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【過去最高傑作】【dmvault無双】5Cグッドスタッフ超解説

こんにちは、改心丼と申します。筆者はdmvaultをはじめ、TCG「デュエルマスターズ」の関連コンテンツを日々利用している者です。

今回は、今年の6月初旬まで使用していて、dmvault勝率が圧倒的だった、「5Cグッドスタッフ」というデッキについて紹介と解説をしていこうと思います。

戦績は新弾発売前であり、殿堂発表の影響は受けましたが、自分でもかなりおすすめできるデッキとなっています。このデッキについては、自分が2時間超の解説動画をとっていて、それでDMYouTuberデビューしようかなーと考えていたほどの過去にない自信作でしたので、ぜひシェアしようと思い、筆を執った次第です。

文字数の目安

まえがき 約600字
第一項 約2000字 第二項 約5000字 第三項 約3000字
第四項 約20000字 第五項 約23000字 
第六項 約2000字 第七項 約3000字
あとがき

まえがき

本記事は、当時撮っていった解説動画の流れに沿って構築に至った経緯を説明ののち、最後に構築公開、その後各カード解説をしていく形式とします。「なぜボルコンなのか」という部分の説明をかなり厚くとっている為、最初から読もうとすると少し疲れる量かもしれません。お飲み物をご用意ください。

今回、文字数は「超」文レベルとなっています。ぜひお時間がある時に読んでいただく事をお勧めします。記事の前半部分は解説というより、やや過去について語っている部分も多いです。ご了承ください。

また記事は、少々悩みましたが【完全無料】で公開したいと思います。執筆以前から想定できるものでしたが、本記事執筆には結構な時間と労力を費やしているので、記事下部の♡マークを押して頂いたり、記事の拡散、記事への感想をお寄せ頂けると著者が本当に報われます。

また、筆者は「超」カジュアルプレイヤーという立ち位置で、dmvaultというサイトでカジュアルからガチまで幅広く対戦可能である環境の中で、このデッキの作成に至っています。故に単なる環境への「メタ」的なアプローチだけではなくて、カジュアルからガチまで幅広い層に読んで頂ける記事となっています。

ちなみに、最近記事を書き始めて、notoというプラットフォームが自分にとってとても情報発信がし易く、情報をより分かりやすく簡潔的に伝えられ、何より文字という媒体が自分にとって障壁が少ないものであると実感しており、今回も自分にとってこのデッキの魅力を最大限伝えられる手段として、noteを選択しております。


1、コントロール少年の誕生



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あまり言った事がないのですが、今はこうやって記事を書いている私も、デュエマは子供の頃から長いこと触れているにしろ、環境という目線で捉えるようになったのはかなり最近の事です。

私が他人と対面して勝てるデッキというか、環境に実際勝てるデッキを作ろうとか、大会意識でデュエマをし始めたのがGP6thの前後あたりで、その辺から自分が色々、強いデッキを作ろう、という意識になりました。

だからといって別に、その時からガチガチに環境を見てたか、というとそんな事はないのですが、

その時の環境は、双極篇第一弾、そして当時プレ値がついた「ガンバトラーG7」収録の双極篇スタートデッキの発売後で、ガンバトラージョーカーズドギラゴン剣が印象的なデッキとして挙げられ、

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次いで、前年のパックの影響もあってアナカラーシャコガイル、サッヴァーク入りのドロマーロージア、第一弾でヴォーミラを獲得しまだタイガニトロがテンプレだったデスザーク、またデザイナーズデッキとしてほとんど第一弾のカードがメインに組まれているジョラゴンジョーカーズ(OKジョーカーズ)

また普通に轟破天(2ブロではCS優勝した程でしたのでメタの一角として考えて良いレベル)なども存在している、といったような環境でした。

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そういった環境でメインに自分が握っていたのは「5Cコントロール」でした。

当時自分にあまりデュエマにおける構築のテンプレという感覚が無かった事、GP6thで、どてらさんが優勝されて5Cの波が来ていた事、ニコルを個人的にbbpと双極編第一弾で素引きして2枚所持していた事(大切に保管してはいましたが、bbpで引いた当初は価値を知らないような少年でした)、そういったことが重なって、どてらさんの構築を基盤とした5C、を自分の中では初めて、勝利を見据えて基盤構築したデッキとして組みました。

またその頃から、dmvault対戦にも足を運ぶようになります。

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           (どてらさんのTwitterより引用)

5C、に限ってのみ言えば、「フェアリー・ミラクル」等5文明を参照する札の登場から、長いスパンで見れば、2011年「超次元ホワイトグリーン・ホール」(優秀な光文明札)の収録、2012年「唯我独尊ガイアール・オレドラゴン「偽りの王ヴィルヘルム」の収録、またその辺の多色プッシュ、2016年「ニコル・ボーラス」の収録、等によって長年強化を受けながら、龍軸で「ブラッサム・シャワー」を採用した形など、姿を変えながらメタの一角として存在し続けてきました。

ただ、ヴィル、ニコルは登場時はそれぞれその就職先としてミラミス、ジャクポが主流だったり、ビッグマナを使用するにしてもフィニッシャーを鬼丸「覇」やカイザー「刃鬼」、「祝」の頂ウェディングに頼った方が良い、とか、一時期のジョバンニの台頭、とか色々あって、「5Cコントロール」と呼ぶような構築が大きく結果を残す、という状況はあまり存在せず、その分コントロール系ではハンデスが覇権をとっていた印象です。

そんな中GP6th決勝のフィーチャー卓、どてらさんが5Cコントロールで、多種多様なカードで華麗に相手のデッキを翻弄していく姿は、記憶に新しいと思います。

私は当時から、ジョーカーズとか、ビート系、4投のフルパワー構築、というよりは割とピン差しのカードが入っているようなコントロールデッキを好んで使っていました。

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今思えば、コントロールを握る上での理由となる「対応力」という言葉に頼っていた節もあったかと思います。プレイヤーの傾向として一つ、詰め切っている人ほどビートやフルパワー構築を選択する、というのが今では結果に結びついて見えてきましたが、それはごくごく最近の話で、当時は自分にとって「コントロール」という選択が単に「無難」に思えたというのも、握る理由の一つであったと推測します。

5Cの後も、ハンデスを使用したり、やはりコントロールを好きで握っていて、当時個人的に愛用していたデッキとしては「バグ丸くんコントロール」「4Cボルコン」「悠久弾幕」などが挙げられます。

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ボルコンに関しては、ハイランダーである事を「詰め」と呼ぶかは別として、ある種バラバラにカードを持っていても作れるデッキであり、構築を確立した後は抜けないカードというのも出てき得ますが、当時のデュエマに対する意識というのもあって選択していたのだと思います。

また、コントロール系全般に言えることとして、他のデッキに比べれば、カード使用に最適な環境を用意してあげたり、カードパワーが高いカードを積めば、勝ちを取れる、つまり勝ちを取る事のできる札となる、というところがあって、

当時も多少はカードパワーに対する感覚はあったので、「安いカードだけど、強い」というカードで、勝てるデッキとして、一つボルコン然りコントロール系、というのがあったのだと思います。当時から高額なデッキを全て買い揃える、というよりは、できるだけ価格を抑えて強い、自分の持っているカードを生かして強い、という選択を取る方であったと思います。


2、4Cボルコン



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溜めに溜めていましたが、この項の初めに先に言っておきましょう。

今回紹介するデッキは「ハイランダー構築」です。

ハイランダーと聞くと、それを聞いただけで、勝率は安定しないんじゃないか、詰めなんて勝率に影響をもたらすレベルでは存在しないんじゃないか、と思う方も一定数いるかもしれませんが、この記事を最後まで読んで頂ければ、ハイランダーに対しての見方も変わると思います、ぜひ、最後までご一読下さい。

今回の構築は「4Cボルコン」というデッキが基礎になっているのですが、

ボルコンの通常の色基盤、基本的な色基盤は、緑抜きの4Cであると思いますが、その色基盤のボルコンをdmvaultで回していた時に、「自分なりに強いボルコン」が出来上がり、それが構築のきっかけともなっています。

「自分なりに」と言っているのは、当時自分にとって情報発信手段が乏しく、構築が広まって客観的に確認する機会が結果として無かった事、またボルコンは膨大なカードプール上での個人の嗜好が反映され、テンプレの確立と相反的な性質を持ったデッキタイプである事、を踏まえてです

(また、ボルコン自体強い、弱いという考え方が忌避されるようなデッキタイプとして見られがちである事も背景にあります。以降も、強い弱いとか、優秀とか疑問に思うとか言いますが、デッキを製作者のの思うがままに組む事が侵害されるべきでない事は承知の上で、その上ではあくまで、自分の思考の上で「弱い」と言っているのだと思って頂ければ良いです。)

が、当時としては革新的なアプローチをしたつもりではいて、実際それは握った感触にも如実に現れていました。

そのアプローチ方法とは

           「BAKUOOON・ミッツァイル」


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「またお前か。」

そう言わせんばかりに、超天篇を歩んだ多くのプレイヤーの脳裏に焼き付いているであろうこのカード。

環境でも暴れに暴れた後、2019年末をもって殿堂入りが決定し、1枚制限となった今でも、そのカードパワーは健在、破格のスペックを持ったカードです。

なぜ、このカードに至ったのでしょうか(ログを見たらどうやら2020年7月期に辿り着いたようです)。少々長いですが、振り返っていきます。

わかりやすく、当時の対面を交えて説明すると、基本的にボルコンは、有名所では「ブレイン・タッチ」「オリオティス・ジャッジ」「天使と悪魔の墳墓」といった主にドロマー呪文によってコントロールしていくのですが、

「チェンジザダンテ」のチャフ連打、ハンデス系ランデス系のウェイブによるストップ・ナンバー連打といったムーブが、それらのデッキの台頭当初から厳しく、それをされると何もできない事も多かったり、

また呪文に寄せ過ぎても盤面で圧をかけられない為に、ビートに簡単に負けてしまう、メメントを有効札として生かしきれないという状況がありました。

そんな中、その当時から、細い線(1枚採用なので当然細い)ではありましたが「DROROOON・バックラスター」はとても優秀で、

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コストは4と最序盤から出せるクリーチャーではないものの、特に上記のコントロール対面に対し、中盤に出せると恒常的な効果をもたらし続けるクリーチャーをバトル効果で破壊しつつ、ビートプランへの切り替えを阻んだり、めくれるGRによっては戦況を一転させるほどの札となる事も多く、またこれ以後自分がGR召喚するたびに6000未満を捌けたりと、重宝していました。

以上のような状況や、「DROROOON・バックラスター」に目が向いていた事もあって、クリーチャーでの圧をかける動きを厚く取ろう、という考えを持ち、

「イグゾースト・II・フォー」といったカードの採用にも至りました。

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一応、補足しておくと、「クリーチャーで圧をかける」とは初動になる「制御の翼 オリオティス」を採用する、というのとは根本的に違っており、

ボルコンはハイランダーであることを強みとも弱みともしていますが、初動を採用するというのは、オニカマス等、単体としての場持ちのしやすさや、ビートなど他の役割がある場合の「単体採用」を検討するのはまだしも、ハイランダーであって2ターン目の初動として見るのであれば、他の異なる2コストのカードを含めて「初動」として考える必要があり、もし返しのターンにただ除去されてしまうなら、やっていることは1−1交換かそれ以下であると考えることができます。

その点、今上げたような4コストクリーチャーは、一枚で何枚分もの仕事をする見込みがあり、その動きの一つとして・動きの中で、クリーチャーであって・クリーチャーとして常在型能力を持っていて、間接的に圧をかけられる、かけていることになる、というのが採用の経緯です。

ちなみに例として挙げたものの、ドラグナーが流行りすぎているとか、ドギラゴン閃などの機能しうる対面がない限り、個人的には「オニカマス」も据え置くような確定枠ではありません。また結局、対応が後手後手になってしまうなら、相手の強い動きを通されてしまえば行為は無かそれ以下に帰す為、特に5Cでは顕著な、後述する2コスト初動、でメタを取るかブーストを取るかと言った所にも通ずる所で、「オニカマス」のようにそれなりに秀でたメタクリーチャーでも安易に採用するものではない事を理解していただければと思います。


また、ボルコンというのは、そのフィニッシュにおいてデッキの性質上、

「ボルメテウス・蒼炎・ドラゴンが回る」

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「使用可能なマナを縛れている」

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「チャフやナンバーが周り、有効トリガーを封殺できている」

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といったように、時に割り切って殴ることはあるものの、全部パーツが回って、とか、ロックが決まった時でなければ、迂闊には殴ることができません。

1枚1枚で、カードパワーが高いカードが入っている事には入っていますが、非常に繊細なデッキであり、迂闊に殴ってしまうとトリガー1枚で終わってしまうようなデッキです。

その代わりとして色々、対応力が高いカードが入ってはいますが、「対応力が高い」はある意味では「一貫した動きを取れない」という所もあって、

いかに選択肢の多いカードを積んで、それらを組み合わせて相手の取る芽を摘んでいくか、というデッキタイプであるとも言えます。

そういう部分もあって、方針として一つ「LO」という考え方が、好きこのまれるフィニッシュかは別としてある訳です。

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その上でLOを狙うに当たって、「マナ回収カード」「自分のカードを何度も使い回すカード」「自分の山を回復するようなカード」だったりを基本的にデッキに入れるのですが、

初期の頃は「マナ回収カード」として「黙示賢者ソルハバキ」

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「盾回収カード」として「音感の精霊龍 エメラルーダ」を採用し、

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同時に「Dの牢閣 メメント守神宮」「叡智の聖騎士 スクアーロ/エナジー・ライト」を採用する事で、自軍全バウンスを可能にし、故に自分のクリーチャーを繰り返し出し直す事でロックも可能である、という形でした。

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ただ、ここで、黙示賢者ソルハバキ、について、ソルハバキもクリーチャーである点のメメントの相性の良さ、低コストである為ガロウズホールなどで使い回し易いという点はありましたが、若干腐りやすいというか、やはりここの枠はどうしても役割が「マナ回収だけ」というカードになりがちでした。

その上で、ボルコンでカードパワーを上げる、というのは、ツインパクトは通常カードに比べて顕著ですが、「一枚のカードで色んな動きができる」という事であると考えており、上に挙げた「叡智の聖騎士 スクアーロ/エナジー・ライト」であれば「下はリソースになり、上は回収として機能したり、相手のブロッカーを全バウンスして殴るのに使える」という具合で、やはり一枚でマナ回収だけのカード、というのは、弱いとは言いませんが詰め切れないかな、と思っている部分でした。

そんな中、ミッツァイルを入れる前に、自分が「これを入れたらいいんじゃないか」と閃いたのが、当時自分のストレージに落ちていた

            「フォール・クロウラー」


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だったのです。

オカルトで使い倒されて、再録もせず一時期2000円程で推移し、オカルト規制後も現在シヴァンリンネという再就職先を見つけた、このカードです。

「またお前か」

皆さんはそう思うかもしれませんが、当時は2020年の7月で、オカルトが結果を残したのは9月に入ってからのランデス要素なしの型が初だそうで、結果としてこのカードに可能性を見出したことは「先見の明」となりました。

実際このカード、クセはありますが使ってみると優秀なカードで、中盤以降のオーバードライブも実用的でした。

何より「クリーチャー」である事が先程の札から一貫していて、基本的にマナ回収扱いではあるものの、対面やデッキによっては、キルをかけるマナ域に伸ばさない事で実質1ターン猶予を作る札として、4コストで素出しする場面もありました。

オーバードライブを含めて、フォール・クロウラーと同様の効果を持つカードは存在しない訳で、「結構このカードはやれるんじゃないか」と思っていた所で、「これはミッツァイルと凄く相性が良いんじゃないか」となり、ミッツァイル投入に至る事になります。

そうして辿り着いた「BAKUOOON・ミッツァイル」+「フォール・クロウラー」のパッケージを採用した、当時のリストがこちらです。

nly032Bd0oI5nnBIB2hZのコピー

ボルコンというのは、割と簡単にジリ貧に陥るのですが、Wave然りバックラ然りですが、GRの実装もあって、ハンドは空ですが盤面は残っている、というような状況になる事が結構ありました。

ミッツァイルを素引きするのもいいですが、ミッツァイルによるカウンターを狙うような場面以外は基本的にミッツァイルは引いたらマナに埋めておきます。すると、ミッツァイルさえマナに置いておけば、トップのフォールクロウラーというのが爆発的な回答になる事が多く、マナがある時はオーバードライブを使用しながら、基本的にフォールクロウラーも砕いて召喚します。

ミッツァイルを、「GRを溶かしてフォースアゲインする」ような感覚で使用し、GRクリーチャーの効果によって、盤面干渉、手札干渉、加えて防御を行います。砕いたフォールクロウラーは、リバイヴホールで再度拾って使う事も可能です。ミッツァイル自身も、オーラの大罪やシナイガ効果等で砕き、再度拾う事が可能です。

フォール・クロウラーの特徴としては、相手干渉もしつつ「自分のマナも減る」という所で、「オリオティス・ジャッジ」の対象範囲を広げつつ、「ミッツァイルを擬似的に山に返す」ようなプレイングも可能になっています。

フォールクロウラーは相手に好きなマナを回収させるというデメリットを持ちますが、基本的に最低でもミッツァイルで4回程GR召喚が可能である為、その1枚に対してそれ以上のアドバンテージ差を広げることは容易で、ハンデス系がめくれればオーバードライブを使わずとも、フォールクロウラーをランデスという立ち位置で使用する事ができます。

マナというのは手札や墓地以上に干渉しにくいゾーンであり、そこにミッツァイルを置いておけば、フォールクロウラー「1枚」が回答になりうる点は、他の札にない利点であり、ロングゲームでは特に機能した一枚です。

ミッツァイル自身は盤面さえあれば1コスト、さらには自軍全SA、wブレイカーであり打点としても申し分なく、このカードはビート対面への勝ち筋を増やしてもいて、さらに先程から言っている「クリーチャーでのアプローチ」を推し進めるようなカードです。

