おんなをはじめたとか簡単に書いているけど。4
最近Twitterで「ヴァギナを持つ男」という凄まじくバカパク(バカインパクト/ボキャブラ世代にしか通用しない…)な異名を持つ方がタイムラインに流れてきました。
まぁ「ヴァギナを持つ男」は私の周りにもまあまあ居るもので。すぐにどういう事かというのは理解出来たのですが。
いわゆるFtM(Female to Male/男から女/おなべ)と言われる方です。
あ。申し遅れましたが…わたしのようないわゆる「おかま」は上記の逆転Ver.なのでMtF(Male to Female)と言います。
この「ヴァギナを持つ男」勿論、身体的にはペニスではなくヴァギナなわけなので各国による性別変更の要項を満たし、申請が通っていなければ女性なわけですが…
乳房は外科手術により切除。男性ホルモンを投与することにより男性的特徴を持ち、更にストイックな肉体改造によりどこからどうみてもマッチョな男性です。
友人にやはりどこからどうみても男性なFtMが居るのですが。彼もやっぱり乳房は取り、ジムで鍛え、夜はなぜかゲイバーで働いてます。。。
性別ってなんでしょうね…
仮に。
わたしに女って自分で自覚が無くても、人が女性と認識すればその人にとってわたしは女。
わたしがどれだけ女だと主張しても、人が女装している男性と認識すればその人にとって私は男。
じゃあ性別って人が決めるものなの?
…そうかもしれません。でも、自分で決めてもいいと思うし。わたしは自分の性別と他人が決める性別が一致する事が嬉しいし望ましいです。
日本は性別変更が可能な国です。
・20歳以上で
・未婚で
・二人以上の医師に性同一性障害の診断をされていて。
・未成年の子がいなくて。
・生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態で。(子宮orペニス)
・他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていれば可能です。(ペニスはおまんまんに。おまんまんは無理してペニスにしなくても可能)
以上6項目を満たしていれば望む性別に変更を申請する事が可能なんです。知っていましたか?
だからって…わたしが法律的に認められたら万人に認められる事になるのでしょうか?
わたしは…今までの経験上そんなに簡単な事だとは思えません。もちろん、生殖器を切除するという行為だって簡単な事ではありませんが。
わたしは未だ、自分が女だという手応えがありません。
もしかすると一生、手に入る事が無いのかも。
わたしが選び、考えて過ごす毎日に答えなど無いのかもしれない。
でも、心身共に女性に変わっていくという片道切符を手に入れたんだ。得たものはそれくらいなのかもしれない。
それでもいい。
見えない可能性、か細い光の向こうに何が有るか。わたしはまだ知らない。
それでもいい。
辛くて、苦しくて、自分の見た目に自信が持てなくて外に出るのが怖くなる日もある。
それでもいい。
それでも生きていこうと思えるこの気持ちこそ、誰に何と言われても揺るがないアイデンティティなのだと。
それこそが望む性別で生きるということ。苦くても人生の味なのだと。
それは特別な事でもなく。皆が等しく味わう人生の味なんだ。
それでいい。いや、それがいい。
おわり。
※セクシャルマイノリティーの世界では、おなべ・おかまという言葉は蔑視的な言葉とされておりますのですよ。関係性によっては控えた方がベターな事もあります。
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