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奈良の宿が好きです。

奈良に住んで七年目。住んでからも奈良に県内を旅していて年に2,3か所は新規で県内の宿に泊まっています。
東京から通っていた時期を含めて、私が今まで泊まった県内の宿は約80施設くらいです。県内400か所くらい宿泊地があるので、その中で80か所くらいだとまだまだ多くはありませんが、泊まったことがあったり、泊まってみたい奈良の宿のことについてを書いていこうと思います。
私は奈良の宿が好きです。が、奈良が好きだから奈良のことを伝えてくれる宿が好きです。旅をしているときに睡眠時間を含めて滞在時間が長いです。でも、寝るためだけの場所ではないんです。
その土地のことを旅人に伝えてくれるところだと思います。旅する人達が知らない土地で頼れる場所であってほしいし、そういう宿に泊まると嬉しくなります。
今回は「安いからみんな泊まりましょう!」というだけで県民に通じるのか?安ければみんな泊まります?という疑問があるので、それについて書きますね。

安いからといって泊まるのか?

奈良県民は最大70%引きになるキャンペーンが始まるようです。奈良県民で奈良が好きな私からするともうウハウハな話。数年前にも県民だけが割安になるキャンペーンがあって、野迫川や洞川、奈良パークホテルの天平の宴など、色々と楽ませてもらいました。(県民割引は初めてという投稿も見かけましたが、初めてではないです。)
まだ泊まったことがないけれど泊まってみたい宿はたくさんあるので、今回も活用したい!と思うのですが、奈良県の皆様は泊まるの?という疑問がわきました。

長年奈良の人たちと知り合ってきて、奈良の人は自宅が大好きだな、という印象を持っています。自分の住まいを愛せるのは良いことだと思うし、それが悪いとは全く思っていないし、批判でもないです。
ただ、前回安く泊まれるキャンペーンの時に奈良県の皆様にもお勧めしましたが「なんでわざわざ県内に泊まるのかわからない、安くてもお金を出すわけだし」と言われてしまいました。おうちが好きだけど、遊ぶのは県外だという方も多い印象です。具体的な数字は知りませんが、知事も県民の県内消費が少ないと言ってたので私の実感以外にもそういう面があると思います。
なので今回のキャンペーンも「安いからといって地元に泊まるかな?」という疑問がわいております。

自粛生活で遠方に出かけられない時ならリフレッシュに近隣を改めて見てみようという人もいるかもしれないのですが、6月後半には県を越える移動もOKになりますよね。自粛生活に疲れたり飽きたりしている。給付金が入っててきた、とはいえ次の二波三波がいつくるかわからない状況で遠方に行くリスクをあまり冒したくない。という意識をもっている人たちなら、県内に泊まろう(安いし)という方向に考えてくれるかな?
というか、そういうふうに伝えていくか。ですよね。外に行くとまだリスクがあるし県民なら安いよ!という。
しかし移動OKになります!と言っている行政側が出すと本当に矛盾しかないよなあ~。外行ってもいいけど中で泊って。という。

あと編集者の小部屋収録で言われて、あ、そうかーと思ったのですが、その人が旅慣れているかどうかもあるかと思います。私は「この価格帯のこのくらいの宿ならアメニティグッズや寝間着、タオル類はこの程度揃っているはず」というのが大体見当つきます。ゲストハウスとかはそういうのがないというのも知ってます。体験してるからです。でも泊まった回数が少ないと、その検討もつかないから、ホテルに備え付けてあるものも全部準備をしないとならないと思うかも。普段からあまり泊まらない人たちが安いからいきなり泊りにいこう、とはならないのではということも理解できます。

そして全体的に経済が大打撃を受けている今の状況だと金銭的、時間的な余裕がないと泊り(遊び)に行くのはまだ厳しそうです。
そのあたりも考えると、今回の県民割引で泊まる人たちは「地元を盛り上げよう」と言っている方たちですかね?自治体職員の皆様も部署によっては今とんでもなく忙しいと思いますが、少し落ち着いて時間の余裕が出来たら泊りに行きます?どうでしょうか?
そしてこういう時は代理店などが入ると思うのです。代理店や広報媒体にだけお金が行って、宿にはあまり人が来なくて効果がなかったということにならないようにしてほしいです。

私の個人的な願いとしては

宿泊事業者が困っているから泊まってください、ではなくて、本来であれば泊まりたくなるような宿自体の魅力を伝えてもらえるような宣伝をしてもらいたい、です。今回は色々と早いテンポで決まってしまっていることもあって、そういうところまでできる気があまりしないです…いや、やってもらえるならとても嬉しいことですが。

普段から好きな店が困っているから協力したい(今回だったらテイクアウトとか)という気持ちは続くものだと思いますが、今まで付き合いもないけど今回は安いみたいだ泊まろういう意識で泊まっても、宿を楽しむ余裕もなく一泊終わるということもあるかもしれないです。宿に泊まるのは目的があって泊まることだから、目的を何に持ってくるかというところなんですが。困ってるから助けよう、だけじゃなくて、地元だけどまた泊りに行きたいと思って欲しいし、あわよくば県外の家族親戚友人知人が出来たらお勧めできるような宿を作るきっかけになってほしい~。

大きいことを言えば、地元の人に旅をする視点も今回持ってもらえたら嬉しいなあ。生まれて育った場所がどれだけ素晴らしくて世界から求めてくる人たちがいるのか知って欲しい。

そして行政の皆さまには宿の人たちとも色々話をして、旅する人達のことを受け入れて窓口になっている人たちというのが、どういう方たちなのかも知ってもらいたいですね。観光客は数字じゃなくて人なので。

奈良が好きな私は、奈良が好きな人たちを迎え入れて適度な距離感を保って接してくれて、そして何よりも安心できる宿に好感を持っています。次からはどういう時にどういう宿を選ぶのかとか、宿のことを色々書いていこうと思います。


今回の話とは別ですが、これはもうずっと言ってますけど、ファン向けのこともしてほしいです。自治体からは奈良ファンって存在してないかのように見られがちなんですよね。
団体じゃないし数字になってないからだと思うわけですが、もう少し落ち着いて往来ができるようになったら、奈良ファン向けの企画とかもやって欲しいです。
奈良リピーター向けのキャンペーンとか。奈良好きのことをもっと大事にしてほしいです。#おうちで奈良旅 をやって思いましたが、奈良ファンの方たちはたくさんいて、動けるようになったら絶対来てくれます。必ず来てくれます。今この時期に新規顧客開拓をしたりインバウンド向けのことするよりもファン向けのことをしたほうがいい絶対。
新規ファンを増やすのも大事ですが、そこで終わりにするんじゃなくて増えたらその人達が喜ぶようなことをして、もっともっと奈良好きになってもらいましょうよ。
どう考えたって相乗効果生みます。ファンはマニアックでわかりにくいとか言われることもあるんですけど、アイドル界隈にしても何にしてもファンが支えてますよね。同じことだと思うんですよ。ファン大事にしてください。宿の人たちは奈良ファン、リピーターを大事にしています。

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