当時、ボルコンにミッツァイルというのはあまり聞いた事がありませんでしたが、使い倒されてか殿堂後、ミッツァイルのプレイヤー間での印象は一周回っていたのかもしれず、「ミッツァイルリペア」「ループ系統」「赤のビート」「4Cマグナ」等ある程度用途は決まっており、あまり用途が開拓されるカードではなかったのかもしれません。それ故か当時は初見殺し性能も高かったですね。

「ボルコン」に勝率を明確に設けられるかというのはありますが、このパッケージの採用によって明らかに勝率は上昇した為、ボルコンにおいて「枠の効率化」がうまくいった、このパッケージの追加・あるいは他のカードとの交換で(単に対応力の範囲が緩くなったというだけでなく)、「太い勝ち筋が一本増えた」と表現できる例ではないかなと思います。

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長文になりましたが、このデッキで、「自分なりに強いボルコン」をそれなりに確立できたというか、自分のアプローチによって「勝率が上昇」した事によって、自分のボルコンというものに多少の自負が産まれました。

それによって、ボルコンに対してのモチベーションが上昇し、「緑にも手を出してみようか」となって、今回の「5Cグッドスタッフ」というデッキの構築に至る事となりました。

ここまでで殆ど一つの記事レベルかそれを超えている量なので、まずはここまで読んで頂いた皆さん、本当にありがとうございます。

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                (癒し用)


3、ボルコンがボルコンである意義(ハイランダーの意義)

この項は最初は用意するつもりはありませんでしたが、構築説明に当たって先立って説明する事が重要だと思いましたので、設けさせて頂きます。

あくまでハイランダーを使う以上、ハイランダーであることは「弱み」としても捉えていますが「強み」としても捉えています。これ以降もシナジーを説明するに当たって、なぜ一枚ずつのカードに対して深く説明しているのか、疑問を持つ方もいらっしゃるかと思いましたので、ハイランダーとは通常想定するようなデッキに比べてどんな性質を持っているデッキで、どの点を「強み」として捉えられるのかについて、自分なりに説明、言語化を試みました。簡単に言えば単純な確率論ですが、据えておきます。

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まず、ハイランダーであると、非公開領域の選択肢が圧倒的に多いです。

まず、4×10構築であろうと、1×40構築であろうと、確率的な収束は変わらないというのがあります。

デュエマは互いのデッキが40枚で同じ枚数である為、確率的な言い方をするとデッキが40枚で同じ枚数である事が、確率を収束させているという言い方もできます。

非公開領域という言い方をわざわざしているのは、公開領域を除外した上で言えることであることを強調する為です。

結局これで何を言いたいかと言うと、山札にアクセスする価値が高いとも言える、という点です。

1枚1枚引く試行、とすればボルコンは、ある見方をすれば「山と盾から回答札を引く確率が高い」という見方もできます。

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これをデッキを例示して説明するなら、「バーンメア」系統のデッキは、「多量に(多岐にわたる)札が用意されている事<安定して引ける複数枚採用」であり、

ジョーカーズという軸・4枚採用然り「動き・枚数を一貫させる事」において・よって各カードや動きのバリューを上げ、「勝ち」への確率的な収束を試みています。

これに対してボルコンは、安定して引ける「複数枚枚採用<多量に札が用意されている事」であり、

「動き・枚数を一貫させない事」において・よって各カードや動きのバリューを上げ、「勝ち」への確率的な収束を試みています。

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その上で「デュエルマスターズ」とは根本的に

「相手の盾を5枚割って、自分がダイレクトアタックされる前にダイレクトアタックを決める」

というゲームです。

ただ、「山札が無くなっても負け」である事、そしてトリガーを無効化できる「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」やエクストラウィンが可能な「水上第九院 シャコガイル」といったカードや多数の除去札・マナ干渉・手札干渉札、の登場で、単なる盤面でのパワー勝負と盾勝負のゲームでは無くなっている訳です。

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その上で先ほど例示した「バーンメア」系統然り殴ってフィニッシュするデッキは「相手よりも早く一度でもダイレクトアタックできる状況を作ってトドメを刺す事」が到達点であるのに対し

ボルコンは「相手にダイレクトアタックされる状況を阻止し、相手が勝利できない、あるいは自分が勝利できる盤面を作って敗北させるかトドメを刺す事」

が到達点です。

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その上でデュエマを確率的に見下ろすなら見過ごせないのは

「一度でも」ダイレクトアタックを通されてしまえば負けである

・ドギラゴン剣で一度に3点しても、ブレイズクローで複数ターンに渡って3点しても、参照札がよりなければより同じ3点として収束し得る(盾はリソースでありドローと等しい為厳密には全然同じではなく、ターンをまたぐ、ブレイク枚数の差が広がれば広がる程見過ごせないものになる)、あるいは次項とも重なるが止められてしまえば打点数は無に帰す

ダイレクトアタックにおいては、それを阻止する札における参照はあるが、そのアタックが「ドギラゴン剣」であろうと「ブレイズクロー」であろうと関係ない、似た事としては「カーネル」で何を止めても「カーネル」効果は同じであるが及ぼす影響は天地の差を生み得る

という点です。

これらは非常に重要な事で、感覚的にはGストライクがわかりやすいですが、盤面にブレイズクローとドギラゴン剣がいて、ブレイズクロー1点でとこしえの超人が見えるのと、ドギラゴン剣3点でとこしえの超人が見えるのとでは大きな差である訳です。

それらはダイレクトアタックにおいてはより「同列のクリーチャー」として扱い得ますが、まだ盾が残っている状況ではしっかりと区別して扱うべきクリーチャーであるという事です。

また盾が一枚でも残っているかというのも非常に重要な訳で、相手の盾残り一枚が「仰ぎ見よ閃光の奇跡」であった場合、朱雀に盾が残っていなければ、どんなクリーチャーで朱雀側が殴ろうとも返せない盤面である訳で、これは「仰ぎ見よ閃光の奇跡」の最大化に対して、確率的な収束がうまくいった例として挙げられます。

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これらは殴ることにおいて「打点・札の温存・最大化」を指していますが、これは受けにおいても「盾・札の温存・最大化」と言い換えることが可能です。

これらをまたバーンメアとの対比で説明すると、抽象的ですが殴ってフィニッシュするデッキは「いかに打点数や札枚数、そのクリーチャーである意義を温存・最大化、あるいは到達点を一貫した上で、盾を割れるか」であり

ボルコンは「いかに盾枚数や札枚数(一枚で受ける札枚数・の最大化とも言い換え可能)、そのクリーチャーである意義を温存・最大化、あるいは到達点を一貫した上で、受けられるか」であり

簡単にこれを感じられるわかりやすい該当例は「トップでなんでもいいからSA」という状況を作ること・やまたその状況、「ダムドにターンを返してしまえば、どんなクリーチャーでも除去されてしまう」(これこそが屈指の盤面除去性能である根本的な所です)という状況なんかが挙げられます。逆瀧なんかもいい例ですね。

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結局、これらを踏まえてボルコンには何が言えるのかというと、

「適切に収束させていけば、方針に対して一枚のカードバリューを上げられるし、極端に言えば確率的な収束、カードバリューというものを操作できる」

という事になります。

もちろん、個々のデッキと比べれば強みや弱みはありますが、結局は根本的には「確率論」としてデッキ全般に言える事として等しいです。しかしながら、ボルコンはバーンメアの「グレープ・ダール」のように明確な自分の動きというものがありませんし、時々で他に類を見ないレベルでより全て自分の手札、ドローする札が異なり、言うなら札をたくさん採用できることによる対応力を強みとしている訳です。

ちなみに、対応力を強みとしていると言ったのでそれに際して、これは「多くのデッキに有利がつく」、という考え方ではなくて、多くのデッキに対して「最低でも負けない盤面を作ることができる」というのが正しく、デッキタイプとしても、「華麗に捌いて行く」というよりは、「状況をじっと見つめながらしぶとくしぶとく居座って、あるタイミングでひっくり返す」という感じに近いです。重要な事なので据えておきます。

言っていることを簡単に具体的に例示すると「オリオティス・ジャッジ(プラスランデス札)」「鬼ヶ覇王 ジャオウガ」といったよりコストやパワーを参照しない札を到達点として、その札を以てこれらの「参照しない」強みを最大化したり、これらを見据えて割り切ったプレイが可能になる、という感じです。

以上、デュエルマスターズにおける確率とは、デッキ自体の確率論、そしてプラスして、回す人の傾向・方針が含まれてこその「札・方針の最大化」「確率の収束」ですので、言及させて頂きました。

また、小難しく書きましたが、筆者はかなり感覚的なことに重きを置いていますし、実際にデッキを回した時の感覚というものを大事にしています。

「回らないなー」とか、「なんか足りないな(採用札にしても自分の割り切りのレベルに対しても)」という感覚こそ非常に重要で、自分がどういった判断の傾向、すなわち方針を持っているのか、どういった判断に長けているのかという事は、非言語的に滲んでくるものにもとても価値があると見ていますので、記事は感覚的に掴む為に目を通す程度として、実際に回す方がよりここに書いたことを実感する事ができると思いますし、理解に適していると思います。


4、構築公開&各カード解説 前半部分(フオーコまで)

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前項の最後でほんの少し触れてしまいましたが、先に構築だけ載せておきます。説明部分はこれ以降です。

例によってとても長くなると思いますが、可能な限りお伝えできる事をお伝えしたいとの思いで執筆しておりますので、ご了承下さい。構築論は、単純なデッキ解説以上に、デッキタイプを問わず参照・拡張する事が可能なものですので、ぜひ構築のみならず目を通していただけると嬉しいです。

ハイランダーとあって普通のデッキに比べても説明すべき事が膨大ですが、基本的に左上のカードから順に説明していきながら、

単体のカード説明←→それに通ずるデッキ全体の俯瞰的な説明

を行ったり来たりする様な形式で進め、要所要所で構築の上で意識した点などをお話しできればと思います。

現在はベンチョイス等の新規カードが登場した為、また違った様相となるでしょうが、アドバンスの5Cモルトとも五分かそれ以上にやれていた構築で、盾の引きムラというのはどうしてもありますが幅広いデッキに対して勝率を見込める構築となっています。

・勝率

最終的な構築は、6月初旬以降回していませんが、勝率を確認した所、直近20戦で17勝3敗、40戦では7敗(うち2戦のロマノフとモルトは記憶に新しいプレミです)といった所で、dmvault野良対戦では8割を超えていた様です。

もちろん、より不利となる対面を意図的に当てれば勝率は下がるでしょうが、ドギラゴン閃からバーンメア、5C(ザーディ・モルト・マゲ)等幅広いデッキと対面しての勝率でしたので、据えておきます。では解説に移ります。

ポイント ハイランダーであるメリット・デメリットと緑入りの方針

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かなり緑入りの構築は、辿り着くまでが難しかったのですが、ハイランダーである事を一貫させた上で、ハイランダーである事はメリットとしてもデメリットとしても捉える事ができて、

デメリットとして、

例えば「異端流し オニカマス」を採用し、オニカマスを投げられたとして、同列のメタクリーチャーを並べられないとは言いませんが、後続の「異端流し オニカマス」は絶対に引けない事が確定しています。それはつまりメタとして特攻的に利用する事や、後続のオニカマスによって永続的に除去を要求するプレイが取れない事を指しています。

それ故、オニカマス、が単体で機能しないとは言いませんが、メタがより機能するのは、「ブレイン・タッチ」が回るとか、他のカードと組み合わせた時であり、その時初めて召喚理由、そして採用理由に値するシナジーをより発揮するというのであって、

同様に、ミクセルとアクア三兄弟、を利用して複数除去を強いる、あるいは数ターンに渡って踏み倒しを縛る場合も、ミクセルとアクア三兄弟は一括りにメタカード、同列のカードである、とは言い難く、それぞれ呪文面を含め全く異なる役割を持ったカードとして、ボルコンにおいてはそれぞれあくまで上手く「組み合わせ」る事で役割が最大化されるカード、という位置付けです。

この緑入りは、緑である事を「ブーストができる」という意味で採用しています。

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オニカマス、を投げたとして、すぐに除去されてしまうのであれば、オニカマスを出す行為はただ手札を切っているだけであると言うか、簡単に除去できるのであれば、むしろただ自分のリソースを削っている行為になりかねないんですよね。

故に、緑入りを作るにあたって、最初期はメタを投入していましたが、それを入れたとしても、自分の動きに繋がらないという事で、序盤は基本、ブーストできる様な構築にして、ベラドンナ、ジョニーウォーカーといった、他の役割としても使える札を採用しており、

またミクセルやシルト/解体事変は、序盤も機能して、マナカーブ的に緑でブーストした後に使えるという札です。

4マナ5マナ、位から使える汎用札は入れ、またある程度厚みを取りますが、メタというのに依存しない様な構築にしよう、という方針で製作しました。

それでもビートは見なければいけないですが、フォールクロウラーでも述べた様に、ボルコンでカードパワーを上げるとなると、1枚で色々な役割になりうるカードを入れるというのが、構築の効率化における方針です。

見てもらうと分かりますが、結果的にはビートを見ることも可能な構築となっています。ただ、ミクセル然り他の役割を持ちながら、結果的にメタとしても無理のないカードを採用しています。

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裏切りの魔狼月下城(今回全て1枚積みの為以降枚数表記を省きます)

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このカードは上振れ枠と言えば上振れ枠でしたが、一枚でプレイを一様に変化させるカードでした。先日の殿堂発表でプレミアム殿堂カードとなり、差し替えが必要で、このカードとシナジーを組んでいたカードも相対的に弱体化していますが、今回解説にあたって、魔狼ありきの方が各カードの役割やデッキの説明をし易いので、その部分は過去形で記載しますが魔狼があった当時充てていた解説も記載する形としたいと思います。重ねて申し上げますがもう既にデッキに一枚も入れられないカードです。

このカードの採用経緯として一番大きいのは、自分の中で確立されたデッキの一つとして回していた「オボロティガウォック」等でこのカードの強さを知っていた事にありました。

ポイント 先3閃について

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先3閃の様なのはトリガー次第と割り切りの上で、ベラドンナといった2コスブーストカードも、3・4ターン目までのブーストカードという位置付けの一枚でもあり、そもそも2ターン目にブーストを確実に打てる様な枚数配分にもしていません。

最初期はフェアリー・ライフやバズレンダ、アナリスといった、序盤、ただブーストするようなカードを厚くとっていました。それぞれ、今入れているカード以外にも役割を取れるカードではありますが、それらは、先3閃にブーストを間に合わせる採用のようで、それ以上に実際それをされたときに手札に来ても腐り札になるんですよね。

それ故、まずは序盤からがっちりブーストするというよりは、2-4〜4-8くらいまでのマナカーブのつなぎとして、1-2枚絡める目的でのブーストの採用である事を述べておきます。

その上で、裏切りの魔狼月下城は、手札が多色事故を起こしていたり、初動ブーストを引けなくても、多色を4枚揃えさえすれば最強の初動になる、という札でした。

また、最大で3枚ものハンドを捨てさせる事ができるという点、相手が自分の動きを通す為に手札に単色を抱えなければいけない状況を作る、といったように実質ランデスのように機能するレベルのハンデスカードでした。

序盤の受けが多い訳ではないというのもあって、4-5ターン目から大量にハンデスできるこのカードは単体スペックとしては最強格でした。このカードのプレミアム殿堂化は弱体化を認めざるを得ない部分です。

また、ゴクガロイザーの2ドローで裏魔狼を引いて、そのまま6ハンデスしてリソースを全て刈り取る、というような事も何度かありました。

最軽量呪文でありながら、勝ち筋になる性能のカードであり、相対的にゴクガロイザーの採用価値をあげています。

悪魔妖精ベラドンナ画像33

初期段階においては、アナリスなどと択でしたが、闇文明を持っている点、ハンデスできるという柔軟性の高さを評価しての採用です。序盤から最終盤まで、ハンデスとしてもブーストとしてもどちらとしても使う見込みがある札です。デドダムと合わせて、ダークネスから蘇生が可能な数少ない札の一つです。相手の手札が複数枚で、墓地にあってダークネスのハンデスを選択するような際には、選択ではありますがこちらを蘇生してランダムハンデスをする方が確率的に強い場合が多い為、忘れがちなプレイですが覚えておくといいでしょう。

ブーストが重要であるとは言え、ビート対面や早期に札を揃えるようなデッキとの対面では、最序盤からハンデスとしても使用します。

デッキにアナカラーの単色が多い為、単色をおいて2コストでブーストできるという点では色も優秀です。黒枚数も兼ねての採用です。

ポイント 2コスブースト

ジョニーウォーカーを含めて、これら2コスブーストの利点として、「3ターン目にタップマナを置いてブーストできる」というのがあります。

裏魔狼採用時はこの意味がもっとありましたが、フェアリーミラクルや獅子王の遺跡等の参照札の存在、単純に5Cとして早い段階でマナに5色揃える、柔軟な動きを取れるマナ色にするという点で、この利点は重宝します。

ミクセルや当時の裏魔狼と使い方が似ている部分として、2コストと非常に手打ちし易い為、ある程度マナを使用した後に余ったマナでハンデスおよびブーストをするという使い方で、真価を発揮するようなカードではあります。

ジェイシーホールの項で、再度ベラドンナやジョニーウォーカーである意義については補足説明があります。

爆砕面 ジョニーウォーカー

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ベラドンナ同様、色と柔軟性で選択しましたが、こちらは初動軽減系や全能ゼンノー等のクリーチャーへの序盤からの除去として使用できる為、こちらはこちらで役割を持っています。アナリスやリライフといったカードよりは強い為入っています。ビートが多い場合こちらの方が優先度が高めですが、環境や他の採用カードによっては選択の枠です。

