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7年間を振り返った「UUUM」成長物語

明日6月27日は、UUUMの創業記念日です。これは去年のnoteですね。


あれから1年経ちました。特にここ最近はいろんなことがあり、ぼくなりに思っていたこともあります。今日はその話をさせてください。

前回のnoteはUUUMが創業するまでの物語ですが、今回はその後のUUUMについてです。創業から4年で上場、コロナ、吉本興業さんとの業務提携、クリエイターさんの退所、これらをどう受け止め、これからのUUUMについてなにを思っているのか。

今回、クリエイターさんに対しては「さん」などの敬称を同一で省略しています。また、7月14日に決算発表を控えているため具体的な数字には触れていません。

そのかわりに、素直なぼくの気持ちをお話しできたと思っています。最後まで読んでもらえたら嬉しいです。


あと!そもそも嫌な人は読まないでください。
共感してもらえる人に読んでもらいたいし、わざわざ書いたものに嫌なコメントもらう理由もないので嫌ならここでやめてください。

それくらいこのnoteは自分にとって大切です。



2つの記念日

noteをはじめたのは、2019年3月11日です。

そこから毎日書き続けて、今年もHIKAKINの誕生日に2回目のnoteを書くことができました。ぼくにとって忘れられない記念日は、2つあります。1つは、先ほどお話しした4月21日 HIKAKINの誕生日。

もう1つが、6月27日 UUUMの誕生日です。この2つの日に書くnoteには、特別なものを感じています。



あの日に話したこと

最近、気持ちの動きが緩やかになっていると感じています。簡単に言ってしまうと、いろんなことがありすぎて、感情の浮き沈みが少なくなったのかもしれません。

ちょっと強引な例えですが「毎日ボロクソに殴られていたら、普段は何とも思わなくなったボクサー」。そんな状態なんじゃないかと考えています。

良いこともあるんですけど、悪いこともある。

だからといって、凹んでいる場合ではありませんでした。そんなときに、きょんくまとご飯を食べにいったんです。


このとき、彼らと話していて思ったのが「ぼくからの発信もしなきゃいけないことはしていこう」ということでした。

あの日の気づきが、今日のnoteに繋がっています。

前回のnoteは創業するまでの7,  8ヶ月の話でした。それを今回は、創業から今日までを含めた7年分を一気に話そうとしています。本当はいろいろな思い出がありすぎるのですが、そのためにnoteを何回も分けて投稿するのは難しいので、

今思っていることを正直に話します。



創業のあと、六本木ヒルズからミッドタウンへ

やっとぼくらも、コロナの中ではありますが少しづつ出勤ができるようになりました。今のオフィスはミッドタウンですが、もともとは6畳1間からUUUMはスタートしています。

2012年11月創業準備期

2012年11月 創業準備期


ぼくらにとって組織が大きくなることは、坪数の大きいオフィスを借りていくことでもありました。

こうやって、クリエイターさんにとっても社員にとっても良い環境を整えることは、当たり前のようにやってきたことの1つでした。こうしてミッドタウンの1,500坪を借りながらつくづく思います。

なぜ最初に面積の話をしたかというと「これからはすごく考え方が変わっていく」と思っているからです。もう大きい場所を借りる必要もありませんよね、コロナ禍を経たいまでは。

もしかしたら場所についての話をするために必要な言葉を、ぼくはまだ見つけられていないかもしれません。

うまく伝えきれないところかもしれないですが、今までの6~7年の集大成とコロナ禍を経験して、「いろんなものの考え方を変えなければいけない」ということをぼく自身思っています。

そんなところから、既に借りてしまった新しいオフィスのことを、ぼーっと考えることがあります。


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新しいオフィスで嬉しかったこと
まあ、でも自慢ではあるんですけどね、ミッドタウンのオフィスは(笑)。先日、草彅さんがオフィスで撮影をされていた際に「すごいスタジオだね」と褒めてくださいました。「今までいろんなところに行ってきたけど、ここが1番だ」と。これは嬉しかったですね。



