、

○会いたい人の名前

○会いたい人の国籍

○私の国籍

○私の名前

○住所

○電話番号

○勤め先の会社の名前と電話番号

○収容者との関係

○身分証明書の番号(今回私は運転免許証を提示して番号を書いた。)

その面会申し込み書に記載している最中、ものすご〜い感じの悪いおっさん職員が私を監視している。

年齢的に定年間近か、それか天下りしてパートか何かで働いている元刑務官か・・・そんな感じの人。

いやね、東京入管で面会申し込みしたことある人ならわかると思うんだけど、申し込み用紙を記載するところにDesk matがあるんだけど、(これは市役所や銀行どこに行ってもあるやつね。みんなみたことあるでしょ
?透明のアレ!!!)が、まあ波打ってるわけ。

どうやったらこんな波打つんだ?と、きょどりながら、波打ってない書きやすい場所はないかなと探していると、その感じ悪いおっさん職員が私を監視していて、

「どうした?」

『いや・・・波打ちすごいから、平らなところないかなって・・・・』

「ない。」

一言速攻言い、無言でさっさと書けや。圧力。です。

まあとりあえず書いて、申し込み所のお兄ちゃんに渡すと、

「7階へどうぞ」

首から下げる入館者の札と、面会申込書を渡され、エレベーターで7階へ。びっくり!なんか、呪われた場所か何かの悪霊退散のお札のようにエレベーターの中、張り紙してある。

とてもじゃないけど・・・読めない。

降りると・・・どこかで書いだことのある匂い。

あああああ・・・東京拘置所と同じ匂いだ。

そこにいる係員の人は皆若く、20代半ばの男性女性4人ほど。

とても感じがよく、

「中の方に差し入れするものはありますか?免許証お願いできますか?お預かりいたします。」

ものすご〜い感じのいい方達でびっくり。

すると、ロッカーの鍵といっしょにカードキーが渡され、荷物をロッカーに入れ免許証も返してもらい、金属探知機へ。

といっても、空港や東京拘置所や裁判所にあるようなものではなく、もっと簡易的な、わかりやすく言うとレンタルビデオ屋さんとかにある万引き防止のやつみたいなと言ったらわかりやすいかな?を通ると、警報音が鳴りました。

まあ私拳銃とか持ってないし、危ないものは全く持っていないのですが、お洋服についていた金具が鳴ってしまったのです。

戸惑う男性職員。女性職員が私をチェックしてくれます。

『おそらくここの金具だと思います。』

「あ・・・そうですね。失礼いたします。大丈夫そうですね。」

と本当に礼儀正しい女性職員の方で全く不快なことはなく。無事ゲートを通り抜けました♪

海外の空港職員なんて、ガム食べながらクソ感じ悪いから。そういうのに慣れてしまっているから感激しました。

カードキーを開け面会室に入ると、東京拘置所の面会室にそっくり。

でも違うのは、ドアがない!向こうの廊下が見える。

そして防音が東京拘置所より弱いのか・・・お隣さんの声が筒抜けです(笑)

長野拘置所も今思えば筒抜けでした。

10分くらい待ったでしょうか。彼女が一人で登場です。

おそらく彼女はアンタだれ?状態だったと思うので、まずは軽く自己紹介をしようとしたのですが、そこまで話す前に、彼女がば〜って話し始める。

だからなぜ私が今日ここに来たのかだけをとりあえず説明して、彼女の話をひたすら聞いていた。

彼女の日本語はカタコトだけど、なんとか私も意味がわかったので(ごめんなさい。一部よくわからないところもありました。)でも一生懸命蛇口をひねったようにお話ししていたから、うんうんと、聞いていました。

外国の女の子っておしゃれな子多いでしょ?彼女もとってもオシャレで、びっくり。アクセサリーが好きなんだなあ・・・って。

詳しくはここに書きませんが、いろんなことを話してくれました。

『ねえ?この前4月に暴力職員に振るわれたって聞いたけど・・・。』

というと、ジェスチャーで示し、

「うん。私は頭を押さえつけられたくらいだからまだ大丈夫だけど、もっと暴力された子いるんだ。」

と。すると廊下を外国人の女の子が通ったと思うと彼女と友達だったらしく、部屋に入ってきて、ハグ。これにはびっくりしました。

だって東京拘置所では絶対考えられないこと。あっけにとられながら、

『どうも( ◠‿◠ )こんにちわ』

と私は挨拶してみました。するとその子も挨拶してくれて、じゃあね〜と、部屋から出て行ったんだけど、

「あの子とは前までずっと同じ部屋だったんだけど、今は別々。あの子はもっとひどい暴力を受けた。」

と話してくれました。なんかすごい複雑な気持ちになりました。

ご自身も暴力を振るわれてお辛いにも関わらず、

’自分はまだマシ。大丈夫。でも他の子がもっとひどいことされてる’