奇石ミクセル /ジャミング・チャフ

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4Cでも基本的に採用を考える札です。 

ドギラゴン系、ブランド系にはミクセルとして最序盤から機能が見込め、呪文面はワンショット系、コンボ系の起動を封じつつ、シノビを除くコントロール系の防御札を封殺できます。モルトの時からですが、現環境はビッグマナ、コントロールの増加で、チャフの通りがそれなりに良くなっています。最近はベンでアドバンスのシノビは増加傾向ですが、シノビが下火であるときは、チャフさえ打って殴れば勝てるような試合もありました。

普遍的な使い方はもちろん、コントロールした後や、盾を殴られて返した後に余ったマナで添えて投げるというプレイで非常に活躍します。その時はGRの全能と似た役割です。

ちなみにオカルトがいた当時は、オカルトに勝てるゲームを作っていた札の一枚でもありました。オカルトは当時「取れない事もない」という感じで、もちろん回すのが強いプレイヤーであればあるほど勝率は落ちるものの、「相手のミスを拾っていく」ようなデッキの性質上より効力が最大化されるタイミングでメタを投げてやると、手札次第では取れる対面でした。

ポイント ボルメテウス・蒼炎・ドラゴン

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ボルメテウスファンには酷な話かもしれませんが、このデッキは結構最後の方まで「5Cボルコン」という名前で、蒼炎ドラゴンはフィニッシャーでしたが、

使用しているうちに、それなりにパワーは見て搭載していたはずの「ボルメテウス・蒼炎・ドラゴン」でさえ他のカードに顕著に見劣りするようになり、

そして構築が、「ボルコン」というより「ハイランダーコントロール」としてそれなりに詰められた領域に到達しているように感じられ、「ボルメテウス」の名前は他の手段でも守ることができるので、このデッキの完成を進めようと考える上で、終盤に抜けて、当時発売間も無かったドルファディロムに枠を譲る結果となりました。

実用性で言えば、蒼炎で安全に焼却しに行くというより、ある程度割り切って、ドルファ建設やチャフを撃って殴るというので足りるという判断です。

詰め、とは言いますがあくまで自分もこのデッキは「ボルコン」として、ガチデッキ的な到達よりボルメテウスの名前を背負うことを重視して、私も組み始めました。

逆に言えば、ボルコンから始めなければこのデッキはハイランダーになりませんでしたし、ハイランダーコントロールに可能性を感じる機会など無かったことでしょう。

その点、ボルメテウス・蒼炎・ドラゴンには感謝しています。

彼は、即殴って、打点揃えて、二枚焼却して、と劣化版のモモキングみたいな印象で使用可能でしたが、蒼炎は蒼炎の動きしかできない、蒼炎でなければいけない盤面があまりない、というところがネックでした。

当然と言えば当然かもしれませんが、ボルバルエッジ下で何度も殴れるとか、鬼札王国で即時蘇生可能だとか、マゲを採用している場合封印を剥がせるだとかで、彼は彼なりに活躍の機会を見出すことはできる一枚ではありました。

オリオティス・ジャッジ   

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光単色であった為、5Cで仮組みした際は最初期は抜けていました。

ただ、オボロやハンデス、元のボルコンでの採用経験もあって、このカードに関しては、色以前にこのカードにしかできないことができるカード、である為途中から基本は確定枠的に考えるようになりました。

このカードで相手の盤面をほとんど壊滅させるような状況が存在する以上、入れると入れないでは明らかに差があるようなカードであると判断しました。

実際トリガーとしても、早期の閃着地などへの明確な有効札で、何より単体で仕事をし得る点が優秀です。素打ちもしやすく、マナゾーンのカードの枚数「以上」と対象範囲も広い為、受け札のみならず除去札として序盤から使用を考えられる札です。このカードについて特筆すべき点は、対象クリーチャーを「山札の下」に送る事であり、特定の場合を除き基本的に「除去によってリソースを与えない」札であり、機能した時には他に類を見ない優秀さを持っています。

墳墓しかりランデス系との相性も言わずもがなです。光魂Goからも打て、テックや爆砕と並んで、全体除去系のカードとして防御面を担っています。

光単色というのがネックになり得ますが、それを差し引いても回している感触だと優先度はかなり高い札になります。序盤は除去として、早期踏み倒しへの受けとして、中盤以降も大型を除去しつつ、終盤はマニフェストからランデスカードと合わせて打つ事で盤面とマナに壊滅的な被害をもたらして、ゲームを決定付けるといった事もよく行います。

青守銀 シルト/解体事変

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このカードと特に相性がいいカードとしては「ドレミ団の光魂Go!」や「Dの牢閣 メメント守神宮」「音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」」等が挙げられますが

3500とビートダウンに対しても申し分ないパワーがあり、

解体事変も馬鹿にならなくて、マナカーブ的に動きがない時に使うという感覚だったりはしますが、最悪4T目まで動けなかった時に単色を置いてこれを撃って最低限の遅延をはかれる為、このカードも当時の裏魔狼と似ていて、手札事故を補完しているような感覚のカードとして存在しました。

中後半、ハイオリーダと出せば大量展開しつつ防御を固めることができ、メメントが絡めば尚更です。

また、このカードで特筆すべき点があるとすると、ホワグリのようにメタを受け辛い盾仕込みであり、3コストでとても軽い点にあります。

ポイント デュエル・マスターズにおける受けとは

簡単にカードを挙げて解説しますが、

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「ハムカツ団の爆砕Go!」のような除去札は、相手のクリーチャーが全て3000以下であり、プーンギなどのメタが存在せず、スピードアタッカーが存在しないデッキである、または引かれない状況で「3000以下全破壊」を使用するのであれば

「実質1・2ターンエクストラターンを取っている・自分のターンが返ってくる/遅延できている・猶予を作っている」カードとなりますが

例えば2Tチャラルピア、3Tバルチュリス閃と動かれたとして、閃およびチャラルピアでない他のクリーチャーに「カードを1枚マナゾーンに置く」を使用するのであれば

相手のマナが増えてしまい、次のターンにチャラルピア下でのダイナボルト、バルチュリス召喚を許してしまい「相手の動きを1ターン早めてもいる」カードになります

こういった除去系の場合は、「特定の状況においてのみ「エクストラターン的に機能する」そして「マナゾーン送りにする除去の場合相手の行動を1ターン早めてしまうる」というカードな訳ですが

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対して「ドレミ団の光魂Go!」のような全タップトリガーは、2度目の攻撃である銀河大剣ガイハート、終了時に破壊されるクラッシュ覇道、勝熱英雄モモキング、等の場合を除いて、確実に自分のターンが帰ってくる為「除去はできないが確実に1T取れるカード」として働く訳です。

その上で、デュエルマスターズにおいて、相手のクリーチャーをできる限り除去する事、とターンが返ってくる事、のどちらが大事であるかというと、「ドローステップ・マナチャージステップ・メインステップ・バトルステップ」が回る事が大きければ「ターンが返ってくる事」の方が大きく、リーサルを組まれている時は尚更、そもそも耐えられなければ敗北してしまうか、「2・3枚トリガー要求を通す」というより細い線、多くのカードを要求し・使用する線を通さなければなりません。

逆に言えば、これらのカードは、「各ステップが回ってくる意味が薄ければそれだけ機能し得ないカード」とも考えうる訳ですが、このデッキに関しては序中盤から使えるカードが多かったり、あるいは「シルト/解体事変」によって大型トリガーを埋める、ジャオウガの鬼タイム、なんかがそうですが、序中盤から大型にアクセスすることのできる札・アクセスできる大型、が用意されています。

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他にもやることはありますが、ボルバルエッジを素撃ちする意味も上記にあげるものと同じ部分があります。

ですので、状況によりますが「ドレミ団の光魂Go!」の「埋めておけば確実に1T取れる」という性質は大きく、例えば、トリガーでドンドン吸い込むナウ、をめくった際には、吸い込むナウの効果よりもドレミ団の光魂Goを埋めうるカードの回収に行くことも多いです。

実際、これ一枚で足りるという線を用意できているという事は、これさえあれば残りの盾があるなら盾を、また札を温存していることになり、また、これを見据えて自分の動きを作ることが可能である為、「ドレミ団の光魂Go!」自身が存在価値を最大化できている場面というのが多いことは他のカードと組み合わせて「札の最大化」ができていると見る事ができます。

同様にまた、メメントを敷けていてやや余裕がある場合は、後半を見据えてサイバーダイスベガスや光魂Goを埋めておくプレイを取ることがあります。メメント下ではシルトはブロッカーである為、メメントが絡む場合のシルトやハイオリーダは、光魂Goのような「確実に1Tを取れる」ようなカード等の存在もあって、追加された盾やそれらを温存するカードとして機能し得ます。

これらのカードの存在もあって、より少ない札枚数で「1Tを確実なものとする」動きを取れる為、とても重宝します。

フェアリー・ミラクル

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5色である最大の理由です。中盤以降も余ったマナで打てるので非常に優秀で、単色である点も含めて最強の初動です。時たま中盤においては、自分のマナを伸ばすか、相手の妨害をするか選択となり得ますが、相手と自分のマナゾーンの枚数、相手と自分の回答札、テンポカードを見据えて判断しましょう。

基本的に、他に明確にやる事がない場合はザーディなどでも打つ対象にします。マナを伸ばす事については、ソーシャルマニフェスト2世使用時にバズレンダを増やせるといった事もありますが、後述もしますが低コストのリソース札やネイチャーの存在もある為、単にブーストするだけのカードとしての役割よりは意味を持っています。

マニフェスト2世は、1ー5回くらいまで追加のバズレンダを使う可能性がありますが、対象にして複数回打った際に択を増やす札として使用し得ます。

全員集合!アクア・三兄弟/超次元ジェイシーエイ・ホール

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このカード然りミクセル然りですが、このカードは防御も兼ねつつ下はトリガーで仕事ができるという事で非常に優秀です。

このカードについては喋る事が多いです。

基本的にはスプラッシュ、パンツァーが明確な踏み倒し先であり、次いでカミヤやマイカ等を使用します。リュウセイカイザーを建てることは多くないです。

メタとしての役割はあくまで引けた時に添える、動きとしてあるから使える、という感じですが、ミクセル然り単色低コストで使いやすい為、タップマナを置いての使用も多用します。上のメタに関してはこの枚数、このような役割でも機能する一枚として利用できている感触です。

ポイント:鬼札王国 該当:ベラドンナ、ジョニー、ミクセル、ステゴロ等々

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一枚の鬼札に対して、初動ブーストを、クリーチャーの破壊系にするか、呪文にするか、というのは、そんなに気にする事でもないのではないかと思うかもしれませんが、

例えば自分が2コスブーストを打って、盾で鬼札を踏むとか、鬼タイム下で踏むというのは、明らかにそれに振った方がいい動きであるというか、極端に言えばそうでなければ捲れない状況が存在します。

「他のシナジーに比べて、鬼札に振った方がいい」という話で

結局ハイランダーであろうと、どのムーブが強いかというムーブ優先度の所で、2コスブーストを破壊系にする、という判断をしています。

鬼札一枚野良で踏んだ時も、むしろブーストに振った方が良いという位で、鬼札の蘇生先というのは、序盤であればジェイシーホールや破壊されたミクセル、この2コスブースト系といったより限られた札しか存在せず、そこを重く見ていて、ここでブーストを選択できる意味でも2コスブーストの破壊系を採用しています。


このカードと同時収録であるリュウセイ・スプラッシュの登場がかなり大きく、もちろん、ジリ貧となった時にバゴーンパンツァーを踏み倒す事はしますが、それよりもスプラッシュを出す事が明らかに多いです。

このカード自体に手札を回す効果がついていて、スプラッシュにもワンドローがついている為、受けながら手札循環できているのが強い点です。

そんなにベガスから打つことはしません、というのも、これ自身がトリガーであるのもあって、基本的にベガスは他の優秀な呪文を打つ為に使用します。

またこれは最終的にクワイエットを採用した理由でもあるのですが、カーネル効果というのはモルト対面では重宝し、プロトハートやモルトのパワードブレイカーを無視しつつ、その間ビギニングスタートやジュダイナが龍解すれば、オリジャなどで巻き込ませたりできます。ドルファを立てられる前に出して、効果は自ターンのはじめまで続くのも利点です。

もちろん恒常的に効果をもたらすモルトは強いのですが、優秀なトリガー、全体除去札の存在もあって長期戦ではドルファとガイハートを意識する試合に持ち込めることも多いです。一応、モルトに関して言っておけば、わざと盾を割らせたい場合はノータッチで放置する場合もあります。

また手札を循環させながらボトムを固定できる為、山札切れ防止や、山を極限まで掘るプレイを可能にしている部分もあります。

天災 デドダム

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このカードが他のブースト札と差別化される点は、

・場に残る為グレープダールの的にされうる

・墓地を肥やせる(墓地利用札との組み合わせ)

・ゲーム序盤から最終盤まで明確な仕事をする

・山を掘っている為、必要なカードにアクセスできる確率が高い事はもちろん、マナや墓地に触れられるデッキである為、このカードのみで山を3枚も掘りつつ持って来たいものを持ってこれるという事象が強すぎる

効果で単色を埋めれば、実質2コスである点も使いやすさの理由です。

ダークネスで蘇生可能であることは勿論、このデッキではネイチャーからよく射出する一枚で、色も優秀です。

入れない理由がないという程、色、そしてコストパフォーマンスが高い札です。

Dの牢閣 メメント守神宮

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同じ役割を持っているカードがありません。

D2を剥がす札としての運用も視野に入れています。

このカードを含めて、光魂Go、ボルバルエッジ等、全体をタップしたり除去したり、「ターンレベルで遅延できる」カードを重宝しています。

単純に考えて、現代デュエル・マスターズは、5マナの時に、ヴァリモルトバトガイなどというように、いきなり簡単に即死打点を作り、モルトで耐性も付いている、というような盤面を普通に作られてしまいます。モルトの登場もあるのですが、ちまちまと1枚ずつ除去を当てても返せない盤面を容易に作れるカードプールとなっている為、この「ターンレベルで遅延できるカード」の重視と、除去はオリジャ・ジャオウガ・ドルファ然り「盤面を一気に飛ばす札」に重きを置くという考え方は、重要であり、5Cの成立、ひいては勝ちにも反映されたと思います。

このデッキは、以前のデッキにも増してクリーチャーの軸が通っており、決断系、ハイオリーダ、各種メタ、シルト、ウマキン、プロジューサー、フォーコ…と序盤から流れの中でクリーチャーを展開していく機会があるため、単体クリーチャーとしてはひ弱なカードも多いながら、このデッキはかなりメメントが機能するような構築になっています。

ジェイシーホールや鬼札王国、複数展開が可能なマグナや決断系とも相性が良いです。他の盾にもよりますが、野良で踏んだ場合でも活躍を見込めます。

これを意識して使わない札という訳ではありませんが、ポッポーポップコーが裏目になりうるのと、このカードを立てて安易に安心しているとレッドギラゾーン等の裏目を忘れてあっさり負けてしまったりしうるので、デメリットとなりうる部分も頭に入れておきましょう。

天使と悪魔の墳墓

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ハイランダーを作る意義でもあるようなカードで、自分としては積めるなら積んでおきたいカードです。

やはりこれも、この一枚にしかできない事があるカードですが、メメント然りその分他のカードあってこそ活躍の機会を見込めるような部分も持ち合わせています。

現在ほど5Cが台頭するなら、マナロックなどを積むのもありですが、ランデス・マナ縛り系統はこれが役割を担っていました。

環境トップの5Cに対しても、やや不確定ながら活躍の機会を見込め、ビート系にも特にジョーカーズ系には通りが良く、ビート系で安易にマナに被らせたホーリーやクロックは勿論、単純に盤面が被ることもあり得、状況次第で非常に活躍し、一枚でゲームをひっくり返す札ともなり得ます。


このカードともなると、刺さった場合のアドバンテージが相当な為、このデッキとマナゾーン の被りやすいビッグマナ系に対し、マナと相談ではありますがマナをわざと被らせたり、このカードを読まれないような立ち回り、一番通るタイミングでの使用、使わないと見せかけてのマナ置き等、やはりどこか見据えてゲームを進めるようなカードではあります。

特にトリガーがついているのも非常に優秀で、安易に展開した2枚目のモルトやとこしえが相手の裏目となって逆転に成功したゲームも存在します。実際ほとんどの場合は、出す段階では相手視点出した方が強い事の方が多いであろう訳ですが。

オリオティス・ジャッジ、クローチェフォーコとの相性は勿論、マナがより被っていることが想定される終盤はマニフェストで撃ってゲームを〆るカードとしても多用します。


通常はマナを伸ばすデッキタイプとは墳墓はアンチシナジーだったり、あまり良くなかったりしますが、入れる事ができている理由としては、ハイランダーというのはありますが、ハイランダーでも、ドロマーで受けながら、緑でブーストができる構築になったからではあります。

墳墓を撃っても、盤面が被っている以外は墳墓と相性の良い、盤面を飛ばすような動きができない、マナに圧をかけても、盤面に干渉できないとなると、機能しているかは怪しい為、他のカードを兼ねての採用でもあります。


ザーディクリカ、デドダム、サイゾウミスト、シャラップ等々、何かと5C系とはマナが被る事があり、遅延カードとして使う事ができたりします。

墳墓は、撃ってもロックできるマナまで飛ばず、自分のマナも飛んでいるのであれば、マナのカラーリングはありますが「先延ばしをしているカード」である為

撃ちつつフォーコを投げる事で、相手の山札を相対的に弱くする、とか、かつてであれば裏魔狼を打てる状況にある、とか、7コスト帯8コスト帯に伸びないことによって、阻害できる動きなどがある場合に素撃ちして強い、という事なのでその辺りは意識して使いましょう。

昨今であるとむしろ、昔に比べても、より受けとして使いやすいというか、GR然り同じカードが並ぶような状況が非常に多い為、このカードの受けトリガー性能は上がっていると見る事が可能であると思います。