コロナ禍を経て、どう行動していくか

まず、UUUMはコロナの影響を受けて業績を下方修正しました。その一方で、シルク・ド・ソレイユの民事再生といった事例と比較すると、ネット上で仕事がある程度できているという意味では、乗り越えてられているとも思います。

ただ、直接的にクリエイターさんと会えない時間が増えました。それによってぼくらが発信した「情報」だけが届いてしまい、クリエイターさんとのやり取りが一方通行になってしまいました。

例えば、吉本興業さんとの業務提携について。

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今までのぼくらは、「やりたいこと」「やってきていること」それを「説明すること」をセットにして、相手と向き合ってきました。しかし、今回は「説明すること」が欠けていたと思います。このことは、クリエイターさんに対しても、社員に対しても、ひいては世の中に対しても当てはまります。

そういったなかで、クリエイターさんがUUUMを離れていくこともありました。このことについては、あとでお話しさせてください。

話を戻すと、コロナというもので直接的にインパクトを受ける業態もあると思います。それは、良いことも悪いことも含めて。

例えば、Eコマースや漫画の電子書籍は伸びていますよね。SHARPやユニクロがマスクを作るといったこともありました。でも、ぼくらはマスクを作ることはできません。

コロナによる直接的なインパクトを「リアルタイムに影響を受けた会社」「これから影響を受ける会社」「これから変わっていって進化する会社」といった、パターンがいくつもあると考えています。

UUUMでは直接的に受けた影響から、短期的な数字の変化がありました。そのうえで、このコロナというものをどう捉えていくかについては、働き方1つにしても「これからかな」と思っています。


創業4年目の上場

仕事においては、今日やったことが即日でインパクトを与えることは少ないです。仕込んだものは何年後かに効いてくることがほとんどだと思います。

だからこそ「絶えず仕込んでいかなければならない」とぼくは考えています。

さらに、ビジネスをやるということは上場するのが当たり前だと思っています。そして、エンタメ業界で上場するというのは、永遠に右肩上がりであることを求められるのが前提なので大変ですが、それでもクリエイターの社会的地位の向上をもたらすことができると本気で思ったからこそ、創業4年目に上場しました。

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ここから5, 6年目を経て、今年の5月末にUUUMの7年目は終わりを迎えました。コロナも含めて本当にいろいろなことがあった年です。ですが、これは「5, 6年目の仕込みが足りなかったことが招いた結果」だとぼくは捉えています。

結果論でしかないですが「今だったらこうしていただろうな」と思うことがたくさんありました。上場前のがむしゃらだった4年間、そのあとの5, 6, 7年目は「やっと慣れてきたかな」と思ってきたけど、本質的にはこの期間に「もっと仕込んでおかなければいけなかったな」という反省もあります。

繰り返しになりますが、もっとやれた。

ぼくは妄想に妄想を重ねて、勝手に未来を描いて、そうなるように進めていくのが仕事だと思っています。「未来が自分にとって不利だ」なんて、そんな宣言をする人はいないですよね。もしくは、そういう未来が訪れると分かってしまっているなら、そこすらもうまく自分の方に寄せるような言い方をしていくこと。

ぼくはそれがチカラだと思います。
そしてもっとやれたなって結果としていまは思ってます。後悔しても仕方ないけど。


新しい世界

吉本興業さんとの提携について「結構交渉されていたんですか?」と聞かれることが多いですが、実際は2ヶ月くらいで話は決まりました。「思い立ったらすぐ行って、さくっと、ささっと終わり」そんな感じです。

UUUMは独特で、すべてがゼロイチ。
今までにないものを作ってきた会社です。

だからこそ「協業できる人たちが少ない」というイメージを勝手に持っていました。というのも、すべての強みを自分たちで握っておかなければいけなかったから。

まだまだ小さい会社としては、大きい会社に資本勝負をかけられて、ガッツリお金を使われて戦われてしまったら、正直キツイというところがありました。

なので、ぼくはもっと強みを会社の内部に貯めて「そこから次のステップかな」と思っていたんです。でも、吉本興業さんや松竹芸能さんもそうですが、いろんな方とこうしてお仕事をさせていただいても

