優れた経営者は、「場」をつくる(老子)
・上善は水の如し
・足るを知る
・真言は美ならず、美言は真ならず
・大器晩成
こちらの記事は、「flier の要約」を読を読んでアウトプットをしています。
上記の言葉を知る人は多いのではないでしょうか。上記は、「老子」に書かれている言葉です。
私は、今まで「老子」を読んだことはなく、名前だけを知っていただけですが、以前読んだ「座右の書『貞観政要』(出口治明)」にも老子が引用される部分があったため気になっていました。
古典は、読みにくいと感じる部分も多くあるかもしれませんが、長く読みつがれているだけの価値があります。よろしければ、ぜひ参考にしてください。
老子とは
老子は、中国の春秋戦国時代(紀元前770〜紀元前221年)に書かれたとされる中国古典です。時代は、キングダムは、春秋戦国時代の末期の話です。
たくさんの国が乱立しており、まさに熾烈な戦国時代にかかれた本です。
「老子」どのように人を統べるべきかという「統治論」と、人はどのように生きるべきかという「人生論」がテーマとなっています。
時代背景を考えると、多くの国同士の争いがあり、厳しい時代だったと考えられます。貞観政要の治世の時代ではないなかで、書かれていると考えることで、「どのように生きるべきか」ということも学びになると思います。
自慢しない、鼻にかけない
老子では、もっともよい君主は、「人民がその人のことを知っているだけの人」とあります。
そして、その次によい君主は、「人民が褒め称える人」、その次は、「人民に恐れられる人」、もっともひどい君主が「人民に馬鹿にされてる人」とあります。
「知っているだけの人」と「褒め称える人」では、本来であれば、他者からの評価が高いほうが「よい」とされます。しかし、老子では、優れた人は、自分の成果を誇示することがないため、周りはその人を評価されないとあります。
この話を見たときに、「自慢しない人」というのを、「最初から才能があってできる人」と「努力した結果、できるようになった人」と2種類に分けられると思います。
book cafe の伊藤洋一さんと澤円さんのVoicyの対談がひも付きましたが、お二人は、プレゼンテーションを自慢されることはありません。(褒め称えられてはいますが)それは、過去に苦手であったり、失敗したような経験があるからこそ、できない人であったり、周囲の人たちに「自慢」をすることはないのではないでしょうか。(勝手な解釈です)
つまり、老子で言われているような優れた人であるためには、自らが学び、努力することが大切だと感じました。
君主 = 経営者は、自然であるべき
貞観政要には、下記の記載があります。解釈として、君主 = 経営者が、自分が何か成し遂げた!と周りから尊敬されてるようでは、よい経営者とは言えない。といことです。
経営者の役割は、最適な組織を作ることが重要であり、それは、何かをなす前に完了していることなので、誰にも見えるものではありません。
たしかに、カリスマ経営者と呼ばれる人たちは、プレゼンテーションや技術面など様々な点で優れている部分があるのかもしれません。しかし、その能力で、1000人や1万人といった企業全体を成長させ続けることは難しいです。どう考えても個人のリソースが足らなくなります。
そう考えると、実はカリスマ経営者も、その組織にどういう人を採用し、どういう役割を当てているかが重要なんだと感じました。
何もしないのが理想のリーダーである、という魏徴の考え方に、僕も共感を覚えます。何もしなくても組織が成り立つのは、適材適所に人を配置できている証拠だからです。僕は、組織の強さは、資産運用と同じでポートフォリオ(人材の組み合わせ、配置)によって決まると考えています。つまり、誰に何を担当させるかを決めた段階で、その組織のパフォーマンスはほとんど決まるのです
引用:出口 治明. 座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.773-776). Kindle 版.
まとめ
今回は、かなり「誤読」が含まれていたと思います(笑)
老子をビジネスで考えると、「経営者は、「場」をつくる」、「良い「場」を作るための本気の努力をしなければならない」ということだと感じました。またじっくり読んでみたいと思います。
「座右の書『貞観政要』」の書評はこちらです。
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