例えばバーンメア対面は一旦展開されてしまうと、1-1交換では足りず有効トリガー要求となるような厳しい戦いを強いられる事もあるのですが、このカードは序盤に撃って遅延、後半に撃って壊滅、という感じで、トリガーとしても、また単純に唱える呪文としても、かなり機能した覚えがあります。

モルト対面に限って言えば、テック然りドロマー系の呪文でモルトの装備を剥がす動きの一つです。ドルファ下で唱えられるのも利点です。

奇襲性も高く、勿論これは墳墓を採用しているが故ですが「墳墓がなければ取れなかった試合」というのも結果的にいくつも存在します。

対面していると分かりますが、プレイヤーとしても「札を温存するより、たくさん盤面を並べた方が強い」と考えるプレイヤーも存在する為、そういったプレイヤーに対しては打って付けの1枚となるでしょう。

超次元ホワイトグリーン・ホール

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とこしえの登場で下火ではありますが、低コストでプリンおよびマイカ+手札仕込みのムーブ、あるいはマナ回収、時にその両方をこなす札としてとても重宝します。

細かいことは各カードで述べますが、

マナが伸びやすいデッキである為、後半は回収をメインとして活躍しますが、呪文である点、ロイザーやGRの回収、ザーディクリカの対象にできます。

このカードからパックンを出す事は可能ですが、作った当時はそこまでして呪文を1コスト重くする事が重要ではないという判断で採用しなかったのだと思います。諸に呪文が主体のコンボデッキをあまり見かけず、コンボデッキ以外でも早期の蘇生呪文等を使用されても最終的に殴る感じだったり、墓地メタで足りているとの判断もあったと思いますが、選択ではあり、パックンはその中で筆頭格です。最近はT・T・T採用のスコーラーワンショットも上がってきているみたいなので、細かいところですが調整です。また、ホワグリ一枚に対して多用する動きであるかという割り切りの元で、ツッパリキシ等に割いていたりします。

終盤の使用方法として、龍仙ロマネスクやシャラップ等の山札回復となり得るカードや、マニフェストを回収する使い方が多いです。

先程も申し上げたように、このカードからプリンプリンを読んできてモルトを対象にして遅延するプレイは取り得ます。

また、ハイオリーダはこのデッキで他のカードと明確なシナジーを多く持っているカードの筆頭格ですが、ハイオリーダ下ではこのカードにもGR召喚が付いてきます。

実戦ではカミヤを呼んできて相手のクリーチャーを除去するという使い方も多く、時にはツッパリを呼んでパワーを底上げしつつ、他を除去したければ除去をツッパリに当てさせるような使い方での使用もありました。

今回は採用していませんが、イグゾーストとはとても相性がいいカードの一つです。

メメントより場持ちしやすいエンジョイプレイはフィニッシュ・詰めのサブプランのひとつ且つ、無限耐久・マナ縛りでのLOプランでの使用ですが、単純にこれを建設して殴っても、SA付与、パワー底上げ、ブロッカースレイヤー、終了時にアンタップというところで、クロック等を除いては殆ど負けない盤面を形成できるので、この効果として使用する場合オーバーキル気味な状況もありましたが、思うよりロック性能の高い札でした。即時リンクなのは優秀ですが、当然ながらリンクに3体必要な為、野良で立てようとしても除去されてしまうことはよくありました。主には、山を10枚見て2枚好きなカードを回収する効果で、終盤にフィニッシュ札を持ってきたりしていた印象です。

ツッパリの採用は、ハイランダーながらフルパワーっぽさを感じさせる構築にもなっているかもしれませんが、ここまで述べてきたような割り切りの思考の存在と、メメントとシナジーを形成し、踏み倒し先として最も使用頻度の高いプリン(ハイランダーでなければ2以上になりやすい枠)、エンジョイプレイのカミヤ以外でより明確に役割を持った「5以下の自然文明サイキック」ということで採用しました。ちなみにツッパリキシやパンツァーといったカードは「ある特定の場面に置いて採用価値が最大化される」ようなカードとして採用されており、スプラッシュやプリンほど多用しませんが状況が噛み合えば効果を発揮するカードです。

やはりこのカードは、古くから使用されている最強の防御札でありつつ、先ほど言ったように単純にも、「ターンレベルの遅延」においても、光魂Goやメメントをはじめとする優秀なトリガーを埋められるのが大きいです。

ちなみに光魂Goから打てるカードであり、光魂Goとは2枚のみで互いに強いシナジーを持っています。

獅子王の遺跡

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まず、このデッキは24枚・デッキの半分以上が多色である為、野良で打っても序盤からマナ武装効果の達成を狙える圏内です。

ハイランダーとあって、複数枚の採用は見送る上で、このカードは、このカード以外の何かがなければ、ただ最強、とは位置付けられないカードでもあると思いますが、4ー8と一気にマナカーブを持っていけるカードはこのカード以外に存在せず、4コストまででブーストできる最大値が一番大きいカードですので、採用しています。

マニフェスト2世とはとても相性が良く、マニフェストを出すマナ基盤を作るのは勿論のこと、マニフェストから、単純に打って一番公開領域を増やせる札です。

ドンドン吸い込むナウ

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最初は抜くか検討していた札です。

バウンスというのは、バウンスしたクリーチャーを再度手札に用意させるという事で、除去行為の中では弱い部類なのですが、このカードはバウンス効果というよりも山を掘る効果が大きな役割で採用しています。

先程も触れた通り、絶対にバウンスできるような拾い方をする必要のある札ではなく、またバウンス効果は自分のクリーチャーの再利用として優秀で、低コストで優秀なクリーチャーの存在も大きいです。

吸い込むは主にボルバルエッジの回収としてや、シルト+トリガーのような組み合わせの片方を持ってきたり、既に出ている場合はバウンス効果でその再利用をするといった使い方で多用します。

ボトムを確認したり、ドローを固定できる札としても役立つのは勿論、山が5枚以下である場合などでは、ソーシャルマニフェストで山を確認して呪文を予約するような使い方をします。

超事故の際の4コス初動でも一応ありますが、最序盤から使用しても単体では相手に大した効果を及ぼすことのできるカードではありません。

山に様々なカードがある以上、吸い込むを打つという行為が弱いデッキではない為、野良で踏んだ時や中盤以降は活躍しますし、墓地利用対面には墓地メタへのアクセスを早めるカードとして機能したりします。

有効トリガーである側面を持ちますが、ハイランダーとしても、コントロールとしても、ビッグマナとしても、「①4マナで5枚掘りつつ②条件を達成すれば任意でバウンスが付いてくる」という両効果はどちらもデッキに柔軟性を与え、さらに前者について「1枚に対して5枚掘る」は現代であってもサーチ効果として非常に高水準と言える域です。

任意の効果がバウンスである点、また4コストというラインによって、現代では多少の遅延しか見込めなかったり、自分の強い動きあってこその札という位置付けだったりしますが、マナが伸びたり、解答札や遅延札を用意できる以上はサーチ効果の優秀さを見ての採用で、盾を追加する札も結果として多い為にトリガー効果の価値も上がっています。

基本的に、意図して回収すればバウンス効果は発動できる為、トリガーのかさ増し・補助になっているとして考えることは可能です。

光魂Goの対象として打つことは意外と多いです。先ほど挙げたような「盤面を一気に飛ばす札」は全て手札以外のゾーンに飛ばすという効果である為、早とちりで安易にバウンスしてはそれらの効果が薄れ、一貫した動きを取れず除去の効率を落としてしまう為、頭に入れておくといい部分です。

ベガスからも詠唱可能です。

ゴクガロイザーで打っても仕事をします。

ウマキン☆プロジェクト画像57

クリーチャーとして、また「クリーチャーでのアプローチ」として、の中でも最強格です。

盤面に対しての圧をかけ、基本WかTは見込める為、打点としても優秀です。

ビッグマナ対面でブーストの投げ合いとなった時も、使えるだけフルにマナを使いながら手札まで潤すカードでありながら、序盤盤面に圧をかけるフェアリーシャワーという使い方で最低限仕事をします。

このカードは、前述したボルコンの弱さであった「呪文封じ」の盤面で他に類をみないような活躍をするカードです。

1枚で仕事をし、マナリソースさえあれば、引きたいカードを引き込んだり、、マナが伸びていれば、他のカードのつなぎとして使用できます。

ウェイブロックのような対面ではウマキンでドルファやジャオウガを拾ってきて盤面を全て捌いたりし、こういった、手札や呪文、マナを縛られるといった対面では低コストで踏み倒し可能な鬼札王国や、低コストで一気に壊滅的な被害を及ぼしうる墳墓といったカードがキーカードになります。

こういった対面では、できる限りブースト等にすばやく「シフト」して、獅子王やウマキン、ロマネスクといったカードで干渉してもロックできる域以上のマナを作ったり、札を使用可能なターンをできるだけ作るといった事が重要になります。

ネイチャーからデドダム等と出す動きは多用します。

絶望と反魂と滅殺の決断

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正直ここはカードパワーと言えばカードパワーです。

ハンデス枠であり、1枚で2度詠唱が見据えられます。

ただ、ダークネス自体も普通に使って強いのですが、やはりダークネスをしつつプラス他の札、という使い方ではより、ダークネスも生かしながら、他のカードも生かす、といった事ができます。

例えば、相手が殴ってきて、トリガーした「りんご娘はさんにんっ娘」から突然全能がめくれた、とか、ミクセルを出せている、あるいは鬼札王国で釣って来れた、といった「メタが存在する状況」では非常に活躍し、5マナと素打ちしやすい為、適宜手札、盤面を選択して、唱えることでジリ貧や盤面だけで殴らなければいけない状況を作ることが可能な札になります。

ウマキンなど、採用しているクリーチャーが基本的に殴れるという部分も、ビート対面に対しこのカードの効果でのハンデスを選択し易くしています。

これと相性の良い「斬罪 シ蔑ザンド」といったクリーチャーを今回採用していないのは、色や札の立ち位置の関係であり、ダークネスもあくまで序盤緩やかにブーストしていく中で中盤から最終盤にかけて、あらゆるデッキに対し明確な役割をもてる「1枚」としての採用であることは据えておきます。

ベラドンナ、デドダムを蘇生可能で、フォーコとも非常に相性が良いです。

最終盤はネイチャーと合わせて、山回復やボトム固定札としても使用します。

音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」画像59

このカードとネイチャー基盤の採用で、ビート対面にも中盤の動きを用意できています。またコントロールとしては、下面の呪文はルーター且つ、防御札兼盾ケアを兼ねている札です。

多種多様なカードが入っていたり、マナが伸び得るこのデッキにおいては、単純に出しても1枚で何枚分もの仕事をし、特にビート対面では顕著です。

このカードは、GR召喚の発動条件の緩さから、

「シルト/解体事変」「超次元ホワイトグリーン・ホール」

「煌メク聖壁 灰瞳」「怒流牙 サイゾウミスト」「龍風混成 ザーディクリカ」

「聖魔連結王 ドルファディロム」「防羅の意志 ベンリーニ」

といったカードと単純にシナジーを組んでおり、

「襲来、鬼札王国!」「Dの牢閣 メメント守神宮」といったカードとも非常に相性が良く、このデッキでも何よりもシナジーの多い札です。

下面の呪文で鬼札王国を埋めた場合は、鬼札王国を確定させつつ「音奏 ハイオリーダ」という明確かつ対面によっては最強クラスのアドバンテージを誇る札を蘇生先として用意できている事になります。

ハイオリーダ召喚の後、 灰瞳を召喚した場合は5回ものGR召喚をすることが可能です。

これらに加えてメメント守神宮が絡めば、展開したクリーチャーは全てブロッカーとなるため、より超えられない強固な盤面を形成することができます。

何より、ハイオリーダの効果は、野良で盾が埋まるという事象だけでも価値がある行為です。

下の幻惑は、1ドロー付きである為山が薄い時には注意ですが、盾からフォーエバープリンセスを落として即時で回復するような札、ゴクロイザー下で気持ち程度のドローとなりつつ試行回数を増やせる盾ケアカードとなります。ただ、このデッキには能動的に盾の枚数を減らすことのできるカードが入っている訳ではありませんので、盾に必要のないカードを埋めることで盾ケアをするデッキとなっています。

ベガス・光魂Goでも詠唱可能です。

このデッキは7・8コストかそれ以上で、1枚のクリーチャーだったり呪文だったりで動くのですが、このカードに関しては、4コス+5コスというような動き方を可能にするので、柔軟な動き方を可能にしているカードであると思いますし、次項で解説するパーフェクトネイチャーから出す筆頭格でもあります。

生命と大地と轟破の決断画像60

このデッキにおける「クリーチャーアプローチ」を強化しているカードです。

マナから動け、中盤はブーストにもなり、山切れ回復効果もあります。感触としてはダークネスに近いですが、単体としてはやりすぎな部類です。

基本的にはハイオリーダ等を出すために採用しましたが、回しているとブーストとして優秀である場面も目立ちました。一応マナから打っても1ブーストとして機能します。

特にビート対面ですが、常に「ワンチャンスを産み出す」という立ち位置のカードであり、このカードの効果で「メタ+防御」「リソース+防御」……等々、メタと「同時に」防御札を場に出す、というような使い方ができるのが非常に優秀です。

最初はハイオリーダシルト等をやっていれば強い、という様な感じでの採用でしたが、相手からするとマナからミクセルを持ってくる等でも結構うざったく、中後半は蓋をする役割でメタを呼ぶのはもちろん、デドダムやウマキンを出して次の動きを拾ってくる使い方で多用します。

デッキの中で言えば採用したのは新しい方ですが、採用がうまくハマったカードです。

Dの博才 サイバーダイス・ベガス画像61

メメントベガスという受けは元々からボルコンに積んでいたものですが、

このデッキにおいてベガスから撃って強い(明確に仕事をする)呪文は

「ドンドン火噴くナウ」「ドレミ団の光魂Go!」

「テック団の波壊Go!」「英知と追撃の宝剣」が挙げられます。

終了時にリソースになっていて、D2で剥がされにくいというのもありますが、色々な動きを積んでいることが、対応しにくさを産むという点で、ハンデスされてもベガスのリソースから動ける、という役割を持っている部分は大きいです。

やはり、最序盤は受けとして使用しつつ、使用後は無限にリソースになってくれるというところは優秀です。

1枚ではありますが、この札を見据えて、宝剣を安易にマナに置くことはしません。また宝剣は受けとして序盤に打ててしまえば、ご存知の通りかなりのテンポロスを引き起こすことが可能です。

そんなに大量のアドバンテージを取っている、というわけではありませんが、火噴くナウのブーストをしながら受け、リソースも補完できるという事象が次ターンを見据える上でも非常に優秀である為、火噴くナウ採用後は対象として使う場面も多かったです。

また、ここに挙げたいずれの呪文も多色呪文である事もあり、ドルファ下でもベガスは役割を持てる札となっています。相手に適度に殴らせるプレイは視野に入れておくべきで、次のターンの動きを考えた上で、宝剣やテック、光魂Goをタイミングをはかって撃つ事で、盾をリソースとしたり、ベガスによって次ターンの動きと合わせて相手の盤面を捌くという事が可能になります。

龍素記号 Xf クローチェ・フオーコ

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ちなみにこの枠は書き終えて振り返ってみてかなり書きすぎた印象があります。ただ、全く関係の無いことは書いていないので、若干コラム的な感覚でお読み頂けると良いかもしれません。

当時はオカルトという明確に刺さる相手が存在した、Gゼロで召喚可能な墓地メタです。

制作時はオカルトが居た環境でしたので、オカルトについて少しだけ掘り下げます。

・ポイント オカルトという超越デッキがいた環境での心境と構築の目線

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オカルトについて言えば、オカルトをしっかり取れる様にはこのデッキ自体作っていませんでした。故にオカルトには「対応」していない、しきれないといっても過言ではありません。

私は大会への出場機会こそ少ないものの、当時環境デッキを使用する際にはオカルトを選択しており、ミラー含めて何度も回して多少は感覚を掴んでいた事、さらにはオカルトを「取る側」のデッキとして、それなりに構築が洗練されたフォーコやオリジャ採用のデッキで何度もオカルトと対面していました。

dmvaultではオカルトにも戦績としてはそれなりにやりあえていましたが、それは対面者のオカルトが洗練されたものでない事が多かった事もありますし、そういう中でさえ、基本的に勝っているのはメタが回っている対戦で且つその対戦でもこちらはじっと我慢しながら機能する札を、自分の経験から最大限機能する状況を見計らって「投げる」というのを神経を使ってやっての「勝ち」ですので、相手は特段意識がなくとも明らかにこちらが不利な状況を強いられていることは確実で、対戦拒否をする事こそ無かったものの、ゼーロンが敷かれている時点で「うわぁ…オカルトかよ…」という気持ちでいつも一杯になっていました。一応、採用札で勝率の変動は考えられるにしても、です。

当時の構築でもオカルト側がしっかりやれば8:2とか9:1だろうと考えていましたが、誰の目から見ても規制確実といった感じだったので、そんなにオカルトを気にした構築にはなっていません。オカルトが最強デッキすぎた、ということをわかって頂いた上で、オカルトと共に、この辺りは供養して頂けると嬉しいです。


その上で、フォーコ自身は、明確に、墓地ソース等に対して、というよりかは、優秀な蘇生札等によって5C然り色々なデッキが墓地を利用しており、メタとして普遍的に刺さりやすいという所、さらにはこれ一枚でかなり遅延できる墓地主体のコンボデッキ・チェインデッキ等の存在という所もあり採用していました。

感覚的にはオリジャの様な印象で、オリジャが盤面のみの除去かつ時にランデス系統を必要とし得るように、クローチェは墓地というリソースを全リセットしつつハンデスと組み合わせることで最大化される、という印象でした(ハンデスという行為によって墓地が肥えるのを無に帰す事もでき、墓地と手札を山に戻すように使用できる為)。