UUUMの強みは薄まりませんでした。

そこで「あ、もしかしたら、もっといいやり方っていうのはあったんじゃないかな」ということを思い始めたんです。今は「こういうやり方をしたら、ぼくらはさらに強みを膨らませることができる」「世の中のいろんな方と、もっと楽しい仕事ができるんじゃないかな」とぼくの考えは広がっています。

もしかしたら、もっと早くここに行きつけたかもしれなかった。

さっきからずっと「もっとできたかも」と言っているので「お前仕事してなかったのか」と思われてしまいそうですが(笑)。一般的に仕事として想像される範囲のことであれば、ぼくは足の小指くらいの力でやっている自負があります。

でも、もっと高みを目指したい。誰も来ることができない、頭が上がらない、ひれ伏すしかない。そんなところに辿り着きたい。

こう考えると、結果的に「弱まっていたところはあったのかな」という気がします。

ただ、こうやって話せるということは今から取り返せるだろうと思っています。なにかを大きく失っているわけではないので。


示し続けること

「全体最適」について思っていることがあります。

「全体で足並みを揃えて集団行動をしましょう」というのは優しい言葉のように聞こえますが、「みんな一緒だよね」「ね」「ね」と言い合っているだけの組織では、誰も自我を持たないままではないでしょうか。

そんな環境では「大した成長を遂げることはないんだろうな」とぼくは思っています。

変な話ですが、当然ぼくよりも速く走っている人はいます。クリエイターさんにしても、経営者にしてもそうです。

そこで、どちらのスピードに合わせたいかというと、ぼくは先行で走っている人に「もっと速く追いつきたい」ということしか考えていないです。

走って走っている最中に振り返ることは、仕事じゃないと思います。

ぼくはどこかで「背中を見せる」「結果を出す」ことが発信だと思っているんです。それから、口先だけのやつになるのは嫌です(笑)。

だから「結果を見てください」と。

そのうえで「何も発信しないよりは発信してほしい」というのも理解しているつもりです。でも、ぼくが「信じろ」と発信したら「それ以上考えるのはやめるの?」という疑問もあります。

一方で、ぼくのことを「最終的には答えを出して次に進んでいくやつだ」と分かってくれている人たちもいます。

社員でいうと、取締役陣。画像5

クリエイターさんでいうと、HIKAKIN、はじめしゃちょー、Fischer's-フィッシャーズ-、水溜りボンドもそうです。


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吉本興業さんとの業務提携について、先ほど名前を挙げたクリエイターに「不安になりましたか?」と聞いたとしても、みんな「そうはならなかった」と答えてくれると思います。

それどころか、彼らは他の方々に対して「今回の件をどう説明していこうか」「1番分かりやすい方法はなんだろう」と考えて行動してくれるんだろうなと。

これは、ぼく自身がクリエイターさんを絶対に裏切らないことや、社員を大切に思っていることを、分かってくれているからこそだと思います。

この半年から1年間は、UUUMについて非難を受けることだけではなく、成果を出したことで称賛される機会も増えました。

でも、同じ人からの怒って褒めてというのは、聞いている側としては正直疲れます。「人は褒められることよりも傷つけられたことの方が印象に残る」と思うんです。

そういったことを踏まえても「弁明をする」ということを、ぼくは好きになれそうにありません。数字なり、成果なり、結果でちゃんと答えていくことがぼくは説明だと思います。

というスタンスは変わっていないですが「もう少し口を開いた方がいいんだな」というのも理解しています。


UUUMを好きでいてくれること

非難や称賛について、半分くらいは「UUUMという会社が言われているんだな」と客観的に見ているときもあります。

一方でUUUMのことを好きな方ほど、ネガティブな情報に疲弊している印象も受けました。それはきっと、深くぼくらのことを好きでいてくれるからこそだと思っています。

例えば、親友のことを悪く言うやつの話を聞くのは、正直気持ちのいいものではありませんよね。それと近い感覚なのではないでしょうか。

このような気持ちを持ってくださる、クリエイターさんのファンの方や、UUUMのことを好きでいてくれる方の存在は本当に嬉しいものです。実際にクリエイターさんが辛いときや、ぼくが辛いときにも温かい言葉をいただく機会が多くありました。



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だから、ぼくは「本当に恵まれた会社だな」と思っています。

