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真夏の初詣

さねさし 相武の小野に 燃ゆる火の
火中に立ちて 問いし君はも

2020年8月4日、郵便配達員の友達と初詣のため、横須賀へ行ってきた。
二人揃って「そういや、今年初詣に行っていない……」と気づいたためだ。
今さら感ムンムン? 知ってるw

「せっかくだから夏らしく爽やかな場所へ行こう」という趣旨のもと、走水神社へお参りした。
ご祭神は、ヤマトタケルノミコトとオトタチバナヒメ。
ヤマトタケルノミコトの遠征中、オトタチバナヒメが嵐の海を鎮めるために海へ身を捧げた神話が有名だ
(上記の和歌は、このときにヒメがミコトに贈っている)。

走水神社は規模は大きくないものの、優しい空気に包まれた居心地の良いお社だった。
拝殿は崖に築かれていて、海が見える。
ヒメがこちらへ合祀されたのは近代以降だが、ご夫婦で海を見渡せるお社だなんて、なんか粋だなぁと思った。

配達員友も「この神社、すっごく雰囲気がいい〜」と喜んでいたので、おそらくミコトとヒメの幸せパワーによるものなのではないか(笑)。
社務の方々も柔和な対応をしてくださったので、私たちはすっかり走水神社が好きになってしまった。
「またお参りしたいね」と二人で言いながら、境内を後にした。

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私は北東北出身だ。
日本神話はおろか日本史でもほぼ触れられることのない地域で育ち、神話ゆかりの土地というのは外国のように思えた。
関東に引っ越してきて、歴史が身近なことに驚いたものだ。
ちょっと思い立ったら神話ゆかりの場所に行けるなんて、すごすぎる。

小さい頃に読んだ神話や物語の場所に行けた時、大人になってよかったな、としみじみ感じるのだった。

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帰りは横須賀美術館のレストランへ寄って、イタリアンを食べた
(こちらの建物、海と空との景観を計算して造っているので、見ていて楽しい)。
季節外れだけれど、青空と海を見ながら、贅沢な初詣のひとときを過ごしたのでした。

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