と他の子に向ける優しい心遣い。

そもそも頭を押さえつける自体がおかしい話だし、悔しかっただろうし、辛かっただろうし、、、それでも自分よりもっとひどい目に遭っている子がいると私に一生懸命伝えて・・・。泣きそうになった。

その後も彼女のお話は止まらず、私はうんうん。と聞いていました。

そんな彼女が突然泣き出しました。

「子供に会いたい・・・。」

『お子さんいらっしゃるの?』

「いるよ。」

と写真を見せてくれました。

「国にいる。会いたい・・・」

とまた泣いてしまい、

『大丈夫。今は会えないけどいつか会える日がくるよ。』

「ほんと?」

『うん!本当だよ。だって考えてみて?私たちは80.90才まで普通に生きるんだよ?まだまだ先は長いでしょ?まあ喉に食べ物が詰まっちゃったり、脳の血管が切れちゃう病気とかで突然死しない限り80.90まで生きれるんだから、まだまだ長いでしょ?』

「うん。」

『だから今は会えなくてもいつか会える日必ず来るから。80.90までまだまだいっぱい時間はあるんだから、いつか会える日は来るって( ◠‿◠ )そりゃ一番可愛い時期に今は会えないかもしれないけど、大丈夫。きっと会える日来るよ。だから泣かないでね。』

というと、すごい嬉しそうな顔してくれました。

この会話は昔、私が20くらいの頃かな・・・すごい具合悪くて医者さんに、

「うみさん今日はどうしましたか?」

と聞かれた時に、

『先生私もう死にそうなくらい具合悪いんです・・・。』

と言ったら、その医者さんは、

「あのねうみさんこのくらいじゃ死にません。うみさんは80.90まで生きれます。僕が保証します。だから安心してください。」

と言われ、

『本当ですか?じゃあその頃死にそうになったら治してください』

と聞くと、

「う〜ん。。。その頃僕がどうなっているか・・・でも80.90まで生きれますから安心してください」

と言われすごい安心した言葉でもあるんです。

だからとっさに出た言葉なんだけど、彼女がとても嬉しそうな顔してくれてよかった!

彼女の話してくれて内容は、こんなネットのブログに書いてネタにするようなことでもないので、深くは書きませんが、彼女に話を聞く限り、私はビザを出して、彼女が望むように仕事をさせて、娑婆(日本社会)で大変だけど、暮らさせてあげたらいいんじゃないかな。って思いました。

せっかく日本に来て、ちょっとビザ切れちゃったくらいで、こんなとこにずっと閉じ込めておくなんてかわいそうだし、人権侵害ですしね。

【仕事して自分で生活して日本で生きて行きたい。】

と望む外国人がいるなら、それをサポートしてあげる社会を、日本社会を作って行ってあげればいいし、そういう社会になれば本当の意味での先進国になれるのではないでしょうか?

『A君のことは大事にしなよ?あの子と、Bちゃんって女の子はね珍しい日本人でね、すごい外国人のために一生懸命活動してるんだよ。だから何か困ったことがあったら彼に相談してね。あの子はねすごい優しい子だから( ◠‿◠ )』

と私が、今回ツイッターで呼びかけていた子のことを話すと、

「うん!A君は私たちのこと考えてくれてる。私がここを出る時保証人にもなってくれるんだ!」

ととっても嬉しそう。

こんなとこに自分のことを閉じ込めてひどいことをする日本人が多い中、彼女はすごいAくんを信じていてとっても嬉しかった。

たったひとりでも信じれる人がいてよかった。

【じゃあさ、もういいじゃん!保証人いるんだし、さっさと、出してあげたらいいじゃねか。法務省よ!!!】

と思ってみたりする。私。

刑務官の女性が、廊下に立ち、無言でもう時間よ。と圧力をかけてくる。が私たちは無視。

もしなんか言ってきたら、言い返してやろうと思ったが、何も言わない。

彼女は私に、

「ねえ?また話そう( ◠‿◠ )」

『うん( ◠‿◠ )いいよ〜』

じゃあね〜。と、面会は終わったのでした。

あああああああああああああああああああ。

いいよ〜って言っちゃったよ?わたし・・・・・。

じゃあまた会いに行かなきゃ♪行かなかったら嘘つきになっちゃうよね。

とりあえず来週どこかで、行くか!

ただこうやって外部の人間と連絡取れてる人はまだいいの。

だけど取れていない収容者はきっといるでしょ。

そういう人は、ひどい扱い受けても外で騒がれないんだよ・・・。だからやりたい放題にされてしまう。

皆さんも、もし機会があればぜひ、話を聞いたり手紙書いたりして、法務省に、

’この人になんかしたら許さねーから!!!’

っていうのをアピールしてください。

たぶん法務省も、私の名前みて青ざめていると思います(笑)




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