上場後3年を経て、いろんな方にUUUMのことを知っていただく機会が増えたと感じています。思った以上に、発信力と知名度がある会社なんだと思います。これもクリエイターパワーであり、仕事柄ですね。

そして、最近ではいろんなネット記事や分析をされるようになりました。「こういう切り口で、こう書かれるんだな」と思うこともあります。

既にぼくらのことを知ってくださっている方は、それを目にしてもブレることはないはずです。一方で、最近UUUMを知ってくださった方からすると、気持ちを踏みにじられるような内容も増えていると感じています。

そういった記事や分析の内容を、ぼくらは基本的に無視します。ですが、必要なものに対しては、しっかりと説明していかなければいけません。これは今までも心掛けてきたことでした。

そこへきて、コロナの影響を受けて一時的にコミュニケーションが取り辛くなってしまったんです。


クリエイターが辞めていくことは

このことは、どこまで、ぼくが話してしまうかというところですが、、、

結局のところ、UUUMがどれだけ叩かれようが、特にUUUMのことを守るわけでもなく「粛々と自分たちの活動をしていくぞ」というクリエイターさんが1番強い。

それはつまり、UUUMが叩かれていようが褒められていようが、クリエイターさんにとっては別のことという意味でもあります。だからといって、クリエイターさんとUUUMの関係はドライではないとぼくは思っています。

関係性を表す言葉にはいろいろな表現がありますが、例えば「金の切れ目が縁の切れ目」を取り上げるとすれば、「お金があるときは良好な関係」「お金がないときはすぐに関係が断たれる」ということを示唆していますよね。

ぼくらも当然、仕事としてクリエイターさんと向き合っています。そして、クリエイターさんも仕事として、ぼくらと向き合ってくれています。そうやって、お互いの人生がかかっていくなかで「情はなくドライ」「結果だけをお互いが求める関係である」と言うこともできるかもしれません。

ただ、ぼくは、そう思ったことはありません。

もっと、お金経由だけでやっていたら、ぼくらだって、いろいろなやり方をドライにすると思います。もっといい、効率のいいやり方があるなんてことも、当然知っています。他の事務所の事例、海外の事例からも分かることです。

UUUMを作るとき、ぼくと前職から一緒だったメンバーが何人かいます。あのときに考えていたことは「単純に儲かる会社を作りたい」「結果だけを出す会社を作りたい」ということではありませんでした。

「もっと遠回りをしながらでも楽しいだろう」というイメージを持って作った会社が、今のUUUMに繋がっています。この時から変わらず、ぼくらがしているのは人と人とが接するなかで、できる仕事だと思っています。


・・・


「辞めていったクリエイターのこと、どう思うんですか?」と、きょんくまから聞かれたときも

「いや、寂しいよ」と答えました。


「正直、辞めていくことで売り上げがどうとか、考えたこと一回もないし」


・・・


ぼくらは辞めていくクリエイターさんについて、なにかを言うことはありません。そんな、腐ったことはしません。

ここは誤解を招きかねませんが、もちろん喧嘩別れではないです。それでも、退所に納得しているかというと、そうではないところもあります。もちろん、相手の事情について「分かる」と思ったこともありましたが。

例えば、ピカピカな会社に自分が社員として勤めているとします。それでも「一生そこにいますか?」と聞かれたら考えてしまいませんか?

先日、DMMの亀山会長とお話しさせていただいたときも、この話になりました。亀山会長の会社でも、すごく福利厚生が良かったり、成果に応じた報酬があったりと、いろいろなメリットがあると思います。それでも、会社を辞めて独立したいと思う人が現れることは、定期的にあるというのが共通認識でした。

そもそも、ぼくがそうです。
前職を辞めてUUUMを作っています。

UUUMが上場するまでのフェーズでは、まだ市場ができあがっていませんでした。そのため「独立よりは大きい事務所にいた方がいい」という考えもあったと思います。そこから、ぼくらはみんなと一緒に市場を作っていくことができました。だから「独立したい」ということが起きたとも思っています。

今回のように、クリエイターさんが退所されることで「それを発表すること」「それについて客観的に発言すること」「それでも辞めないと発信すること」といった、いろいろな反応がありました。

それでも、クリエイターさんが辞めていくことに関して、ぼくが1番に思うのは「寂しいな」ということだけ。。。

とはいっても、離れていった人たちと、今ぼくらと一緒にいてくれる人、どちらが大切なのかは明白です。ぼくらには「自分たちの手の届くところで1番にクリエイターをサポートしたい!」という気持ちしかないですね。


UUUMへの出戻りは?

