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20年越しで見つけた水引デザイナーという職業 | 自己紹介

はじめまして、水引デザイナーの 小松 慶子(こまつ けいこ)と申します。水引ブランド「 紙単衣 - kamihitoe - 」を主宰しています。

小松慶子(こまつ けいこ) プロフィール
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。大学卒業後、ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン(2020年5月閉店)。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。さらに詳しく
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…と言っても、水引デザイナーという職業は、まだ数える程の人しか名乗っていないので、「水引ってなに?」「どんな仕事?」と思う方もいらっしゃると思います。

以下に私が水引デザイナーになった経緯をご紹介します。

■水引とは?

水引(みずひき)とは、よくご祝儀袋に使われている紙紐です。こより状の和紙に薄紙や極細の繊維を巻きつけて作られ、300種類以上あると言われています。

下の写真に写っている紅白の紐が水引です。

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水引はコシがあるのに柔軟で、「結ぶ・編む・貼る」などの技術を駆使して様々な形を作ることができます。

▼飛鳥時代からはじまる水引の歴史はこちら

■水引と出会った小学5年生の夏休み

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小5の夏休みに祖父母の家に帰省して、自由研究の課題「伝統工芸」の題材を探していた時、祖母から地場産業の「飯田水引(いいだみずひき)」を教えてもらいました。生まれ故郷の長野県飯田市は、国内に流通する水引の7割を生産する日本一の生産地です。

当時作った資料は今でも大切に保管しています。

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地元の水引工芸館には、背丈ほどある大きな水引細工のオブジェがいくつも並んでいて、繊細できらびやかな美しさに目を奪われてしまいました。水引細工の体験は混雑していて受けられませんでしたが、その道50年の水引職人さんの技を間近で見学して、その場で作った鶴をいただきました。

こんなに美しい日本一の伝統工芸が身近にあったなんて、地域の誇りだし、もし伝統工芸の家元に生まれていたら、迷わずその道に進むのになぁと思ったのが当時の感想です。

■20年後、再会した水引に可能性を感じて副業をスタート

その後、大学を卒業し一般企業に就職しますが、東日本大震災や地方転勤、会社の統廃合を経験して、「もっと自分ならではの仕事をしたい」と模索する日々が続きます。

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週末に手伝っていた東京・西荻窪にある紙のギャラリーショップで、紙を使った作品をそれぞれのスタッフが作って販売するイベントを開くことになりました。

何にしようか考えていると、転勤先の福岡で見かけた伝統的というよりもかわいらしい水引を思い出し、そういえば小5の夏からずっと水引の結び細工を体験してみたかった気持ちが湧いてきて、通販で水引を取り寄せ、youtubeで作り方動画を見ながら水引アクセサリー作りに挑戦します。

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初めてきちんと触る水引は、まず素材自体がとても美しく、種類が豊富で、しなやかに動かせる直線は平面も立体も作れるし、紙とも布とも相性がよく、なんて自由なんだろうとたちまち魅せられてしまいました

作ったアクセサリーをギャラリーショップのイベントで販売すると、購入してくださるお客様は、ご祝儀袋の「水引」しか知らない人ばかりで、水引工芸の存在は多くの人にとって遠い存在なんだと知りました。

ギャラリーショップに事務所を構えるグラフィックデザイナーさんにも、「これは面白い素材を見つけましたね」と言葉をかけてもらえました。ご祝儀袋だけではない水引工芸の世界をもっと多くの人に知ってほしい、もっと色々なものを作れることを紹介したいと思うようになりました。

飯田水引を知っている私だからこそできることがあるかもしれないと思い、水引の普及と可能性を探求するブランド「 紙単衣 - kamihitoe - 」を副業としてスタートします。

「 紙単衣 - kamihitoe - 」という名前は、こより状の和紙に色染めや極細の糸を巻きつけて作られた水引の姿が、まるで紙が単衣をまとっているように美しいと、水引を褒め称えるように名付けました。

■100年後も水引は存在している? − 水引業界の課題

20年ぶりに飯田水引について調べてみたところ、景気の低迷や価値観の多様化、人口減少により、高額な結納品の需要が激減し、儀式も簡略化され、水引産業はいま厳しい局面を迎えています。1990年代の最盛期には生産金額で年間約80億円以上の規模がありましたが、近年の市場規模は32億円程度にまで減少しているそうです。現に飯田市の水引業者の中にも廃業してしまう会社が出てきていて、私が小学生の時に訪れた工芸館のひとつは閉館してしまいました。キャッシュレス化が進むと、一番の用途であるご祝儀袋の需要も少なくなってしまうかもしれません。

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地域の誇りである水引産業が後世にも受け継がれていくためにはどうしたらよいのでしょうか。水引の新たな活用方法や興味を持つ人を増やすためにできることを日々考えています。

■2018年 東京・小金井市に水引アトリエをオープン。水引デザイナーとして独立。

副業から始めた水引ブランド「 紙単衣 - kamihitoe - 」は、2018年に東京都・小金井市に水引アトリエ店舗をオープンし、私は会社員を卒業しました。(※水引アトリエ店舗は2020年5月をもって閉店しました)

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メディアでも多数取材していただいています。

紙単衣オリジナルの水引商品を作って販売しています。

水引産業に貢献したいという思いから、素材の仕入れや製造の一部は飯田市の水引業者さんにご協力いただいています。

このほか企業からの依頼でディスプレイやオリジナル商品、ラッピングアイテムを開発したり、個人のお客様へ水引ワークショップを開催したり、様々な方法で「水引」の魅力を発信しています。

何か水引を使って一緒に取り組みたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ kamihitoe.shop@gmail.com 宛にご連絡ください!

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