墓地主体のデッキに関して言えば、ルーター以外には序盤は多少の展開しかしない為、思考としては墓地・呪文メタ、マナ干渉カードにいかに早くたどり着くかのみを考えて、時たまトップ解決を回避しながら、トップ以外での解決の芽を摘み、最終的には殴るかコントロールするかを選択しながら〆ていました。

裏魔狼もあった当時は、現在よりも採用価値は上がっています。

デッキ自体がそれなりに山を掘る事と、マナからもネイチャーで呼び出せる事もあり、また当時から不利・また無理に近い対面・そういった状況を1枚で捲れる札であり、ハイランダーをより自覚していた事もあってか普通のデッキで考える「まぐれ」というよりもむしろ「札を最大化できた」という感覚で当時から使えていた印象です。

ちなみに言語化している感覚よりも、ドロー5枚から始まってメタが必要な状況までアクセス札も見据えれば最大10何枚か引けるので、実際はもっと「使える」部類で、あくまでも、特定の対面とスパーリングしたら勝率は落ちるんじゃないかな、と想像している部分は大きい事を伝えておきます。

ちなみにこのカードがより活躍する対面である「墓地ソース」に関しては、GT効果で機能する札が制限されたり、アバク型では加えてブラキオ龍樹やギガンディダノスという札もありましたが、対面時は基本的に負ける事は少なかったです。これは他の札も合わせての事ですが、墓地があっても手札リソースさえ削れば墓地以外から動けなかったり、オリオティスジャッジといった明確な回答札がある事によってであると思います。

今現在の構築では水単色としての機能も担っています。

ポイント オボロティガウォックの知見

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このデッキ、クローチェフオーコを鬼札王国でも蘇生します。それ自体は「見たら分かる」という感じかもしれませんが

「フオーコを蘇生する」という通常あまり考えられない状況が自分にとって割と太く見えていた事は、自分が当時使用していたオボロティガウォックに起因する部分もあると思い、この際書いておきます。

ちなみにこのオボロの構築は、ヤドネとオカルトが同時存在していた時期に、dmvault大会出たてで2回だけ出てどちらも3回戦敗退の構築です。

この構築では当時環境トップであったヤドネとオカルトも見る事のできる札としてはミクセル 、フォーコ、オリジャが入っており、マナリソースに重きを置く思考によってミラクルと墳墓が採用され、最終モルトを搭載した構築なのですが、オカルト対面、当時こんなムーブがありました。

①相手がビートプランを選択、あるいは手札の儀残しを選択した事により、ターン終了時に、手札の儀、によって零龍卍誕する

②返しのターンにクローチェフオーコを投げる(フオーコはGゼロの為この間ブースト等他の動きも可能)

③相手は多少トップの札で墓地を肥やす等して、零龍が殴ってくる→フオーコでブロック(時には横にクリーチャーがいて殴ってくるが、これをジャックアルカディアス等で受ける。即死打点はオリジャやテックで受ける)この間に墓地が5枚以上溜まる

④返しのターンに最終モルトを召喚し、ディアボロスを装備、フオーコを回収し再度投げる(モルトで小型を1体捌ける)

⑤多少展開か墓地を肥やす等して、零龍が殴ってくる→フオーコでブロック

⑥返しのターンに最終モルトの効果でジャンヌミゼルを装備(この間他の動きが可能)、零龍に突撃、モルトにはディアボロスがついている為、ジャンヌミゼルは終了時に龍解し、殴り返し、ビートプランを摘みつつディアボロスを超次元ゾーンに戻す

このムーブはそれなりに使う機会があった為、最終的に択として見据えられる状態に達したのですが、この無駄のない動きは鮮明に覚えており、鬼札と合わせて複数回蘇生する動きは、こうやって繰り返しフオーコを出す使い方と凄く似ているものがあるな、と思います。

相手にパワー6000以上のクリーチャーがいる、ビートプランを取るデッキである、場合は特にそうで、墓地ソースなんかもよほど詰めていない限りはほとんど殴ることに勝機を見出して攻撃してくる訳なので、鬼札を回せる限り、殴ればフオーコ地獄という状況を作れ、それをプランとして見据えるのは昔のこんな状況があったからではないかな、と察する所です。


5、構築公開&各カード解説 後半部分(火噴くナウ以降)

ドンドン火噴くナウ

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ここは当初「ホーガンブラスター」枠だった所です。

ポイント 「ホーガン・ブラスター」卒業に至るまで

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私は長い間「ホーブラ信者」だったのですが、どこか頭の片隅にあったk.blueさんの「コントロールにホーガンブラスターは入れてはいけない」という言葉と、「ドンドン火噴くナウ」の収録と台頭、等々が重なって、今回「ホーブラ」を卒業しついには「ボルメテウス」までも卒業する運びとなりました。

ちなみにトリガー・中盤のブーストとしては、「フェアリー・シャワー」を試していた時期もあります。

「火噴くナウ」以前はザーディクリカ→サイクリカで、「ホーガン・ブラスター」に加えて「知識と流転の決断」まで採用されていたのですが、初手がオールブルーのようになる現象をdmvaultでも紙でも確認し、水は汎用札でしたが、流石にデッキを圧迫しているとの事で、明確に構築の改良に迫られました。

ひとまず、当時は火噴くナウ、より「龍風混成 ザーディクリカ」の方が騒がれていた為、「龍素記号Sr スペルサイクリカ」の枠を差し替えることから始めたのですが、案の定そこでまずは、「サイクリカ」にも利点はあるものの、「ザーディクリカ」の方が総合的な単体スペックは非常に高い、という所で、現代のカードパワーを知ることになりました。

それでもまだ「ホーガン・ブラスター」は現役で、当時差し替えながら運用していた「解罪 ジェ霊ニー」を坊主めくりで外したりしながら「龍仙ロマネスク」をめくることをハイランダーであった為か「ホーブラの最大値」と安易に位置付けながら、失敗した時には内心「勝ち筋はあった」と言い聞かせてデッキを回していました。

道中、オーラとは相性の良い「斬隠オロチ」を見つけて遊んだり、色々面白い事はあったのですが、転機があるとすれば「生命と大地と轟破の決断」に出会った事であると思います。

殿堂でdmvaultで公開しているデッキのほとんどが殿堂非対応となってしまったり、ネイチャーの早見表を作るほどネイチャーの汎用性を感じていた人間でしたが、辿り着くのはかなり遅かったです。

「生命と大地と轟破の決断」に出会うと、ビートに強く出られる動きを獲得し、今まで無理だった状況で、ホーブラのように運に依存しすぎない「ワンチャンス」(最低限の働きを持ちつつ見据えるもの)も作りつつそういった事を一枚から作っている事象を目の当たりにし、同コストでもあるホーブラが動きとして明らかに見劣りするようになります。その辺りで、トリガーも見据えて採用していた「知識と逆転と流転の決断」でしたが、トリガーとしては序盤は流転がトリガーになる状況を他の札が半ば意図的に「作ってやる」と言う位の感じの状況でなければ機能せず、その頃にはバズレンダといったブーストも2コストで鬼札蘇生を見据えられるクリーチャーに差し替わっていた為、「明確と言える程仕事を持っていない」となってホーブラと合わせて差し替える次第となりました。

その後最後に「ボルメテウス」を卒業する事により「ドルファディロム」を獲得し、この構築は現在の形となります。


現在ともなれば、このカードに並ぶトリガーは存在しないと言って良い程1枚で明確な仕事をする札で、いつトリガーしても強く、捌きながら「ブースト」可能であるという事が最序盤からこの札が優秀なトリガーである理由です。

ベガス・光魂Goからも詠唱可能です。明確な仕事をする為、中盤は特に詠唱を見据えます。

その上このデッキが、鬼札王国、絶望と反魂と滅殺の決断、ザーディクリカ、GRの回収等々、墓地利用や墓地から動くようなデッキである事も、デドダム然りですがこのカードが優秀である理由の一つです。

スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘画像67

このカードは、特にコントロール対面である時に、これ一枚が全てをひっくり返すような札として機能する場面は少ないですが、替えが効かないカードではあります。

ドルファ下ではトリガーとしての運用ができない点は欠点ですが、このカードの採用理由は火噴くナウ同様「受けつつブーストできる」札である点であり、それがメインの役割というか、重く見ている部分です。

あくまでランダムではありますが、GRクリーチャーは序盤から捲れても強い札が一定枚数用意されていますし、何であろうと盤面を並べていることには他ならない為、殴り返しとして使ったりする事が可能ですし、メメントとは言わずもがなの相性です。中盤以降も受けとしては可能性を作る事のできる札であり、もしトリガーしたターンに破壊されてしまうとしても、アンブロッカブルや3000未満のクリーチャーを除けば、2回GR召喚ができます。最終的に採用に至った「静止(クワイエット) TB-30」は優秀な回答札であり、クワイエットは単純なカーネル効果付与ですが、それが現在も勝敗を決めうる事を体現するような立ち位置として機能しました。

ネイチャーからも射出が見据えられるカードです。昨今では、中速以降の対面にトリガーしても終了時にザーディ効果で破壊されてしまう場面も多いです。

とこしえの存在がある為、使用用途を考えると下火ではあります。

襲来、鬼札王国!

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シルトや幻惑といったカードで埋める筆頭格であり、

墓地の灰瞳、ドルファディロム、ザーディクリカなどを明確な有効札にし、基本的にはデーモン・ハンドである為、最低限の仕事をする受けとなります。

ソーシャル・マニフェスト二世からボルバルエッジを撃ち、マニフェストを潤滑油的な使い方をした時に、ソーシャル・マニフェスト二世はザーディクリカ然り、「パワー6000のクリーチャーを全て破壊する」、の破壊対象である為、マニフェストから撃つ対象にする事でマニフェストの効果を減らさずに1枚山を掘ることができます。選択肢を広げる行為となり得る為覚えておくといいです。その際鬼タイムであれば、プラスで破壊能力も使用可能です。

非常に蘇生先が多いため、重宝します。ロマネスクやゴクガロイザーの蘇生にも多用します。

野良で踏んで墓地がない、という時このカードのバリューは下がりますが、このデッキで鬼札が強い理由は、序盤に使ったブーストやツインパクトの上を蘇生できる為です。

蘇生札として優秀なものの、とこしえは特に気にしなければなりません。とこしえを見ているか見ていないかは致命的な負け筋となり得ます。

“魔神轟怒”万軍投

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とこしえで下火ではあるものの、このカードは明確に役割を持っています。

まず、採用しているカードの中で、一度にGR召喚を3回するというのはこのカードにしかできません。その上自身の効果によって、GRの回収も合わせてですが、1ターンに二度以上唱える可能性があります。展開するという行為はメメントとも相性が良いです。

最小値を引く場合もありますが、それ以上に最大値を引いた時のアドバンテージに相当なものがあります。

呪文である為他のカードでも利用し易く、このカードを再利用する事で、GRゾーンのカードでアドバンテージを取っていきます。

能動的に手札を切ることのできる札である為墓地利用ともシナジーを形成していて、また時に手札のフォーエバープリンセスを切ることによって山札を回復させます。

ゴクガロイザーとも相性が良いです。一枚のみの火単色です。

ゴクガロイザーと合わせて打つような場合は顕著ですが、「盤面を広げる札」としても非常に優秀です。対戦時には相手視点の「即死呪文を打たれて殴られれば負けである」という見立てから、こちらの展開に依存して、テックなどの行為にマナを割いてくれるような場面も存在しました。

役割を他に持ちながらその動きの中での盤面展開、また単純に、雑な盤面展開、ができるのはGRとそれを召喚するカードの設計によるものですが、やはりデュエマの根本からして、盤面リソースを広げられる事もこのカードの見過ごせないアドバンテージです。

ハムカツ団の爆砕Go!

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わかりやすい使い方としては、速攻対面の1−3コス辺りを全部除去するという使い方ですが、カード指定で1枚マナゾーンに置ける効果を持っている為、受けられる場合はトリガーで踏んだこのカードで自分のクリーチャーをマナゾーンに置く事で、擬似的なブーストとして使うといった状況も存在します。

マナゾーン送りである部分を気にする必要がありますが、このデッキにおけるカード指定除去札の一枚です。

自分の再度使用したいカードをマナに置く・再利用したいサイキッククリーチャーを超次元ゾーンに戻すといった使い方は勿論、テック然りですがモルトの耐性を剥がしたりとこしえを除去する札として使用し得ます。

盤面のクリーチャーをマナに送らせて、マナを被らせて墳墓で破壊するという芸当も可能で、かなり柔軟な札です。

龍仙ロマネスク

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当時のどてらさんの5Cにも入っていたカードですが、フォーエバープリンセスとのパッケージで入っている部分は大きいです。

2−4ー5ないし6、3−5、6の動きとして、ロマネスクを出すだけでも3ブーストであるため、十分な働きをします。

鬼札王国で蘇生可能で、色も特に優秀です。

結構やることがあるカードではあって、墓地を調整する役割も持ちます。

ロマネスクは終了時にマナを墓地に置く行為がデメリットになり得ますが、このカードを潤滑油として余ったマナでさらにブーストしたり、デドダムを出したり、ネイチャーを打つといったような使い方が可能です。

墓地にダークネスを落としたり、ザーディクリカや後の墓地シャッフルを見据えて墓地を調整する事ができます。

最優先で出すカードというわけでは無いですが、最低限のパワーを持ちつつ、シャラップ、フォーエバープリンセス、フォーコ、サイゾウに次いで準山回復枠という感じで考えるカードです。山回復としては、墓地調整が可能な点、ダークネスやプリンセスを墓地に落とせる部分が該当します。

ハイランダーのフルパワー理論的な部分が現れている場所です。ハイランダーだからと言って他のフルパワーデッキ等と考え方が違うかというと結局同じで、

ロマネスクは大量ブーストするブロッカーであり、またブロッカーであることで攻撃によってアドバンテージを広げるデッキに対しては、鬼札と合わせて2回出して大量ブースト、といったムーブも存在しますが、単純に「マナがなければ何もできない」という意味でマナ基盤を作るカードとして採用されている部分も大きいです。

墓地にドルファディロム等、鬼札を見据えて蘇生先を用意するのは勿論、このデッキは墓地から動く札も多い為、つなぎとしても優秀です。

ドレミ団の光魂Go!

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S・S・S等と全タップトリガーは選択になります。

まず、「1ターン遅延できる」というのが、全タップトリガーを採用する意義です。その上で、一枚積んでおくだけで返せる対面が増えるので、基本的に入れるべき枠であると考えています

今回はあくまで、これの変換対象にできる呪文に、小回りの利く札があり、それにつなげられるという意味での、光魂Goの採用です。

ちなみに現在の構築で、変換札としては

「奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ」「オリオティス・ジャッジ」

「天使と悪魔の墳墓」「超次元ホワイトグリーン・ホール」

「音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」「ドンドン吸い込むナウ」

「ドンドン火噴くナウ」

が対象となります。

S・S・Sは、モルトの耐性を剥がせたり、それなりに役割はあるんですが、今回そういう役割は他の全体除去系に割いている・委ねているので、絶対にS・S・Sである必要がある、という事は無いかと思います。ただ、一考の余地ありです。

龍装艦 ゴクガ・ロイザー画像73

単体で強いかと言われると分からないですが、そういった所についても説明を充てていきます。

まず、7コスト帯でここから打って強い明確な呪文は存在する為、中速のデッキに対しては6コストでの素出しも全然します。素出しするときは、マナが伸びているか、とか色々加味しての、他の動きと選択ではあります。

除去耐性以前に、相手視点でできるだけ盤面に残したくないクリーチャーであることは確かであるので、それも含めて鬼札王国で蘇生可能な点はしっかり頭に入れておくといいと思います。

最後のロックでとても活躍する一枚です。最終的なゲームの〆は、このカード下でのボルバルエッジによる追加2ターンや、膨大なマナからの「ソーシャル・マニフェスト二世」またはそれを組み合わせて行う場合が多いです。

即死打点を受け止めて、返しのターンで強い札でもあります。

このデッキにおいては、ゲームに直結するほど単体で「この札が明確に〇〇している」という札は少ない為、そういったデッキの中でも「自分の動き」を作っているカードであると考えることができるカードです。

「単体スペックが高い」と言う事もできますが、それはデッキの性質上そのように言えるというのが多分正しいでしょう。ハイランダーながら、フルパワー的な観念が現れている一枚では無いかと思います。

最近ではザーディ効果で破壊されてしまったりもしますが、呪文で選ばれない為最低限の除去耐性は持っており、

通ってさえしまえば、例えばマジゴッドマグナを打つのでは、やっていることが見た目的に凄いようには見えないかもしれないですが、このカードは「十分機能している」と考えられるだけのアドバンテージを発揮する事ができます。

エッジとの相性は言わずもがなです。

ロイザーを採用する意味では、ロイザーを10マナぐらいの時に使って強いかというのが一つの課題であり、ロイザーから7コスト帯の呪文を打てなければ意味がないじゃ無いか、という所ですが、裏魔狼プレ殿堂は響いているものの、マグナにせよ単純にブースト呪文を打つのでも、しっかりと仕事ができていると考える事ができると思っています。

通らなかったら通らなかったで、ロイザーをただのリソースとして考えることもできますし、そう考えれば呪文を2倍にする効果を付加価値的に捉えることもでき、「絶対に出したターンから呪文を2倍にする効果を使えなければ弱い」というのは安易であると考えています。個人としては、やりすぎなカードでは無いと思っています。

新弾の影響で、現在は我我我ブランドを意識する必要があるかもしれませんが、登場前であった為に、環境全体が鈍足化しているとは言いませんがコントロールが増えてきている状況もこのカードがより優秀と捉える部類であった背景にあるとは思います。

このカード然りですが、マナの伸びた後半、「札を組み合わせる動き」は多用します

長期戦では「超強い札」になり得ます。

無双と竜機の伝説

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正直「龍装艦 ゴクガ・ロイザー」は、このカードと話した方が分かりやすかったかもしれません。

