読書日記:「凍りのくじら」辻村深月
友人の開催する"自分が好きな本のおすすめ会"なるものに参加した時に、この本を拙い語彙力と共に紹介したところ参加者の皆さんがぽかーんとした顔をしていたことを覚えている。
伝えたいことが頭の中にはあるのにそのイメージだけが先走り、その朧げな背中を追いかけるように言葉を紡ぐもPCの画面は残酷なまでに参加者の皆の理解できない顔を映し続けている。「この本の良さが伝わらない…」と心底自分にがっかりしてしまった。
主人公の理帆子が敬愛する、ドラえもんの作者である藤子・F・不二雄先生が、S