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【マンガ感想】panpanya先生のマンガについて書き散らかす - ①

ネットの何処かでたまたま見かけて興味を持ち、試しに読んでみたpanpanya先生のマンガ『蟹に誘われて』。

たいへんな衝撃を受けました。

こんなマンガが存在していたのか、と。

何故もっと早くこのマンガに気付かなかったのか、と。

そこから、あっという間に既刊を全巻読破。

何度読み返しても面白く、とてつもなく感情が揺さぶられるのですが、それが何故なのか、先生の作品のどこに魅せられたのか、自分でもよく分かっていません・・・

それぐらい、「面白い!」などの単純な言葉では評価できないマンガだと思っています。

ということで、noteの理念『手を止めるな、まずは書いてみろ!』に則って、何回かに分けて感想を書き、自分でもよく整理できていないpanpanya先生のマンガへの想いを明らかにしていきたいと思います。


■panpanya先生入門

まずはpanpanya先生の基本を押さえましょう。

何事も基本が大事。


panpanya先生のマンガは、2020年7月現在、『蟹に誘われて』『枕魚』『動物たち』『二匹目の金魚』『グヤバノ・ホリデー』『おむすびの転がる町』の6冊が白泉社より発売中。

それらとは別に、同人誌で発表した作品をまとめた短編集『足摺り水族館』が、ちょっと特殊な形態で発売されています。

現在は主にコミック誌『楽園 Le Paradis』で連載中。


その作風は、つげ義春先生やガロ系の系譜だと評されているようです。

が、残念ながら私は勉強不足なので、そちら方面を詳細に語ることはできません・・・

ガロ系というキーワードにムムッ!と反応できる人であれば、作風の方向性に見当が付くかも。

ざっくり言うと、メジャー系とはちょっと違う、かなり個性的な作風を持つ作家の系譜ということです。

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画像1

(引用:『蟹に誘われて』 / 白泉社 / panpanya/ 『カニに誘われて』 p.6)

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内容は基本的に一話完結。

シリーズ作品もたまにありますが、単行本も一話完結の短編集のような感じになっています。

つまり、どこから読み始めても問題ありません。

星新一先生のショートショートと同じような感じ。

なので、この時点で気になってきたのであれば、どこからスタートしても良いので読み始めてください!

とにかく読めば分かるんだ!


■背景の美

まず引き込まれたのは、がっちり描き込まれた背景でした。

緻密に描き込まれた、どことなく奇妙な街の風景。

現実の街の風景なのに、どこか現実離れしている。

日常と非日常、現実と幻想の混在。

そんな独特の風景描写は、思わずじっくり見入ってしまいます。

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画像2

(引用:『枕魚』 / 白泉社 / panpanya/ 『記憶だけが町②』 p.195)

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時にはキャラクターの心情に合わせるように、その緻密な風景は歪んだ不穏な景色となり、大いに不安感を抱かせます。

例えば『方彷の呆』という物語の見知らぬ商店街を彷徨うシーンなど、背景が醸し出す不穏な雰囲気が何とも言えず心をゾワゾワさせます。

コマを埋めるためのただの記号ではなく、背景そのものも物語上の重要な要素として機能している。

そこに大いなる面白みを感じます。

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画像3

(引用:『蟹に誘われて』 / 白泉社 / panpanya/ 『方彷の呆』 p.88)

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■シンプルなキャラクター

背景とは対象的にキャラクターの描き方はとってもシンプル。

そしてどこか可愛らしい。

シンプルに描かれたキャラクターと風景とのギャップが、全体的に良い味を出しています。

ちなみに、キャラクターのどことなく文学的な台詞回しが、個人的にお気に入りポイントの一つ。

が、その辺りについて書くのは、また後日にしておきます。

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画像4

(引用:『枕魚』 / 白泉社 / panpanya/ 『east side line』 p.17)

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■そして感想は続く

まだまだ書き足りませんが、文章力が雑魚なのでひとまずはここで一区切り。

また日を改めて、感想を書き散らかしたいと思います。

次は物語の内容についての感想ですね。


どうでしょう?

もう、この時点で興味が湧きましたか?

それなら、私の駄文なんてどうでも良いので、今すぐ読み始めてください!

とにかく読めば分かるんだ!(2回目)



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