このカードは、環境レベルで採用される場合、明確なコンボパーツでない場合は5Cジョリーや5Cモルトの「詰め」としてピン採用で使われている印象で、ここの枠を「プレイで捲れる」と考える方もいらっしゃるかと思います。

また「ゴクガ以外に明確なシナジーがあるのか」という部分も、疑問かもしれません。

ポイント ボルバルエッジの意義

ただ、先程からも申し上げている通りですが「ターンレベルの遅延」が馬鹿になりません。また、採用前提で考えれば、このカードを打てるのであれば単体で最低限「無料で1マナ伸ばし、1枚ドローできる」札として考えることができます。今までの説明と被るところはありますが、再度抽象的ながら説明を充てたいと思います。

ただ、このカードが「1マナ伸ばせる」カードとしての扱いになるのは7、8コスト帯にある時で、基本的にそれ以上のマナに達している場合は「無料でXマナ伸ばし、Y枚リソースを確保できる(X、Y≧1)」札として考えることができます。

ここで重要なのは、マナが伸びるというのもそうですが、次ターンのドローまでを含めて、余剰マナ、余剰効果の使用によってより「必要パーツ・コンボパーツを揃え」その上でターンを行うことができる」、という点にあります。

また、このデッキは他のデッキよりも、「一枚を引き込んで勝利する」試合および「一枚を引けなくて敗北する」という試合が多いと考えられます。というのも、別にカード一枚一枚の差異は「エナジー・ライト」と「エナジー・Re・ライト」レベルの差異という訳ではなく、そういう意味でハイランダーの一枚一枚が一貫している訳ではありません。ハイランダーの「札の最大化」状態とは、むしろ1枚1枚のカードには「明確な役割」が設けられ、それぞれの「棲み分け」ができている状態でその上で「札が対応できる状況が多い」とか「ある状況に対してより少ない札で対応できる」という事を指しています。

その上で、これの本質としては、

これらを踏まえた上で、このデッキは、自分がジリ貧状態でマナが豊富であるときに「ソーシャル・マニフェスト二世」という単純にマナリソースがあれば役割を持てる、役割を無理やり作れるようなカードを引いたなら「勝ち」に近づきます。

また、自分がジリ貧状態で相手のマナを極限状態まで減らせている状況で「鬼ヶ覇王 ジャオウガ」を引いたなら「勝ち」に近づきます。

しかし、自分がジリ貧状態で相手のマナも制限できていない状況でただ「オリオティス・ジャッジ」を引いたなら「勝ち」からは遠ざかり、相手に猶予を与えて「敗北」に近づきます。

これが何を意味しているかと言うと、「1枚」に勝ちを収束できている札がより沢山存在する、のではなくむしろ、「他複数枚」を使って「1枚」の価値を上げている、「1枚」のピースで確率を収束できるようにしているのであって、ボルコン、と言えば聞こえはいいですが、状況に合うカードを引けないのなら、特定のカードを除いて「マナリソースが間に合うレベルの、後続へ繋げられる札」を引くか最低でも「2枚以上」のカードを引くことができなければ、勝ちへ収束するカードを引けないことを指しています。

こうなる理由は単純で「これを引いても勝ち」「これを引いても勝ち」となるようなカードの相互関係を作れるほど、一枚一枚のカードは万能ではない、またそれを40枚という枚数で再現することがより難しい、事によります。

さらに、「ソーシャルマニフェスト二世」の例も、「役割を無理やり作れる」という言い方で惑わせましたが、確かにマナさえあれば有効札になるもののこれも単純な「カードパワー」で言い切れているとは言えず、結局ハイランダーの上で、呪文の方がクリーチャーよりコントロールに長けた札が多く、このデッキの場合はマナブーストもできたり、エッジというカードの存在もあったり、また結果として「他の札」に呪文が多くなっているからこそ、「1枚」の価値が上がっていると言える訳です。

同様に「オリオティス・ジャッジ」をトップした状況でマニフェスト、の状況のようにマナが豊富であったのなら、それを厳しく言えば「マナリソース」や「それを築く為に使用した札」を無駄にしているとか、それらの効率を「低くした」とみなすことができます。

ちなみに、他のデッキはある程度限られた札しか入っていない為、勝ちも負けもある程度決まった範囲に収束し、上のように一枚に対して極端な状況は訪れにくいです。逆に言えば、一枚のカードが極端に刺さる、状況もより産まれ得ない訳ですが。

そしてこのデッキを本質的に読み解くのであれば、このデッキは「明確な回答」を持たない分、相手が能動的に動いてくれることをむしろ恩恵として「享受」しているとも言えます。相手が「動く」と宣言し、それを捌けたなら、プラマイで自分がリソースを蓄えた状態まで「遅延」できているという行為になるというわけです。

また理想的な状況は、動きを通そうとするけれど、通そうとすると自分の方針によってそれを阻害され、プラン変更を試みるものならまたそれに対応していく、という状況で

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言わば「JK野郎チョッキー」で無限にグーを出して下さいと強い続けるような状況です。

長くなりましたが、ボルバルエッジはこれを踏まえてどんな札であるかというと

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・デドダムなどの存在もあっての事だが、7マナで「エクストラターンを確保」する為エクストラターンまでを含めて、7マナにプラスでマナが余っていればいる程、その分だけ(厳密には+リソース札の分だけ)マナと手札を伸ばした上でエクストラターンを迎える事ができる。この状況では、相手に無理を強いていればいる程(札を1ー1交換以下に抑えられている程)、また事後にそれを見据える事ができる程、飛躍的にステップを飛ばす札として機能する。無論、7マナでエクストラターンを取れるというそれだけでも言える事であるが。

・「明確な回答」を持たないボルコンである以上、今まで圧をかけてきたコントロール後の「ボルメテウス」系が機能しなかったり、且つ相手のデッキがこちらが干渉できるものでなければない程「ボルコン」として行き詰まり易かったが、このカードの採用によって打点としての圧に止まらない「能動的な」動きを獲得し、このカードを使用することによって確保されるマナリソース、手札リソースによって、無理矢理にというレベルで札を「解答」に引き上げる事を可能にしている。これは各カード自身が盤面に対して、一枚で刺さる程単体カードパワーが高いカード、というより、状況を選ぶようなカードが棲み分けの上で採用されている事により、通常のデッキに比べてもエクストラターンの恩恵は大きい(強いカードを通すというより、カードが噛み合うようなデッキの到達点への着地の意味合いで)。さらに言えば、エクストラターンを取ってもこのデッキがやっていることは延々と除去であったりする。

このデッキは緑を採用してはいるものの、「龍世界 ドラゴ大王」「古代楽園モアイランド」のようなカードを採用しておらず、採用しているとしても「アナカラーシャコガイル」におけるシャコガイルのように、デッキ自身と噛み合ったものであり、あくまで繊細な「コントロール」をより貫いています。その上でボルバルエッジは、相手の能動的な動きを「恩恵」として享受するようなこのデッキにおいて「能動的」に動く事のできるカードの一つであり、実質このカードを絡めたターンに「墳墓+オリオティス・ジャッジ」のような壊滅的な被害を及ぼすことを半ば「確定」させるようなカードとして機能しています。

まずは、単純にターンを追加するという行為が、7マナの呪文で可能である事は予想以上の効果を見込めるものである、という所が、このデッキの性質も合わせて分かっていただければと思います。実戦の感覚を考察も含めて言語化してみましたが、「ロック」より「コントロール」に割いているようなデッキである分、ボルバルエッジは「大量のマナで、フィニッシャーを投げる」、というよりコントロールの延長として「このカードによって得たリソースを兼ねて、コントロールの域を、更地レベル、ゲーム決定レベルまで持っていく」ようなカードとして本当に活躍してくれました。

このカードの採用で、捲ったと言える試合は非常に多いです。

更にこのカードは、ソーシャル・マニフェスト二世とも多用し、マニフェストの効果1回分を使用しノータイムで打てることはもちろん、マニフェスト二世のブースト効果および余剰のバズレンダ効果によって、マナにない状態からこれを落とす事をプレイとして見据えます。

ちなみに、これの破壊対象となるのは

「マニフェスト二世」「フオーコ」「ザーディクリカ」が該当し

ここはお笑いか、とも思いますが

「ツッパリキシ」で突っ張った「デドダム」「リュウセイスプラッシュ」も該当します。

また、これが除去として機能する場合に相手対面で想定される有名所は

ザーディクリカ サイクリカ ウエポンなしのモルト バーンメア チェンジザ バイケン ドクガンリュウ 一王二名三眼槍 ガチロボ リンネビーナス ジアース ボルシャック・ドラゴン ボルシャック・ネックス ティガウォック デスシラズstar GRゾーンのカードと組み合わせて6000になったオーラ系

等々が挙げられ、デッキの核に6000ラインを据えているデッキというのも結構ある為、元々本家ボルバルがカーストーテムを破壊する為であると想定されるこの効果ですが、意外と使い所があり、メタ効果としての機能を見込めます。

状況によってはアンチシナジーとも見なせますが、破壊されるのがフォーコ、ザーディ、マニフェストと軒並み使い回したいクリーチャーだったりするのもあって、重宝すると言える場面も存在し得ます。ザーディは破壊対象ですが、先にザーディを出すとエクストライフで場に残り、終了時の効果を使いつつエクストラターンを迎えられたり、マニフェストの余剰効果で鬼札王国を挟むことで、破壊されたこれらのクリーチャーを蘇生するといった事も可能です(マニフェストの場合は公開領域を広げるプレイとして多用)。

その上でボルバルエッジは、相手の能動的な動きを「恩恵」として享受するようなこのデッキにおいて「能動的」に動く事のできるカードの一つであり(上文より引用)

「龍装艦 ゴクガ・ロイザー」の採用理由はボルバルエッジ同様「能動的」に動けるカードとしての意味合いが強く、その上でこのカードは「能動+能動」の最強ムーブである計13マナでの「ロイザー+エッジ」という動きを用意しながら、それがなくともエッジ同様、呪文主体でコントロールするデッキにおいて、それらの効果を先鋭的なものとする事ができます。

龍風混成 ザーディクリカ画像77

サイクリカと差し替えで投入された枠ですが、サイクリカが弱い、というよりこのカードが強すぎました。

ビート対面にも単体で屈指の防御性能を誇りながら、永続的なリソース、となるのが本当に強いです。ボルバルエッジとも噛み合いが良く、エッジと合わせればこれ単体のみで5500以下を2体まで破壊可能です。

このカードの強い点があるとすると、「半ば盤面を無視できる状況がある」という事で、

雑な例を挙げると、「ドルゲーザ」デッキに対して「サルトビ・ジャイアント」を召喚され、盤面のサルトビも、手札のドルゲーザも破壊したい、そういった状況で、盤面以外に呪文、この場合はハンデス等で干渉し、盤面の軽減系等システムクリーチャー、またそうなりうるカードをザーディクリカの効果で破壊する、という動きができるのが、コントロール的にも優秀な所です。このような使い方や、呪文を再度利用できる点、裏魔狼とも相性が良い札でした。

とこしえの超人や天災デドダムを破壊できるのは重宝し、モルト対面であればディアボロスやボアロアックスといったウエポンが存在する為効果が見込めるかは状況によりますが、小型一打点を減らす意味でも重宝しますし、またその点、ボルバルエッジを撃ってとこしえを破壊した場合は、追加ターンでマグナを気にせず使えるようになったりと、これ一枚で不可能を可能に変えているような面も持ち合わせていたりします。色も優秀です。

怒流牙 サイゾウミスト

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このカードを抜いていた時もありましたが、これ一枚があればと言うような試合が見受けられ、更にこのデッキについて、どこかのタイミングでけりをつける、と言うよりこちらがリソースを上回るまでしぶとく耐えるデッキであることの自覚から、思うより採用意義が高いのであるな、と気づいて採用に至りました。

今ではこれ一枚のお陰で、ジャスキルかそれ以上の打点を受け止めたり、この一枚で余裕を作る事ができて勝利した試合が多々見受けられます。

無論メメントとも相性が良く、単純な1ブースト、盾追加、山回復、盾落ちケアとして優秀で、色も言う事がありません。

デッキを見返すと、どてらさんの5Cの頃から変わらない顔ぶれのカードが複数枚入っていますが、ネバー軸と言ったように「自分の動きを通す」ような構築と言うより「コントロール」に重きを置く上では、うまく使ってあげれば現在でも使用機会を見込めるカードであるのかな、と思っています。

古来からの動きですが、この存在もあって吸い込むもそれなりに採用意義を保っています。

こういったカードをピンでも積めている理由は、これらの札が大型の除去札・およびエッジ・灰瞳といったカードへの「遅延」札としての位置付けであり、また大型を出せなくてもマナが伸びた時点で有効な小回りの利く札を用意できている事によります。

覚えておくべき細かいプレイングとして、盤面のハイオリーダが攻撃された時に、ハイオリーダが破壊される前にこれを投げる事で、アドバンテージを稼いだり妨害行為というのを行えます。バトルステップに入ってからの効果発動であり、ジャスキルを組まれているならまた別ですが、基本的に攻撃以外での手段は取れない、リソース手段として貴重なタイミングである為、しっかり頭に入れておきましょう。

闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ

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単体スペックの高い汎用ブーストです。基本的には下面のシャラップで使う事が多いですが、自分の山を回復する時には先に強制で1ブーストが必要である事を忘れないようにしましょう。

使用後に鬼札王国で蘇生可能です。

上面としても使いますが、特定の場合を除いて上面を使う場合は自分自身がジリ貧である時が多い為、そういう時はちまちまと汎用的なカードをマナから回収するというよりは、マナからボルバルエッジを拾うとか、明らかに相手がハンドに圧をかけざるを得ないような状況を作る、あるいはそういう状況であるといかに「見せるか」が大事であったりします。

次ターン以降のトップ解決も見据えながら、そういったジリ貧の場合は自分自身の動きを通す事もひとつですが、いかに相手にハンドを使わせるかという事も意識できると、ゲームを運びやすくなります。

テック団の波壊Go!

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このカードは持っている役割的に、現在ではこの構築においては確定枠であると考えています

単純な小型除去としての使い方はもちろん、(逆手にとった速攻の禁断採用もなくはないですが)テック+オリジャおよび除去札は禁断採用対面の明確な勝ち筋となっていて、隙あらば狙うムーブです。

邪王門デッキ等、アタッカーに5コスト以下が非常に多いデッキも存在します。ジョーカーズのようなデッキに対しては、GRをほとんど全バウンスするような役割として使用可能です。モルト系でも全ウエポンバウンスかつとこしえ・デドダム・龍解したファイナルジエンドをバウンスできる為、非常に重宝します。

全体に干渉可能な為、デッキによってはこれ一枚で攻撃を止められる程の効果を有します。ただ手札バウンスのため、GRには有効なものの、これ単体では単なる先延ばし的な札となる場合がある為、例えば返しのターンに全能を用意するとか、ハンデスで動ける札を落とすとか、そういった事ができて初めて受けとしては機能する札であるとも言えます。

ベガス・ソーシャルマニフェスト二世の詠唱先として多用します。

英知と追撃の宝剣

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言わずと知れた最強呪文ですが、現在でも、7マナ時に手打ちしても1ターン以上は遅延できる札で、相当なアドバンテージを取れるカードです。

ポイント 「英知と追撃の宝剣」という札の存在

今回記事を書くにあたって、執筆しながら自分の構築を細かく分析していく事になったのですが、その際このカードがこのデッキにおける「核」であり、このカードあってこそ現在の構築で成立しているのであるという事を感じるに至りました。

というのも、あまりこのデッキにおける細かいフィニッシャーを深く分析したり、なぜ勝てているのか、相手のデッキのどんなムーブに自分のどんなムーブを当てているから勝っているのか、自分はいったい何をしているのかをあまり考える事なく、単純に経験で回している部分がありました。

その上で明確に分かったのは、前述した通り、相手が自分の動きを通すという事は、それを捌く事ができた状況では結果的に「リソース」を削っている事になっている、という事で

それ故単純にボルコンとして上手く行くと、山越え谷越えの結果として単純に「手札リソース」を枯渇させている事になり、その状況を作る事ができる為、

こちらがデュエルマスターズの根本に近い形で「チャフ下で殴る」ような状況に至るという事ができる「勝ち」パターンの存在

あるいは山回復札の存在により相手が解決札を引けず、あるいはそれを全て除去して「ライブラリアウト」する「勝ち」パターンの存在

またこれに合わせて「天使と悪魔の墳墓」がうまく刺さってマナリソースも削られることによって相手の行動が縛られ、上記2種のフィニッシュがより上手くいく「勝ち」パターンの存在

をまずは理解しました。よって、こちらのハンデスや、相手がハンドから変換した札を捌くことにより、手札リソースが削られる、時には天使と悪魔の墳墓、が刺さってマナリソースの制限により手札リソースが機能しなくなる、故に勝利するという事は分かりました。

これは分かり易かったわけですが、「これだけで勝っていないよね」となる訳です。こうやって整理していって、とても単純ですが宝剣の役割を含めて、以下の事を明確に再確認する事ができました。

宝剣はこのデッキにおいて、どんな状況でも能動的に相手のマナに干渉できる唯一のカードである

相手のみのマナ干渉カードとして、呪文(他の札で扱いやすい)であり盤面への除去性能もプラスで有している札は、宝剣以外にほぼ存在しない。あるいは単発2ランというのもあるが単体で明確な仕事を持てる札はほぼ存在しない。マナ・クライシス等はマナのみの干渉札であり、一貫したマナリソースへのアプローチを行う場合等でなければ、最大化されない。単体として機能する状況が限定的である。

