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可及的速やかに | #27 空を飾る

可及的速やかに 
消すほどでもない

消せない 
記憶のカケラ

ふと浮かんだあれこれをつぶやく
「詩」のようなもの

『空を飾る』

悲しまないで
そこに私はもういない
そこにあるのは
ぬけがら
そこに私はもういない

魂のないぬけがら

そのぬけがらを目に焼き付けるよりも
空を見上げていた方が
ずっといい

その時の空を心にとめて

遺影は飾らないで
その時の空を飾ってほしい

同じ空は二度とない

でもふと空を見上げて思い出す
あの時の空

何もかも覚えていよう、忘れない

そう思っていたけれど
時と共に
記憶は薄まって
カケラとなって落ちてゆく

それでいい
思い出して悲しむより
薄れて忘れて笑ってくれたほうがいい

そこに私はもういない
空は変わらずにあるけれど

ぬけがらは
ただのぬけがら
だから、そう、その時は
可及的速やかに
燃やしてください

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もしその時まで写真を撮り続けていたら
最期に自分はどんな写真を撮るのだろうか
青空が見えていたら嬉しいが
その時はいつ何時おとずれるかわからない
その時パッと目について撮った写真がいいのかもしれない
最期の最期に撮った写真には何が写っているのだろうか…

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