夏祭り

 夏ですね。暑いです。身体を冷やすためにかき氷を食べるのか、暑い日にかき氷を食べる夏を楽しんでいるのか、どちらもなのかもしれません。皆さまいかがお過ごしですか。

 今日は近所で盆踊りが催されていました。明かりの灯った提灯と櫓太鼓と浴衣の人々。懐かしい光景が数年ぶりに見られました。まだマスクをしたままではあるけれど、でも行事が少しずつ戻ってきたように感じます。

 コロナ禍が長引き、直接現地にいなくても、直接触れずとも体験できることが増えましたね。ただ、今日夏祭りの光景を見て、やっぱり身体で感じるということを無くしてはいけないなと思いました。

 薄暗くなった街にぼんやりあかく灯っていく提灯の色、子どもたちのにぎやかな声、腹に響く太鼓の音。そういう体感は実際に目の前にしなければ感じられないことです。「思い出」というものの残り方は人それぞれかもしれませんが、やはり自分の身体で記憶するということも、一つ欠くことのできないことだと思います。

 制限はあるにしろ、規模は小さくとも、「こういう経験ができてよかったな」と、自分の思い出と重ね合わせながら子どもたちを見ていました。

 大人になって、それがどういう風に自分に活きて、自分の一部になっているかわからないくらい自然に、思い出というものは自分の中にありますよね。子どもたちにはこの2年間体験できなかったことを、これから存分にたくさん経験してほしいなと。そして生きた思い出を作っていってほしいなと願います。限られた環境であっても大人が工夫を凝らし、新しい方法で体験を作っていく、そういうことがあってもいいのかなとも思います。

 未だウィルスをめぐる情勢は落ち着きませんが、「日常」というものがすべての人に戻ることを願っています。

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