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3/26~3/28の京大11月祭で販売する紙風船正会誌のご紹介

開催が延期されていた京大11月祭が、3/26~3/28にオンラインで開催されることが決定しました。紙風船もこれに物販という形で参加します。(購入はこちらから→https://nfonline.theshop.jp/items/41423792)

そこで本記事にて、販売する予定の紙風船正会誌の中身をちょっとだけご紹介させていただこうと思います。

集まった作品は全部で8つ。普段は様々なジャンルの作品を執筆している部員たちですが、本会誌ではあえて「児童文学」にジャンルを限定しました。おのおのの考える児童文学らしさが、それぞれ違った方向に発揮されていて非常に面白かったです。

では早速、作品のあらすじを簡単に説明させていただきます。

かな『湖に行こうよ、自転車で行こうよ』

琵琶湖をママチャリで一周した著者による、今回唯一の詩作品。自転車で駆け抜けるようなさわやかさと、そこに一滴垂らされた不穏さがとても面白かったです。

絵森四季『たからもの』

小学校の夏休み、カブト虫を捕まえに出かけた裏山で、思いがけない出会いがあり……。子どもの頃の夏休みはそれ自体が宝物のようにかけがえのないものですが、そのわくわく感を再び味わせてくれます。

綾瀬 景『ママの口紅、お姉ちゃんのマニキュア』

遠足の日、おしゃれをしたい主人公はママやお姉ちゃんのお化粧道具にこっそり挑戦してみるけれど……。誰しも覚えのある、背伸びしたかったあの頃の気持ちを思い出させてくれます。

かな『びいどろ玉のオコジョ』

林に住むオコジョ、無邪気な少女、魔法使いの男が登場する、エッジの効いた物語です。ファンタジーだけどファンタジーではない。子ども大人問わず、読んだ人間に問いかけるものがあります。

待田灯子『ポエちゃん』

子どものころ怖かったものや、大事にしていたぬいぐるみへの思いを丁寧に拾い上げてくれる作品です。魔法がとけてしまった大人たちを児童文学の世界に導いてくれるような優しさがあります。

待田灯子『サウルとクーリ』

砂漠を旅する大男と少女を描く、本格的なファンタジー小説です。完成されたアラビアンチックな世界観、まっすぐなキャラクターたちのまぶしさが魅力的な作品です。

月村麦『ぼくとふうちゃんのおおみそか』

小学生の主人公・けんちゃんと、いとこのお姉さん・ふうちゃんとのいつもと違う年越しを描いた作品です。心情描写から大人たちの会話まで、細部まで作りこまれたリアリティに引き込まれます。

三里千秋『もう一つのお正月』

親戚中が集まるお正月の日、羽根つきで遊んでいた主人公はもう一つのお正月の世界に迷い込んでしまい……。登場人物たちの主人公へのまなざしの温かさや、リアルな関西弁が素敵な作品です。

最後に、表紙をお見せしたいと思います。こちらは部員のかなさんが描いてくれました。紙風船らしい雰囲気が出ていてとても素敵なイラストです。(動物たちの味のある表情とおしゃれかつ渋い配色が個人的にツボです。)

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以上が正会誌の内容紹介になります。昨年度はなかなか思うように活動ができず、執筆や作品の合評会もすべてオンラインでの実施となってしまいましたが、無事に会誌が完成しそうで非常にうれしい気持ちです。ぜひたくさんの方に手に取っていただきたいです。


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