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ひとつひとつ、大切なものを詰め込んで|ラトビアから送る手紙

小さな憧れを、ひとつ叶えてみる。
その繰り返しで日々は楽しくなると思います。

自分が何に憧れているのか、何に心動かされるのか。考える余裕もないくらい忙しなく過ぎる日々もあります。
そんなとき、月の始めに海外から届く手紙が「うれしいもの」になればいいなと願い、7月のラトビアから手紙を送りました。

ポストに届いた手紙を手に取って、何が入っているのだろうと封筒の膨らみから予想する。
手紙を実際に受け取ってくださった方も、偶然このnoteを読んでくださっているだけの方も、手紙を開けるような気持ちでご覧いただけるとうれしいです。


封筒と宛名

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ラトビアの切手と消印はこんな感じなんですね。送料は 0.85€=約100円。郵便局に行って「日本に送りたいです」と言うと重さを測って切手をくれます。

今回は、大好きな透ける紙・トレーシングペーパーの封筒を使いました。宛名は、ラトビアの首都リガの薬局博物館で見たラベルを真似てデザイン・印刷しました。

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▽薬局博物館について


封を開けて、中身を取り出すと

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こんな感じです。今回も栞やさんが素敵な写真を撮ってくれました。
中身を1つずつ見ていきたいと思います。

ラトビアからのセット内容
・種入りのメッセージカード
・ヘンプ100%の手漉き紙
・シーリングワックス
・言葉のカードゲーム
・図書館のポストカード
・手紡ぎの毛糸(イヌとアルパカ)
・再生紙の手紙
・トレーシングペーパーの封筒とオリジナルデザインの宛名面

芽を出すメッセージカード

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いや〜もうね、まずデザインがめちゃくちゃかわいくないですか?
手漉きならではの不均一な紙の縁に、箔押しの文字。それだけでも素敵なのに、種が漉き込まれているから土に埋めると芽が出て植物が育っていくんです。

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△紙から植物が育つ様はアートのよう。
窓際に置いて、毎日成長を眺めたい。

カードに書いてある言葉は、ラトビア語で「愛は育つ」。
「もったいなくて埋められないです!」という声を複数いただきました、わたしも同感です。

箔押しの色はゴールド/ピンクゴールド/シルバーの3色で、アソートで1枚封入しています。

このメッセージカードを見つけたのは、ラトビアの首都・リガの旧市街の雑貨店。

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紙もの以外にも素敵な手仕事のものがたくさん揃っています。店内にあるのは全てラトビア製のもので、100組以上のアーティストのものを取り扱っているそう。

カードに記載されていたメーカー名を調べてみると、リガのランドマーク的存在の「自由のモニュメント」のすぐ近くで作られていると分かり、翌日訪問してみました。

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工房にお店を併設されていて、箔押しのメッセージカードや革製品、封蝋など心ときめくもので溢れていました。
Instagramもきれいなので、ぜひご覧ください…!

あまりにも素敵なお店だったので、リガに滞在している間に3回訪れてお取引きのお願いまでしてしまいました。
日本に帰ったら、仕入れて販売しますね…。

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△カードの説明書


シーリングワックス

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映画とかでよく見る、封を留めるあの蝋です。
かっこいいな〜、いつか使ってみたいな〜とずっと思っていてようやく挑戦できました。
先述のスタジオ・lotte’s paperyに数十種類の型と蝋が販売されていて、我慢できずに買ってしまったのですが、とても楽しいです。

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思っていたよりもかなり簡単で、蝋ではなくてグルーガンでも出来るので興味のある方はとりあえず挑戦してみてほしいです。

いろんなシーリングワックスの使い方があるので、ひとつ持っていると紙ものを贈ることをより楽しめるのではないかと思います。


ヘンプ100%の手漉き紙

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シーリングワックスで留めているのが、ヘンプ100%の手漉き紙です。6月のリトアニアに引き続き、自分で作りました。

リガでは、年に一度ラトビア中の手仕事が集まる「森の民芸市」というクラフトマーケットが開かれます。

そこで出会ったヘンプ農家さんのおうちにお邪魔して作らせていただきました。

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フォトフレームを活用した紙漉きの道具を使って、ヘンプの茎から取った繊維を漉きます。
隣の家まで数百メートル離れた自然に囲まれた場所でヘンプを育て、紙を作ったりお茶やペーストを作ったりされています。

言葉のゲームカード

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ラトビアの東側の地域にある独自の言語「ラトガレ語」を学ぶためのカードゲームの中から、1枚を封入しました。

英語/ラトビア語/ラトガレ語が書かれたカードを使ってドミノゲームをしながら、単語を学べます。

話者の少ない言語をカードゲームで学ぶという発想に加えて、カードのデザインやパッケージ、見つけたお店も素敵だったので今回どうしても紹介したかったものです。

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△単語の一覧表。お手元に届いたカードは、どんな意味の単語でしたか?

購入したお店は、リガの新市街の外れにある書店です。
「いつか言葉の博物館を作りたいんだ」と話す店主さんのセレクトで、言語にまつわる古書や新書・地域のアーティストの作品が販売されています。

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図書館のポストカード

ラトビア国立図書館のポストカードを同封しました。
この図書館がそれはそれは素敵で、これまでに訪れた中で圧倒一位に好きな図書館になりました。


アルパカと犬の毛糸

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前述の「森の民芸市」で見つけた毛糸で紙ものを結んで送りました。
白い毛糸はアルパカと羊、茶色い毛糸はイヌと羊の毛です。イヌの毛糸なんてあるんですね…!

紙もそうなのですが、自然素材のものや動物の毛や革を使ったものは地域によって素材が大きく変わって面白いです。
深掘りするとキリがない世界で本当に楽しいなぁと思います。

再生紙の手紙

なんてことはない、チリの混じった再生紙なのですが商品名が「リサイクルペーパー」じゃなくて「紙からできた紙」だったのが良いです。

以上、ラトビアからお届けした手紙の紹介でした。


▽ちなみに、オンラインショップで現在、イギリスからの便と、半年分の6カ国セットを販売しています。


こんにちは、kami/(かみひとえ)です。いただいたサポートは、「世界の紙を巡る旅」をまとめた本の出版費用に充てさせていただきます。今年の12月に発売できる…はず…!