最近noteのサークルで飲み会をしました。そこで「出戻りはありなんですか?」と質問をいただいたんです。これについては、まずは個別に相談してもらえたらというところでしょうか(笑)


出ていく人だけでなくそれ以上に入ってくる人がいる


検索エンジンに「UUUM」と入れると「退所」と出るようになっていました。みなさん検索すると余計に検索ヒットしてしまうので検索しないでほしいです(笑)

ただし、この件についてぼくらは発表や発言はひかえますが、必要以上にネガティブに思われる必要もないと思っています。退所するかたもいますが新しくUUUMの一員になってくれるクリエイターさんが多数いるからです。

UUUMのクリエイターさん、社員以外から言われることに対して、ぼくは基本的には興味がありません。ですが、クリエイターさんや社員を含めた「UUUM」というものが傷つけられるならだまっていられないです。ぼくらは自ら進んで、誰かのことを傷つけにいくことはありません。主役はクリエイターさんであることも、間違いありません。

それでも、UUUMにいることによって、クリエイターさんにまでネガティブな思いを抱え込ませてしまうのであればそれはだまっていないです。あと、ぼくが本気のときは「極端にやりすぎちゃう」ということをみんなよく分かってくれていると思います(笑)。だから、1回スイッチが入ったら、ちゃんと攻めますよ。

いろいろなご意見をいただく機会は増えましたが、クリエイターさんもぼくらも人生がかかっています。例えば、クリエイターさんは顔出しをしていることが多いですよね。もちろん、個人情報が流出するリスクを抱えることもあります。そうやって、いろいろな環境のもとで頑張っているんです。

そこを、ぼくらは守りたいし、もっと活躍してもらいたい。

たまに不用意な一言をいただくこともありますが、ぼくらにとって「冗談だからね」では見過ごせないものも増えてきました。ぼくらにとってクリエイターさんはファミリーでもあるし、フレンドでもあるし、ビジネスパートナーでもあります。

想像してほしいのですが、そんなお付き合いをさせていただけることって人生でそんなに多くないと思います。だから「情」はありますよ。この関係に「情」がないって疑問に思います。

だってクリエイターさんにはファンのみなさんがいるんですよ。

ぼくらはファンビジネス、エンターテイメントのお仕事をさせてもらっています。ここに人の感情や思いがなくなったら成功なんてしないと思っています。だからぼくらはまだまだ成功します。UUUMにいるクリエイターさんとUUUMの社員で勝ちにいきますし、勝ちます。


クリエイターとUUUMの距離

クリエイターさんがテレビ番組に出演すると、ファンの方から「遠くなった」という声が上がることがあります。

同じように、UUUMが大きくなることで「昔のUUUMじゃなくなっちゃう感じがして」「クリエイターは蔑ろになるんですか?」という意見を耳にします。このときに実は

「いつ蔑ろにするって言ったっけ?」
「バディの数、減ってるって言ったっけ?」
「むしろ、増員しまくってるけどね」

と、思っていました。ぼくの性格上「結果としてそうなったときに教えてほしい」と思うんです。ただ、こうして不安に感じるということは「UUUMがやってきたことを点で解釈されてしまっているからなのかな」と。

一方で、なにも言わずにいてくれた人たちは、ぼくがどういう人間で「どういうことをUUUMでやってきたのか」を分かってくれている存在だと思います。

提携前の吉本興業さんは、同じエンタメ業界の別組織でした。いわばライバルです。そこから仲間になり、今までだったらできなかったことができるようになっています。

先日も、はじめしゃちょーがさんまのまんまに出演しています。


これは大きな変化です。

吉本興業さんとはこれからは仲間だから、もう争うこともありません。なにかがあれば「一緒にやりましょう!」と言えます。それは、苦しいときも同じです。だから「いいことしかないじゃん」とぼくは思っています。


