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十三代市川團十郎白猿襲名披露公演

歌舞伎座にて、待望の13代目市川團十郎白猿襲名披露公演。歌舞伎愛好者ネットワークのおかげで昼の勧進帳から観劇で、欣喜雀躍、たっぷり堪能できた。
当代はすっかり芸能人で毀誉褒貶喧しく、チケットの売れ行きからして懸念されたが、いやぁ、やはり團十郎襲名は江戸の華、いいもんです。ご祝儀気分に溢れて満員札止。しばらく自粛されていた大向こうからの掛声も,その筋限定で復活し、賑々しく嬉しい時空だった。
先代,当代とも海老蔵襲名から歌舞伎座に通っている身としては、これを見逃すわけにはいかない。
先代の海老蔵襲名は中学一年の時だった。そのたった一度だけ、亡き母と二人して花道近くの前から三、四列目の特等席で歌舞伎の醍醐味を体感させてもらったことが懐かしい。確か名人歌右衛門丈の関係筋にお世話してもらった良席だった。日本橋生まれの母には、そうした縁故がいくつもあった。
その後の襲名披露はすべて天井桟敷だが、それで十分。
当代の團十郎、誠に凛として美しい弁慶、助六だった。八代目新之助を同時に襲名した亡妻の忘れ形見の團十郎襲名は,多分見ることできないだろうな。まだまだ愛らしい名跡継承だった。
口上に並ぶはずだった高麗屋白鸚丈が病気休演が気がかり。当代幸四郎と、今年木曾義高で鎌倉を沸かした染五郎が、團十郎を引き立て好印象。これからは彼らが歌舞伎界を牽引していくんだな。
幕の内弁当は、ここのところいつも大行列の歌舞伎座横の喫茶YOUさんのオムレツサンドイッチ。テイクアウトなら並ばず買えます(笑)
襲名披露吉例の、團十郎の睨みで厄払い。素晴らしい1日だった。

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