マナリソースは使用可能域を過ぎればほぼ全ての場合で、他の全てのリソースを無に帰すレベルで一番重要なリソースである→言い換えればどんなフィニッシュをとっても良い

こんなとても単純な事をなぜ言っているかというと、最初期はこのデッキは「ボルメテウス」枠が搭載されていていたわけで、このような「マナ干渉札」、宝剣に限って言えば「デッキパワーを落とさない」マナ干渉札が無ければ、「ボルメテウス」にも採用価値は一定存在し、チャフナンバーでロックする以外、そもそも引きムラがある為、一貫してフィニッシュを焼却で通すという部分では採用意義がある訳です。しかし途中からボルメテウスが見劣りするようになったのは、単体の打点数、盤面にかけられる圧に対して、この「英知と追撃の宝剣」のような呪文の採用があってこそであって、

現在では「エターナル・ボルバルエッジ」を手にしてビートプランも取りやすくなっていたり、また対面が受けの少ないビートデッキやループデッキである場合は、ビートプランを選択しますが、こんな事を言っているのは、「圧」よりも「コントロールの結晶」として、ほとんど殴る事を考えない、相手に雑な傷を与えないデッキとして私が「ボルコン」を捉えていた部分があってこそであると思います。感覚的には、相手が出してくるちょっかい、調子に乗って意気揚々と踏み込んでくるのに対し、「少し落ち着こうよ」という感じで冷静沈着に淡々と対応し、心臓を狙える位置まで踏み込んできた時は「君はやりすぎたね」と言って4C構築であればミッツァイルを出して覚醒するという感じですね。一周回って陰湿極まりないです。

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宝剣に話を戻すと、受けとしてはベガスがなければ機能しませんが、詰めのカードでありながら、半ばループに近い形でのLOプランを用意できている札になります。

ほとんどの場合は、ループしきる前に相手の使用可能マナが制限された時点での投了や、「ここから宝剣撃ち続けますか」と確認されて投了をされますが、「ボルメテウス」枠を削ったこともあり、フィニッシュまで少し相手をイラつかせそうな時間を有したり、ある程度安定的なフィニッシュまで以前にも増して時間がかかる為、制限時間を設けるような試合では不向きなデッキタイプである事は据えておきます。相手に長考されても「ケアすべき札が多かった」と言われてしまえばなんとも言えない気持ちになりますしね。

ソーシャル・マニフェストII世画像83

このカードの投入は新しい方で、前述した「オールブルー」発生以降に採用されたカードですが、今ではこのデッキにおいては「一枚のカードパワーが高い札」「フィニッシャー性能を誇る札」「トップして強い札」として欠かせないカードとなっています。詰めのキーマンとしても活躍します。マナも加味されますがこのデッキにおいて遅延した後の大型という位置付けの、一つの到達点です。

バズレンダは「損失なくマナを使う」という意味でも優秀な効果であると言えます。

10マナ以降であればシナジーの高い呪文を2枚撃つとか、ボルバルエッジ+手札・マナリソース札といった使い方が主になります。

余裕があれば獅子王で択を増やす事も可能で、特にボルバルエッジが落ちれば次ターン以降でまた考える事ができる為、取り得るプレイです。

何気に呪文詠唱時にマナが減らないのは、Disアイチョイスなんかとは差別化できる効果で、このカード自身の効果で山を掘る性能が高い事も優秀な点です。

基本的な使い方として、テックや爆砕でのカード除去、もしくはオリジャ+墳墓の様な使い方は多用します。

また覚えておくべきは、エッジを打った後、鬼札でマニフェストを蘇生できる事はお伝えしましたが、鬼札から釣って来たマニフェストは次のマニフェストであって効果を待機できる為、前のマニフェスト効果でネイチャーを唱え、デドダム等のクリーチャー効果を使用し選択肢を増やした後、最後にマニフェストの効果を使うというプレイもあります。

基本的には

伝説・テック・宝剣・爆砕・墳墓(・オリジャ)・ホワグリ・鬼札、つなぎで吸い込む・火噴くナウ

という感じの選択で、

3ー5回程マニフェストを使用していて、山が薄い時には、シャラップを絡めれば無理矢理に同じ呪文を2回唱える事も可能で、こういった点でも伝説を打った後の鬼札蘇生や、吸い込むによる山操作というのは選択肢として覚えておくべき部分です。

ちなみに山枚数には気をつけるべきですが、吸い込むは次のターンのマニフェストを予約する札としても機能し得ます。

また、マニフェストから打った呪文による効果でなくとも、マグナ・ダークネス・ネイチャーなどから動く事もできます。

マニフェストが評価できる点は、複数回呪文使用を見据えながら、除去呪文を放てる事にあり、この効果はとこしえも刺さりませんし、除去を放ちながら、伝説があれば若干Gゼロの様な感覚で撃つようなつなぎとしての役割で動きつつ、拾ったカードでエクストラターンに詰めに行く事も見据えられます。

ポイント ビートプラン

ちなみに、伝説を打ったからと言って殴るかという話ですが、一つ前の環境の話とはなると思いますが、当時は5Cにザーディクリカからのロストという選択肢があったというのもあり、また元々の方針としてもですが、ほとんど殴ることはしません。ここは性格もあるとは思いますが、その性格も反映して立っているデッキの方針の部分もあります。一応お伝えしておきます。

と言うのも、ほとんど対戦では詰め切っているかチャフ下でなければ殴っていませんが、それを抜きにしても、5Cモルトの様な耐久力の高いデッキであっても、その牙城を崩して壊滅的な状態にする事を充分に見込めるデッキであった事によります。素で殴らずとも、詰められるだけのパワーを持っていたデッキであった事を、据えておきます。

また、前述した事にも通ずる事ですが、モルトやドルファが複数入っている訳ではないので、そもそも強気に殴るプレイを取りにくいというのはあります。伝説入りの5Cは結果を残していますが、ドルファ等が複数入っているデッキとはビートにおける伝説の立ち位置がまるで違うので、理解していただければと思います。

dmvaultでも、リソースを刈り取った状態で自分が完璧にケアして殴るまで待たせるのは相手に酷であるとか、面倒である為殴っているという試合は多く、見ての通り詰めてしまえば殴る必要はありません。詰めた後、早々と殴ってしまいたい場合は、マナを一定分枯らした後ミクセルやフォーエバープリンセスを立てて殴ると言うのでも充分にケアできる対面は存在します。流石に封印2枚以下のドルマゲドンだったりは、禁断解放で敗北してしまい得る為LOを狙うのが良いでしょう。

悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス

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クリーチャーとして立てるとしても、終盤以降になります。

基本的に、ロマネスク・デドダム・火噴くナウ等で墓地に落とす事で、後に拾うカード、あるいはいらないカードをマナに逃しつつ、擬似的な山圧縮として使用している印象です。

ここはやはりロマネスク等とのパッケージも大きいです。墓地利用とはアンチシナジーであるものの、このカード程容易な山回復手段というものも存在しない為重宝しており、単純なLOで負けるというのは無かったと思います。

また、このカードの存在もあって、山を極限まで掘るとか、掘り過ぎてしまった山を一気に回復するという事が可能になっていて、また一定のハンデス耐性を有していると考えることのできる札です。効果が強制である点は若干響く事もありますが、採用しています。

作成当時は台頭前でありあまり対面していないかと思いますが、魔天等で詰め切っていない場合のダムドのアダムスキーには、有効札として機能を見込めるかもしれません。

ちなみに、鬼タイム下で無理矢理ジャオウガと13マナで召喚し、山を回復させる様な動きは使用機会がありました。ちなみにジャオウガについては、似たようなムーブとして鬼札王国を抱えておいてジャオウガ+蘇生でロイザー等の欲しい札だけを復活させるというのがあります。デドダムは顕著な例ですが、適宜山回復の為にマナコストを用意せずに、動きの中で回復できる札です。

やはりこのカードの利点とすれば、マナに見えていればマニフェストやロマネスク下で極限までブーストできるという所があるかもしれません。

ちなみに、マナから動けるマニフェスト、マナ回収のできるホワグリ、能動的に手札を捨てられるマグナや幻惑等の存在もあり、このデッキでは存在価値を感じる機会は多かったです。ダークネスやネイチャーの存在で、デドダムから落とす動きも多用しました。

終盤はSAである事で、無理矢理殴る打点としての運用は可能です。

煌メク聖壁 灰瞳画像85

このカードにしかできない事があるカードです。

鬼札王国で蘇生可能で、出したからと言って確実に捲れる訳ではないですが、ビート対面に対する一定の到達点として考える事ができ、チャンスをもう一度作れるカードです。盤面に干渉できていませんが、それを差し引いても5枚盾を追加できるというのは、有効トリガーの存在もありますが盤面を返せる確率を飛躍的に上げています。最も、盤面や手札にない状態であるならこのクリーチャーから明確に捲りたいのは光魂・メメント・サイゾウ・テック・…とあって、特にこのカードを出す事を強いられるような速攻から中速のデッキ対面には、明確な有効札が複数枚用意されている為、このカードを入れる意義は大きいです。重ねてになりますが、ジャオウガ等の存在もあってこそ、この様な「遅延札」的な扱いの立ち位置となりうるカードでも採用できています。

山を結構掘るデッキである、欲しい一枚がある、というデッキの為、手札補充として雑に投げるというのはこのデッキでは結構勇気がいる行為です。このカードは、過剰に山を掘ってしまったり、必要パーツを盾に埋めてしまいかねないカードである為、安易には投げず、コントロール対面でビートを受ける以外での使用機会はハンデス対面等での特定の状況に限ると考えています。

と、言うのも、このデッキは引けるカードが安定的ではない為、灰瞳自身8コストである事から、相手に「ロスト・ソウル」の様なカードが想定される時は、出す事があまりメリットになり得ません。動きとしては他のカードと選択になります。

ビート対面で「相手が殴って来ると踏んだ時」、コントロール対面で「灰瞳を出す事に明確な意味を持てる時」に出すものと考えています。

ちなみに、鬼札王国で蘇生可能である事から、ドルファ然りですがデドダムで落とすとか、マグナで切ったりしておく事が解答を用意し得るプレイである為、見据えておけるといいでしょう。

灰瞳自身が状況を選ぶカードの為、これも選択となりますが、前述の通り灰瞳ハイオリーダといったムーブも可能です。ちなみに、メメントがなくても、5回のGR召喚でマーチス、ベンリーニ、クワイエット、カット、全能、バツトラ、クリスマあたりを捲るだけで相手の動きをかなり縛る事ができるムーブです。マーチスは勿論、ベンリーニはトリガーを埋めながら、GRを圧縮している事になり、灰瞳ハイオリーダの5回GR召喚も思うより圧をかけられる行為であったりします。

聖魔連結王 ドルファディロム画像86

アタッカーとしては勿論、このデッキの攻撃性能、盤面除去性能を飛躍的に上昇させた札で、鬼札から出して、他の札に比べても圧倒的に回答札になり得る札です

「ドルファ一体出せば…」というのがドルファとジャオウガに言える事です。

ハンデス対面は、相手がどのタイミングでファイナルストップを撃って殴って来るかという事や、ファイナルストップが尽きるタイミングが存在しうる事があり、一定の駆け引きが存在します。

それはプレイヤーの考え方にもよるのですが、ハンデスのようなデッキに対しては、宝剣等も機能して遅延であって、ある程度使えるマナが存在し続ける限り、そこまで効果を見込める札とはなり得ません。

そういった場合に、ドルファやジャオウガと言った「クリーチャーの全破壊」を積んでいるというのが生きてきます。

勿論このアプローチによって、全ての対面を取れるわけではありません。しかしウマキンやロマネスク等、クリーチャーでの動きが用意されていることや、対面のプレイヤーによっては「安全な状況で殴りたい」という考え方や「呪文でコントロールしているだけであろう」と想定していない状況が存在し得ます。

またランデスされたとして、返せないマナ帯にいった「雰囲気」だから安易に投了するというより、多少時間をかけて回答札を思考したほうが良く、このデッキは他のデッキに比べても特にそういうデッキと言えるでしょう。

実際、ランデス対面に、ある程度行き詰まった盤面、殴るか殴らないかの瀬戸際ギリギリのタイミングでトップの墳墓が回答となり、相手がダメージを補っている間リソース復活に成功し、ドルファを先行して出す事ができ勝利した試合も存在します。ちなみにドルファに関しては、場に出す事に成功すればWave系には勝ちとまで言えるような札です。

ポイント ハイランダーの極意

この辺り、回答札が見える、という状態を突き詰める事は難しいでしょうが、回せば回すほど、明確な回答というものが見えて来るとは思います。何十分もかけて対面したけれど、思考せずに択の中では少し投げやりなプレイをとって敗北し、何か腑に落ちないものがあって、振り返ってみると明確な勝ち筋が見えて後悔する、という事がこのデッキでは他のデッキに比べても存在するように思います。

時に「ハイランダー」とあって、そういった敗北を経験した際に、所詮、これ以後「再現性の低い」盤面であると安易に投げ捨ててしまいそうな気持ちになる事も想定できますが、むしろそういった状況は「ある一枚で捲れる」という状況まで「再現できている」とも言えるのではないでしょうか。ハイランダーデッキで、そういった状況を作れているというのは、対面もあるにしろ、むしろデッキの方針を体現できているという瞬間であると思います。捲れなかった自分、とは別にそういう盤面を作れた自分には、自負を持っていいと思います。

ニコル・ボーラス

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ここは色々なカードを検討したハンデス枠ですが、クリーチャーでもあり、盤面にも圧をかける事ができるニコルを採用しています。

基本的にはコントロール系や「チェンジザ」のようなタイプの中速のデッキに対して活躍の機会があります。使うのは対面によりますが、高コスト帯のマナカーブにおいて明確な動きを用意できている事が大きいです。色も優秀です。このカードはジリ貧の時の明確な回答札でもあり、互いに停滞している状況を一気に変えうるようなパワーカードであると考えています。

・ポイント ロスト・ソウルとの差別化

このカードを採用するか、はたまた1コスト軽いロスト・ソウルを採用するかというのは、デッキにもよると思いますが、元々、呪文に依存していた事、がデッキを貧弱にしていた事もあって、ニコルで落ち着いています。

これはかなり「感覚」も、ロスト・ソウルを採用するかニコル・ボーラスを採用するかというのは明確に違っていて、柔軟ではありますが「ロスト・ソウル」が薄っぺらい紙の呪文で、綺麗に相手の手札を無くしているとすると、「ニコル・ボーラス」はがっちりと居座って、雑に全ハンデスをしている感じなんですよね。

これは別に、効果の違いを暗に示したい、ということではなくて「ロスト・ソウル」というのはあくまで単なる「呪文」である為、ルール上基本的に他の「クリーチャー」があってこそ役に立つのに対し、ニコル・ボーラス、はそれ自体が、ハンデス以外の部分で「スペックの高いクリーチャー」として除去されるまで永続的に圧をかけていく訳です。

故にもしも、また自分が全ハンデスをされても、勿論効果を使うなら引き換えに殴ることは必要ですが、「ニコル・ボーラス」であることによって盤面でのシステムクリーチャーでのリソース補完等を牽制できる、という訳です。

このデッキがハイランダーであることもあって、その部分は重く見ていて、「1マナ」の差よりも「単体スペック」に重きを置いての採用です。

また、序盤から動きの中でハンデスの機会が用意されているこのデッキですが、「ニコル・ボーラス」という盤面に圧をかけながら「全ハンデス」できるクリーチャーを採用することによって、ランハンにせよピーピングにせよ、数枚のハンデスでは溢れるリソースを「一気に処理する」「詰め」のカードとしてそれを運用可能になっています。

ハンデス、とは、簡単には「選択肢を減らしていく行為」です。「ニコル・ボーラス」がなぜ採用意義があるかというと、単純に単体としてのハンデス、と言うのもそうですが、序盤のハンデスを相手の動きを「制限」する札として使用したなら、相手が細くなった線から、あるいはドロー、マナリソースによって、活路を見出して、より後半にかけての特定のタイミングで「リソースを復活」させます。そのタイミングで「ニコル・ボーラス」を用意できる事で、序盤のハンデスによって相手の動きを制限、できたなら、相手のしたくない動きを通させる、リソースを補う行為に勤しむ状態を強いるような状況、つまりはマナコストを「使わせる」事が可能であり、そういった「リソースが復活したタイミング」またそうでなくとも単純に、後半豊富となったリソースを落とせるという所で、「ニコル・ボーラス」を挿す事に意義があります。


ただ、ニコル・ボーラスは、ハイランダーながらも「割り切り」の感覚、「フルパワー」的な感覚を掴んでからの採用で、他の札もちまちました柔軟性よりも「最大化」を意識し、実際このカードを入れた事で、デッキパワーの上昇を感じる事ができました。

ニコルは、ある意味ではドルファやジャオウガと使用用途、立ち位置が似ているとも言えます。ニコルは手札干渉のみならず、クリーチャーとして単体スペックも優秀です。

ニコル然り、やはりクリーチャーに割いている為、デッキパワーを保てているところはあります。

またこのカードも「クローチェ・フオーコ」とは相性がいいです。フオーコ、は前述の通り、墓地リソースをリセットしつつ手札を山札に加えてシャッフルする、山を相対的に弱くする、そういったカードとして、ニコル等と使用する事で最大化できるカードであり、今回のハイランダー構築の中では明確にフルパワー的なサイクルのカードです。

鬼ヶ覇王 ジャオウガ画像88

このカードこそ、自分にとって「新たなボルコン」の可能性を感じさせたカードです。

・ポイント 私がボルコンを握る理由

ハイランダーを握っている身としては、環境デッキを知り尽くした環境オタク、で優勝等に目的が洗練され粗のない思考、に比べれば、少なくとも「もっと色々なカードを生かしたい」とか「発掘したい」という探究心を持ち合わせているが故、現在の環境デッキよりも、環境デッキであればtier下位や個人的デッキというのを触る機会が増えているかもしれません。