コロナと不安

提携の発表で不安を感じる背景には、コロナもあったのかなと思ったりもしています。話は逸れてしまうかもしれませんが、人間8割5分くらいはネガティブなんじゃないかと思うんです。

結果論でしかないですが、ひとりでいて不安になる人もいれば、集団のなかで不安になる人もいると思います。

ぼくの場合は、参加した食事会とか絶対にネガティブなことにならないと思っているんですね。あ、でも。むしろ、全員をネガティブにして、ぼくだけはポジティブで帰るということはあるかもしれません。全員をやっつけて帰って行くみたいにね(笑)。

きっと、純粋に自分を奮い立たせることって、難しいんじゃないでしょうか。例えば「自分は悪くない」「自分は頑張る」「でも〇〇は悪い」と、スケープゴートを作って奮い立たせてしまうパターンもあると思います。

そうすると結局「人類みんな平和が1番」と言う人は「アホだ」と言われかねませんよね。そういうことも、関係していたような気がします。


苦悩はあったのか?

これまで話したことはありませんでしたが、

ぼくはUUUMのビジネスモデルに対して「ずっとこのままでいいのかな」と、上場前から考えていました。

そもそも、UUUMの売り上げが上がっていくということは、クリエイターさんからいただく手数料の合計金額が大きくなることを意味しています。マネジメントをする会社としては当たり前のことですが、クリエイターさんがいるからUUUMは成り立っています。

そして、会社を大きくすることは「クリエイターさんを守ること」でもあります。例えば、不祥事や事件を起こしてしまった場合に損害賠償を求められますよね。このとき、一個人では到底支払うことができない金額であることが多いです。そういった場合に、会社として「クリエイターさんを守ること」ができます。

実は、UUUMではこれまでに世に出る前に「個人では解決が難しいトラブル」をいくつも解決へ導いてきた実績があります。そのことに対して、強い自信を持っているんです。そして、それは動画を作るということに関しても同じです。

こういったUUUMの仕事を、単純に「マネジメント」「手数料ビジネス」といった「情のないビジネスモデルだけのもの」として捉えるのかどうか。これは、UUUMをどのスパンで見るのかということによると思います。

ぼくもまだ30代で、クリエイターさんも30代になったばかりだったり、20代が多かったりもしますが「これからあと何年仕事をしていくのか」ということが論点になってきました。

話は変わりますが、Nintendoというゲーム会社がありますよね。でも、昔は花札を作っている会社でしたが、今では世界的なゲーム会社になりました。

そう考えると、ぼくらも「一生マネジメントだけをやりますか?」と聞かれたら止める気もないですけど、当然「それだけではない」とも思っています。

ここに、ぼくが抱えてきた苦悩がありました。

一般的には「なんで俺たちがやっていることが理解されないんだ」といったことが、苦悩として見なされているかもしれません。しかし、ぼくにとってそれは苦悩ではありませんでした。また、世間といった見えない敵から責められることもありましたが、それも苦悩にはなりませんでした。

もちろん伝言ゲームの数が増えれば、ぼく自身が誤解されることはあります。

「鎌田さんはリッチでいつも美味しいものを食べている」「超忙しいから全然会えない」と、思われることもありました。それに対して、ぼく自身は「そう?」といった感覚です。

たしかに、時間の余裕があるとはいえませんが、LINEの1つであればすぐに返すことができます。クリエイターさんもぼくに対して、直接Slackが飛ばせるようになっています。

この間、きょんくまに会ったときも「いつでも飯誘ってよ」と伝えました。いつものぼくを知ってくださっている方からするば、ココイチ、マック、吉野家ばかり食べていることもご存知ですよね。

つまり、ぼくは何も変わっていないんです。

もちろん「今日からこういうビジネスモデルに変えるから」なんてドライに言ったこともない。それでも、勝手な想像や、知らない人からの発言、それどころか「第3者のどうでもいい意見」に影響されてしまうこともあるようでした。

