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第251段「怒りは1000%(感情は対数)」

発注先の発注方法に納得がいかず、その発注を断った。その断りのメールに「やる気が1000%無くなった」と勢いあまって書いたのだけれど、なんで1000%なんだろう?とその後つらつら考えた。

いろいろ思い巡らすと、それは、つまり10の3乗で1000なのじゃないだろうか。つまり3回嫌なことされると、もう自分の中のゲージは1000%になるのであった。

最初の相手側の粗相、まあちょっとムカつくけど、それはまあ、全体の10%くらいなのだ。そんくらいの齟齬は何をやっていてもあるものだ、この段階ではそんなに気にしていない。

しかし、その相手から”同様な”粗相をしばらくしてまた受ける。それを受けたことでこちら側の憤懣はさらに10ポイントまして、20%になる・・・ってことではなく、10の2乗の100%になるのだ。つまりもうすでに怒りは100%に達してしまう。じゃ、それでその発注をやめるかというと、まだやめない。なぜならその対価としてギャラをもらうからだ。100%不満はあるけれど、まあその分のお金をもらうわけだから、仕方がない。まあ、嫌々だけど、この発注先は所詮こんな感じなんだと、なかばあきらめなかば機械的に作業をしよう・・・そういう感じでその発注をそつなくこなすようにと心がけるようになる。

しかしそんなこちら側の心がけもむなしく、相手はさらに同様の粗相を行う。(つまり、同様な粗相を行うってことは、相手にとってそれが無自覚だからか、無理解だからか、僕らを下請けだとバカにしているのかは、それはそれいろんな分析ができるが、それはそれ置いといて)すると、こちらの怒りは10の3乗、1000%になるのであった。こうなるともう僕は、もうこの発注仕事をやめる。全撤収する。何をあとで弁解されても、もう続ける意思はない。つまり、こういう人にはこのあとこのプロジェクトを続けても同様の粗相を繰り返されるだけだからなのだ。1000%というのは、逆に言えば当初のギャラの10倍くれるなら、まあ続けるかもしれないけれど(そんなことは、まあ起こらない)。

つまり、感情の起伏は対数なのだ。怒りは特にそう。そしてもしかしたら喜怒哀楽愛憎良悪すべてそうなのかもしれない。どんどん好きになるというのは乗倍で進むし、嫌いになるのも乗倍で進む。自分だって気づかずに相手にそんな乗倍の想いをさせてるかもしれない。自分の受けた今回の気持ちにかえて、肝に銘じよう。


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