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海人くんには笑っていてほしい。泣いていてほしい。怒っていてほしい。そう、海人くんがもつ全ての感情を自由に表現していてほしい。

夜更けに、暖かいオレンジの蛍光灯の灯りが部屋を包む。買ったばかりの小さな白樺のクリスマスツリーが横でキラキラと輝いていて。わたしはいつものように彼への想いを振り返る。しんとした部屋にスマホをタップする音だけが響いている。

ふと、彼の笑顔を思い出す。愛らしくて世界中の誰しもを幸福にしてしまうような蕩けるような笑顔。だけど、彼は笑顔が苦手だと言った。玄関に笑顔の張り紙をして、笑顔の練習をしていると。彼のいうオーガニック笑顔とは違う。アイドルであることの宿命、笑顔でいることに覚悟を持っているんだろう。つまりは笑顔でいることが辛くてもわたしたちのために笑顔でいようと努力しているということだ。

わたしたちファンは海人くんの笑顔の裏にある感情を読み取ることはできない。彼が今どんなきもちでいるのか知ることはできない。知ったとしても彼が望むほんとのことはしてあげられない。彼がアイドルではない髙橋海人として生きる世界線にファンは踏み入ることができない。何もできない。無力なのだ。その無力を強く実感した瞬間、どうしようもなく空虚感に苛まれる。しかし、彼にはしあわせでいてほしい。それだけは紛れもない真実の気持ち。

だから、わたしは願う。願うことしかできないからだ。

どうか、笑っているだけでなく、泣いていて、怒っていて、嫉妬していて、苛立っていて、切なくなっていて。あなたがもつ大切な感情を自由に表現して解放できる場所がありますように。

まわりの音に耳を傾けすぎてしまう、やさしい海人くんだから。まわりの音より海人くんがもつ何よりも素晴らしい音を聴いて、信じて。自由に。海人くんを魅せてね。



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