あえて「外の意見を聞きたい」という考えも耳にしています。それは個人の自由ですが「勝手に洗脳されて帰ってこないで」と思います。きっと、意見を仰いだ相手にとって、UUUMのことなんてどうでもいいはずです。相談相手としては、適役だったのかもしれないけど。

だからこそ、その相手が「自分のビジネスや人生も守ってくれるのかどうか」はしっかり見極めてほしい。まだまだ至らない部分はあるかもしれませんが、UUUMはそれだけのことを考えていますし、少なくとも守っていくよ。

もしかしたら、ぼくらは、そういうことを言えていなかったのかもしれません。


どこを目指していくのか

UUUMはいろいろな切り口がある会社だと思います。

「今の時点のぼくらを切り取るのか、それとも10年後のUUUMで切り取るのか」でも違うはずです。例えば、金太郎飴だったらどこから切っても同じですよね。でも、ぼくらは会社ですし、クリエイターさんと一緒に成長していくうえで変化します。

完全な成功を約束された未来なんてありませんが「それでも一緒にいる方が楽しいよ」と、ぼくはその1点だけだと思っています。

それに、まだまだ大きいことをやっていきたいです。ぼくは大きいことをやっていくというのは、それぞれのクリエイターさんやコンテンツの集合体が、大きくなっていくことでしかないと思うんですよ。

だから、ぼくはUUUMを作ったときと変わらず「クリエイターさんと面白いことをやっていきたいんだけどな」と思っています。むしろ「昔よりも大きいことができるようになったじゃん」と。

ぼくもクリエイターさんもお互いに歳を重ねるなかで「面白い」の定義も変わります。それでも、進化することは当然あるにしても、根本は何にも変わっていないと思います。

例えば


お金のない4人組がいたとします。6畳一間で鍋をつつきながら、いつも楽しくチューハイを飲んでいました。そして、この4人の友情はまったく変わらなかったけど、一緒になってビジネスを成功させることができたとします。

それでは

「4人がこの6畳1間で鍋をつつき続けるのは、良いことでしょうか?」

こう聞かれたらどうでしょう。もう1度、あの頃を懐かしむ時間を設けるのは楽しそうですよね。でも、毎日同じように過ごすのは違う気がします。

4人の関係は変わっていないけれど、環境は変わっているはずだからです。

つぎに、はじめの6畳1間から豪華なパーティー会場へ舞台が変わったらどうでしょうか。場所が変わることで「変わった」と言えるんでしょうか?

ぼくは成長に合わせて「環境が変化しただけだ」と思います。

4人の根本的な友情が変わっていないなら、それは「変わっていない」という言葉に尽きると思うんです。このことは、UUUMの置かれている状況と似ている気がします。


鍋の例えはなんとなく思い浮かんだことですが、UUUMは本当に6畳1間からはじまった会社です。

クリエイターさんとの距離だって、ものすごく近かった。これは、ぼく自身との距離についても同じことが言えます。そこから徐々に、会社は大きくなり、6畳1間は1,500坪のミッドタウンに変貌を遂げました。

でも、いつの時代も、ぼくの持っている「クリエイターさんが大切だ」という気持ちは変わっていないだろうし、UUUMという会社自体が持っている「クリエイターさんと一緒に歩んでいきたい」という気持ちも変わっていないだろうし

むしろ昔より、強くなっているだけだと思います。

できることも増えているはずです。そのかわりに、あの当時と同じ「ゼロ距離ですか?」と聞かれたら、ぼくもそれなりに忙しくなっているとは思います。

でも、ぼくが変わらない限りは、なにも変わっていないんだと思うんです。

これまでの7年間を振り返ると

「環境は変わってきたけど、ぼくの考え方や根幹はなにも変わっていない」


この気持ちを胸に8年目に進んでいきます。



以上です。
去年のnoteを読み返して、好き勝手話してるなって思って今年はまとめようと思ったけど、また好き勝手に散らかった内容でした。でも本音で書けたと思います。


これからも引続きよろしくお願いします!それではまた明日!





最後に。
読んで頂きありがとうございます。
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人生相談というnoteを書きました。ちゃんと回答していきたいと思うのでぜひあれば書き込んでみてください。
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