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カマド作成計画2歩目

耐熱レンガってどんな感じなのかと道具は大体どんなのが必要なのかが解ったところでいよいよ正確な図面起こしをしてみることにした。(え?まだここ?)
以前ならテキトーな図面でいそいそと製作し始めて後でうぎゃーってなっていただろうが今回ばかりはちょっと違いますよ。ええ。違いますとも。
なので先ず最初に作ったのはこの図面。

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1段毎に必要なレンガの数を数えるためにクロッキー帳に描いたもの。

この後、方眼紙にちゃんと計ってしっかりと線を引く。
(ほんとはマス目1個を1cmで引きたかったけれどちょっと手抜き。)

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これは後々のことを考えて会社に保管するように綺麗に清書した。
数十年ぶりに三角定規をしっかり使って線を引いた。

三角定規は昔、渋谷のデザイン事務所に居候してた時期に覚えた。
私は昔、音楽が好きすぎて道玄坂で車上生活しながらローディーのようなことをして居た時期があった。そんなことしてたら大人に叱られそのデザイン事務所のオーナーに保護された。

その時代はまだ写植屋さんというものがあり小さな文字を印刷してもらったものを写植屋さんで受け取りその裏にスプレー糊をかける。
そして、その文字をカッターで切り取ってチラシなどのデザイン画に貼る。
その原稿をバイク便に持ってってもらって印刷に回すという時代だった。
今の子供たちが聞いたら日本昔ばなしレベル。

私は居候で安全な場所を提供してして頂いていたので、その写植を取りに行ったり写植をカッターで切ったりするのを喜んで手伝ってた。

そこで三角定規の使い方を仕込まれ
『へ〜。。。こんな風に使って平行の線を作るのね。』
などと働かされつつも学び多く楽しくお手伝いしていました。
今から30年近く前のそんな記憶が今役に立つとは。
竈門の設計図を方眼紙に引きながら思い出す日本昔ばなし。

そんなこんなで個数が出たのでレンガを買い込み早速試しに積んでみた。

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こんな感じ。
で、ちょっと嬉しくなってSNSにウェーイ!レンガ買ってきたぜー!と写真をアップしたところで東京の友人職人から連絡が。

職人友人『写真見たけど、てか、、下に敷いてるブロックは軽量?
ものによっては熱に負けるから、その上に積んだら、瓦解しちゃうかも』
ええ!?マジか!!
『え!?軽量とかあるの???(めっちゃ重いけど)』
職人友人『軽量、重量、耐圧...とか、園芸だったり土木、建築とかで用途分けしてるんよ』
『まじか。。。違うんじゃな。』
職人友人『や、竈自体が重くなるやん?
・地べたに置いて作る
・基礎を敷いて作る
見たとこ土の上?』
『コンクリ練る前で良かった!土じゃないよ。昔ガソリンスタンドだったところのコンクリの上。釜をちょっと上げたいのよね。昔その上に苗木の水槽があって今でも雨の後少し水が溜まるのよ。』
職人友人『土間の上なら敢えてブロック無しでいいと思う。ブロックの中の空間が、どう熱に影響するかってところもあるけど...穴が貫通してるヤツ?』
ブロックを平じゃなくて縦に使って(普通の向き)上に鉄板とか鉄筋とか網咬ませて、その上に積むとか...
まぁ、要は火に当たるところの強度の問題。ブロックはやっぱりブロックなので、あまり上に耐火レンガ積みすぎると...ってことです┏○ペコ』

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職人友人『丸したところとか、やっぱり弱くなるから...釜って何キロぐらいあるんです?』
『本体は空で10kg程度。それにマックスで30Lの水を入れて5Kgくらいの原料を入れるからまーまーよ!』
職人友人『それぐらいなら、足元のブロックを広げるか、プラスするかでも良いかも。要は、窯の真下がちゃんとしてれば良いので、平積みのブロックもはみ出でるって言うか、均等にってか、レンガより外側まで敷いて有れば( ・ㅂ・)و ̑̑
や、余計な口出してすみませんです┏○ペコ』
私『了解っす!ブロックを安易に考えていました。親方まじでありがとう!』

などと忙しいさなか携帯でそして、なんか楽しそーだなーって言って、わざわざ現場から指示出ししてくれる親切な友人に涙モノの感謝でした!!!

もし、私が自作の釜で間借りしている会社の敷地内で何かの事故が起きたら私だけの問題ではなくなる。管理している親方にも会社にも迷惑がかかるので本当に助かった。安全管理は自分だけのものじゃないので本当に気をつけないといけない。
特に私は無鉄砲なので気をつけなくちゃ。
と、いうことで釜の下の台のことも考えなくてはならなくなり、もう一度デスクに向かって図案を書き足した。
土台は銭金の問題ではなく安全と安定と強度。そこに美性を持たせる。

こうしてコンクリを練るのはもうちょっと先になった。

つづく
カマド制作日記3歩目
https://note.com/kalasunoyamaneco/n/n666d84caa1e7

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