「18歳から大人」まであと少し。これから大人になるあなたへ
1年が経つのは何と早いことだろう。
年齢を重ねるごとに思う。子どもが幼い頃は子育てが永遠に続くような気がしていたけれど、気づけば息子は思春期。あと数年もすれば成年になり、親元を離れていく。
今年はライターとして必要不可欠な知識である薬機法や景品表示法、健康増進法、特定商取引法などについて学んだ。
残念なことに、これらの法制度を無視した悪質な広告や勧誘は数多く存在することも改めて分かった。特に、若い世代の方は社会経験が浅い分、悪質なビジネスのターゲットにされやすい。
2022年4月1日より、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられる。18歳、19歳の方が一人で契約を交わせるようになることで、消費者トラブルに巻き込まれてしまうことが増えるのではないかと不安になる。
実は私も大学生の頃、エステティックサロンの強引な勧誘を受け、高額な化粧品を買わされてしまった苦い経験がある。
「貴方は他の人と違うものを持っている」など謎めいた言葉をかけられて、その場で契約を迫られる。典型的な手口なのだけれど、社会経験も法制度の知識も乏しい当時の私はつい、契約を交わしてしまった。
大切なお金を、大学生が使うには高額過ぎる化粧品の購入に当ててしまったことは、今思い返しても慚愧の念に耐えない。
20代前半の消費者トラブルでは、エステなどの「美容」や、儲け話などの「お金」に関連するトラブルが多いという。大学時代に高額化粧品を買ってしまった私としても耳が痛い話である。
「簡単に稼げるよ」「すぐに元が取れるよ」。おいしい話には裏がある。おいしい話を鵜呑みにしてはいけない。きっぱりと断る勇気を持とう。クーリング・オフなど、消費者を守る法制度の知識を身に付けよう。トラブルに合ったら消費者センターなどに相談しよう。
今の若い方はネットで情報収集をするのが当たり前であるらしい。せっかくネット利用に長けているのなら、ぜひ信頼性の高い情報源をフォローして、自分を守るために必要な情報を得て欲しいと思う。
消費者庁が情報発信しているTwitter「18歳から大人」(#18歳から大人)もおすすめだ。大人になる方に向けて色々な情報を発信しており、実際にあった消費者トラブルの事例も紹介している。こうした「実際のトラブル事例」を押さえておくと、自分を守る上でかなり役立つはずだ。
「一回限りで注文した商品が定期購入だった」「借金をして契約するように迫られた」「『必ず稼げる』と言われて高額な初期費用を支払わされた」など、消費者トラブルの事例は挙げればきりがない。「自分は騙されないから大丈夫」などと過信しないで欲しい。
もうすぐ、「18歳から大人」。
大人になると自由が増える分、責任も増える。世の中に溢れる情報を見極める力が求められる。これから大人になる方には、本当に必要なことへお金を使って、すてきな大人の人生を謳歌して欲しいと心から願っている。
参考サイト:政府広報オンライン(暮らしに役立つ情報)
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