#36 「アルコール依存症になって」落ちるところまで落ちた
アルコール依存症から再起に向けて生きるブルースです
私にはまだ「夢」がある。「アルコール」とは決別し、その夢を叶える為、新らたな人生を歩んでいるアラ還だ
都内のアルコール依存症専門病院に5回目の入院の為に受診してた時、主治医からこう言われた
「あなたは断酒する意志も治す気はないようなので、再入院はできません」
つまり、「出禁」だ
アルコール依存症専門病院の精神科から出禁、まだ残っていた小さなプライドは大きく傷ついた
入院して一定期間断酒し、体調が良くなったら退院し再飲酒する。また体調が悪くなったら入院すればいい、そんな感覚になっていた
実際3回目の退院後、再飲酒して体調を崩し「毒抜き」的な感覚で2週間程4回目の入院をしていた
その一ヵ月後の受診だった事もあり、この病院の主治医からは完全に見放されたわけだ
行く病院のあては無い。他にもこうした専門の医療機関がある事は知っていたが、探す気力も体力もないままアパートにこもり飲酒の毎日を続けていた
ほんとにどうしようない先のない生活だった
そんな時元妻からLINEが来た
「父の日に子供達が会いたがっている」
そして食事を一緒にする約束をしたのだが、毎日食事もせず飲酒する日々に体は動けないくなっていた
そして約束の日、飲酒したまま寝入ってしまい約束自体を忘れてしまい子供達に会うチャンスまで逃してしまった
最低の父親だ、そう気づくのにもしばらく時間がかかる程酔いは回っていた。酒の事しか考えていないアルコール依存症者の末期的状態だ
部屋はトイレに自力で行く事もできず垂れ流したもので、公衆便所のような匂いが充満していた
気づいたら元妻から連絡が何度も入っていた
そして再度連絡がきた
「あなたほんとに一人暮らしできるの?もうあの病院には入院もないんでしょ?」
病院にも既に確認済みだった様だ
そしてアルコール依存症専門の施設を探したことや、既に状況を話して入所できるのでそこに行く様にやんわり諭された
その施設の名を聞いた時、酔いは一瞬で覚めた
「ダルク」
薬物依存症、ギャンブル依存症、アルコール依存症者の最後の行き着く先だ
この状態でもう自力で行ける場所はない
落ちるところまで落ちた、そう観念した
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