なんと言うか、dmvaultも大きいですが、カードパワーのインフレに対し、一人一人紐解けば盲目的な「優勝」の価値、かもしれませんが「勝った人が正義」が重なった場合、絶対的に環境はカードパワーの上昇に引き上げられる訳です。つまり誰かが新しいカードを入れると、それに対抗してまた誰かが新しいカードを入れる為、環境もインフレが進んでいくのは当然の事です。

そこで私は思いました。これは本当に「誰」がやっているかが関わっているのだろうか、と。

勿論、優勝していない人が、優勝を語ることはできません。しかし私は思いました。環境を知るとか、現在の情報伝達速度、個人の格差とすれば裕福さの中で、「シザー・アイ」しか内輪では知らなかった人間が、偉そうに「ザーディクリカ」を語っている、と。

またそんな状況に肩を落とし「自分は何も知らなかったのか…」「自分の想像力なんて大した事がないのか…」と思っている人間がいると。

つまり、優勝、までの到達、とは言いません。しかしそれなりに行き届いた環境や、情報速度、裕福さをもってすれば、どんな人間であっても、「ザーディクリカ」を知っている様に語る事ができると思うのです。

cs環境というものは、大人になっていけばいくほど目の当たりにしていく事になり、時に意識せざるを得ないような状況もあるかと思いますが、競技的な対戦環境を選ぶかは人それぞれであっていいと思いますし、気が向いたときでいいと思うのです。

現在のインターネットや、dmvaultがある中で、私も競技的なレベルというものに触れる事ができる様になり、競技的な環境の人口がそれなりに多い事もあって、環境の感覚というものを多少は掴む事ができるようになりました。

そんな中で、環境の感覚というものをメタを張るようにもっともっと先鋭化していくのか、それを持って自分の土台で、自分自身の想像性を反映させていくのか、この選択の結果として、今回のボルコン、間違えましたハイランダーコン、というのが、存在しているのではないかな、と思います。


このカードは、身内対戦で価値を見出したカードです。このカード発売当初こそ、コントロール系に就職可能ではないかと言われていた気もしますが、やはり能動的に盾を減らすか、相手が中途半端に殴った時以外には、価値を見出せないんじゃないか、そう想定されていることの方が多かったカードではないかと思います。対戦を重ねて行く結果、定着したカードという感じです。

これを採用するに至った経緯としては、やはりバトライ刃殿堂後も展開力を誇るドラグナーというものが存在しており、閣建設後、バトライ武神をドレミ団などで耐えたとしても、返しのターンに勝機など見出せる盤面ではなかった事、などが影響していたように思います。そういった、早い段階で「展開されてしまう」状況が採用の背景になっています。

ビート対面、盾0か盾1の状況でこのカードは使用機会があります。このカードを鬼タイムで出した場合、アンタッチャブル関係なく全破壊し、ミクセルなどが存在していても、このカードは離れない為、そういったメタのある状況でも場に残ります。これはメメントをトリガーした場合には非常に大きい事です。破壊、である為他の除去に比べてジリ貧を引き起こし易く、またクローチェフオーコとも相性が良いです。

仮想敵としてあったモルトも、ウエポンが一枚で寝ているという場合は、このカードの効果で破壊した後にこのカードで殴り返すことができます。

召喚時点でマナを伸ばすことに成功している場合は、+ミクセル・シルトというような使い方で更に機能します。

速攻デッキのうち、デッキタイプや手札にもよりますが勝ち筋を通すために前のめりになって殴る事を選択するパターンでは機能します。速攻デッキの説明については、我我我以前で考えているためご了承ください。

ランダム要素、と考えるかもしれませんが、盾1枚という状況はかなり現実的に起こるものです。ビートは幅広く存在するため、いちいち説明を充てていられませんが、このカードがビート対面に生きている理由とすればジャオウガの機能する「ビートに中途半端に殴られる」状況において、「盾が1枚残る」もしくは全て割り切られるという場面が非常に多い、という事になります。勿論、刺さらない時は他の動きとなりますが、このカードを持っているときは「わざと殴らせる」というのも視野に入れましょう。またこのカードの採用によって、手札を消費するビートではトップゲーを強いる状況を作る事が可能になっています。

自分のクリーチャーを巻き込みますが、速攻ー中速のデッキに対して盤面を一掃するのはもちろん、耐性を持っているカードの多い5C対面でも重宝します。鬼タイム下で5マナである事もそうですし、盤面でテンポを取るようなデッキに対して終盤までずっと有効札です。

またこのカードは、ロングゲームとなった場合に自分のクリーチャーを全て破壊し、封印をケアする札としても使用します。マゲ対面には、これかランデスによるマナリソースへのアクセスでマゲを乗り越えます。割とプレイを詰められている時には、ベンリーニ等で盾に干渉されないサイゾウを忍ばせた上で解放させ、解放後にオリジャやテックと使用したり、敷いておいたギャンパレの効果でSA・スレイヤー化したクリーチャーで殴り返して除去する事で特殊勝利するような場面でも使用しました。解放前にせよ解放後にせよ、使い道があったカードですし、マゲはマゲ解放前に盾を割りたいという場合も多いため、鬼タイムも発動しやすい部分がありました。


6、構築公開&各カード解説 超GR部分

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超GRゾーンについては、明確な役割があるもの以外で特筆すべきはクワイエットとベンリーニであると思います。

それ以外は、ほとんど「オコ・ラッタ」以外は確定であると考えています。ただ、ソゲキやトムライと言ったカードは、適宜差し替えても良いかもしれません。オコ・ラッタ以外確定とは言いましたが、同札は早い段階から機能する除去として重宝します。ただバウンスやそれが強制であることがデメリットになり得るという部分もある為、確定ではないと申し上げています。

このデッキは、4CよりもGR以外の他の札に盤面制圧を委ねている為、GRクリーチャーは盤面では専らメメント下での活躍となります。GR召喚可能な札がマグナ、ハイオリーダ、りんご娘だけとやや少ない気もするかもしれませんが、コントロール的に使用する場合はマグナに委ねています。

ベンリーニ

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このカードはループ以外ではそんなに見かけた事がない方も多いかもしれません。

このデッキにおいては、盾回収札に枠を割いていない以上、盾を埋めるという行為はあまり柔軟な動きとは言えないですが、ある程度デッキの動きがわかってくると単純にマリガンするカードになります。ハイオリーダ下ではマーチスの互換的な存在としての立ち位置を持つようになります。

このカードはマナがあれば「1ドロー」として最低限の役割を持ちます。明確な役割というのが見えにくいですが、このカードはむしろ、普段ではやや「過剰」に見えるくらいの立ち位置です。

このカードが干渉するのが、ループでもない状況での「シールドゾーン」であり、リソースとしても1枚交換である為、ビート以外では活躍しているように見えにくいのも事実です。

しかし、個人的には盾追加の出力を0.7から1.2位に引き上げているカードであると思っていて、このカードが元々足りない分を補っている、と考えています。

あまり、盾を見据えたプレイと言うのが容易なものではなく、明確なトリガーを埋める以外は、特に中盤で実際にしっかり思考して埋める、と言うのはそもそもプレイとして非常に難しいのだと思います。

その分、中盤の試行でこのクリーチャーを生かせているかというのは判断が難しく現段階では疑問が残りますが、思っているよりも総合的にデッキを安定させている札なのではないかな、と言う感触です。抜いたら足りない、という位置付けの札であると思います。

静止 TB-30画像92

元はモルトを見て入れた枠ですが、エクストライフクリーチャーの台頭もあって更に意味を持っている札ではないかなと思います。

ここは最初「ゴルドン・ゴルドー」が採用されていたのですが、対象にできそうなモルトは基本的にウエポンがついていますし、とこしえが居たらそもそもGR召喚できないという所で、ゴルドンである理由がなく、ゲームを左右する札となる場面はほとんどないでしょうし、他のプレイで捲れるだろうと思い差し替えに至りました。

現環境、特にコントロール系はモルト・ザーディ・ドルファ等除去耐性は持っているものの、ドルファは気にする必要がありますが、スパーク系やカーネル系の通りは良いと考えています。

ドルファの有無は関わってきますが、トリガーした「りんご娘はさんにんっ娘」の効果でこれを出して、2度目の攻撃であるガイハート以外はケア可能になったり、またこれの効果でガイラオウ龍解で捲られるのを防いだりと、役割が持てます。

ガイハートケアについては、早期ガイハートというプレイは相対的に少ない事、モルトが多重装備だと4・5点になっている事もあって、有効トリガーで返せる見込みは充分にありました。その上でGRゾーンにこれがあるだけで、自分の動きの中で捲れて遅延が可能であった事が、優秀な点です。

刺さるのは状況次第と言えば状況次第ですが、より強固な盤面形成をされる、モルトのように多重に耐性のあるクリーチャーが居る現代デュエルマスターズにおいては、「本当の詰め」までの遅延として非常に優秀な札であると捉えています。

モルトの耐性に対し相対的な受けとして、「ちまちまとした除去札で対応できない」と踏んで産まれた対応札です。ある意味では究極的な割り切りの結果、クリーチャー自体を止めるという札まで飛躍していると言えます。

このカードの採用意義は「ガイハート次いでガイラオウ以外、のドラグハートとモルトを無視する」事であり、モルト自身を「除去できないもの」として扱い、除去のターンまでウエポンを装備する事は割り切っています。割り切った思考の上で成立している札であり、無論マニフェストのようにより後半のターンに壊滅的なターンを用意でき得るからこそ、このカードは意味を持ちます。

無論「意味」を理解しないと、自分の札の効率を落としてしまう為、例えばこの札を捲る事ができたなら、無視できない札のみを割り切って、より長期的な事を見据えて動いた方が、結果として被害を最小限に抑えて「詰め」まで持っていけるという事もあり得るでしょう。


7、構築公開&各カード解説 超次元部分

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確定枠、とすればプリンとスプラッシュ位で、他の枠は別のアプローチをしてもいい部分です。

ザーディクリカがサイクリカだった頃ほど、ホワイトグリーンホールを容易く回す事は難しくなっている為、その分以前よりはギャングパレードの建設も難しくはなっています。

ただ、このデッキはメメント守神宮がある為、除去を見据えたとしても、必ずしもホワグリの先がプリンプリンである必要はありません。単純に盤面を作って行く事が強い択となり得る為、適宜割り切るのも選択です。要所要所解説を充てます。

アクア・アタック<BAGOOON・パンツァー>画像94

1Tしか生き残れない場合、スプラッシュと効果が変わらないか、むしろスプラッシュの方が優秀であり、また「ジェイシーエイ・ホール」自体に手札循環能力が付いている為、「パンツァー」である事が生きる場合はジリ貧でトップゲーのようになった時に限ります。

ただ、そういう状況になった時には「パンツァー」でなければいけず、最も優秀なドローソースとなる為、採用しています。

「無双と竜機の伝説」で破壊されてしまう為、柔軟なようで使い辛い部分もあります。他の6000も破壊されなくなりますが、ギャンパレ下であるかツッパリキシを出していると、破壊を免れます。

激相撲!ツッパリキシ

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PC変換された「ツッパリ騎士」が「ツッパリナイト」にしか見えなくて困っています。

このカードは、自分のフルパワー的な感覚で刺しましたが、射出先である「ホワイト・グリーン・ホールでマナ回収という明確な役割を持てている部分をまずは評価できます。

その上で、一周回って現在、「基礎的なパワー上昇」といった「盤面リソースへのアクセス」は、「札で(呪文でダイレクトに)除去する」方法よりも有効であるのではないかと考えるに至りました。

まず、他の札よりツッパリキシが強いか弱いかという以前に、「ホワイト・グリーン・ホール」は、もちろん対応力は高いですが、基本的にこのデッキでは「サイキッククリーチャー1体展開+ホワイトグリーンホールの効果」という形で、スタースクリームを出して殴る、とかそういう風にサイキックに重きを置くような使い方ではない事を述べておきます。自然を出すのであれば主に「マナ回収効果」として使う為であり、あくまでサイキッククリーチャーは、極限状態の受けとしてのプリンプリン等を除けば「ついで」で出てくる感じです。

まず、ツッパリキシの明確な役割は、より一枚のパワー参照の札に除去を依存しているデッキの場合は除去をほとんど無効化し、マッハファイターやバトル、パワー参照札でシステムクリーチャーの破壊を狙った場合にも範囲外に引き上げます。結果として「まずはツッパリキシを除去しなければ除去できない」という状況を引き起こします。「龍仙ロマネスク」はわかりやすい例です。あるいは元々クリーチャーが立っていて、相手のクリーチャーが寝ていると、それを上から取れるようになります。(例:ロマネスク、で寝ているチェンジザを取れるようになる、ロマネスク、がザーディ効果範囲を逃れる、灰になるほどヒート+6コスの動きを持たないジョーカーズが、ダールでバーンメアを殺さなければいけなくなる)

またこのデッキは、意識的にというよりは、能動的な動き、または相手に対しての動きとして「盤面」を展開し得ます。その上で、意識はしないものの、結果として妙に盤面ばかり余計に余る、という状況が度々引き起こされます。その上で、相手は即死打点を形成できなければ殴り返しを嫌って殴って来ない訳で、停滞のひとときが訪れます。そんな状況でツッパリキシを立てると、メメントを敷いていれば要塞となって相手が小型で殴れなくなるのは勿論、能動的に光魂Goを打って盤面を上から取っていくというような使い方も可能になります。

デュエルマスターズの基礎として、勿論個々を限定すれば別ですが、基本的に「呪文」はダイレクトに干渉、「クリーチャー」は場に出た後のパワー・能力参照を含めて干渉、する札として考えられます。

で、結局ツッパリの使い方は前述の話に通ずる訳なのですが、盤面とは、手札を変換して作るもので、故にそれを捌ければ、最終的に手札リソース、根本的なリソースを刈り取ったという事になります。その上で今まではより「手札」に対しては「手札」(ハンデス)「手札」を変換した「盤面」に対して、それを「手札」を変換した「呪文」でダイレクトに応戦するのが効率が良かった訳ですが、結果として「ハイオリーダ」や「メメント守神宮」「鬼ヶ大王 ジャオウガ」採用は顕著な例ですが、現在ではよりそういった「呪文で捌く」のでは間に合うような盤面でない状況を作られる為に、むしろ「盤面」を意識することを強いられているのです。展開した「シルト」をトリガーした「メメント」でブロッカーにする事で、殴られた際にシルトに「パワー参照・ブロッカーとしての能力を参照できる機会」を与えるのです。

モルトは「展開力」も有しますががインフレで屈指の「耐久力」を獲得している札で、何重にも及ぶ耐性とその分上昇するパワー、打点には「クワイエット」という、ウエポンに対してではなくモルトそのものを参照させない効果、が有効となるのが似たような例です。

ツッパリ1枚、が、「システムクリーチャー」であったり、動きの中で展開したクリーチャーを「パワー参照可能なレベルに引き上げる」言い換えれば「パワー参照で相手に渡り合うことを許さない」札に化ける状況の存在、を意味しています。結局こちらの一枚一枚は、もともとひ弱なクリーチャー・そこまでパワー参照に意味を持たないクリーチャーとして考えられますが、それを1枚の採用で「引き上げている」と考えられる場面が存在することを意味しています。

多くは「速攻」から「中速」レベルのデッキに対して活躍の機会が見込めます。「ツッパリ」を意識して出す、と言うよりは、「ホワイトグリーン・ホール」の試行回数の中で視野に入れる札です。マナ回収できる緑、は終盤まで多用し、ただ盤面を並べている行為であるギャンパレ系の、単体での役割のない建設、に比べては、採用時は使用機会は多いです。

勝利のリュウセイ・カイザー画像96

リバイヴ・ホール、リュウセイ・ホール等、早期に出す事も想定できない為、自分のプレイスタイルというのもあったかもしれませんが、実戦では数戦出すのみでほとんど使用機会がありませんでした。

チェインデッキの起動マナを縛る等なりに役割は持っているものの、ランデスを永続的に打てることが確定できるデッキでもないので、出した上でも活躍機会が長い間見込みにくい札である部分も感じました。

リュウセイの項では、このデッキが可能なループチックなロック方法を簡単に解説しておきます。厳密にループを確立した訳ではないので、ぼんやりとしています。

①盤面にギャングパレード・サイバーダイスベガス・ダークネス・バゴーンパンツァー・ロマネスク・適宜リュウセイカイザー・ゴクガロイザーを用意

②山札をドンドン吸い込むナウ・英知と追撃の宝剣・マジゴッドマグナ・悠久のフォーエバープリンセス・ハムカツ団の爆砕Goあたりで固定

→ターン実質任意で+2ドロー、マグナ効果で悠久墓地、ロマネスク効果で悠久墓地、墓地のマグナを回収で拾う、回収は吸い込むか爆砕でバウンス、伝説で追加ターン、ソードでランデス、ダークネスでハンデスと悠久ボトムケア、クリスマはギャンパレ効果で伝説で破壊、これらをロイザーで適宜2回詠唱

バクシュを入れるとかネイチャーを絡めたりするとループできるんでしょうか…。突き詰めなくても2ターンに1回はランデス打ってLOは可能でしょうが、1ターンにしろ2ターンにしろ証明を用意できるともっといいですね…。ケア可能な相手の不確定要素を無視して引かせることが可能なので…。

ちなみに、ラス盾SST、ホーガンデリート、等々ありえない要求値を引かれなければマナを縛ったあとはチャフを撃って普通に殴れば大丈夫だと思います。


8、おわりに

まず、計61000字を超える記事を、ここまで読んで頂いた皆さん、本当に本当にありがとうございました。

今回の記事は、自分にとっても量と言語化への挑戦でした。まずは一通り書き終えられた事にホッとしています。

こう言うのもなんですが「ボルコン」「ハイランダー」構築というものの追求に究極的に終わりはありません。本記事が、皆さんの手で、皆さんの形で、デッキや構築論を深めていく上での一助となれば幸いです。

最後になりますが、この記事が面白いと思って頂けた方は、この記事の拡散や、note下部の♡マークを押していただけると、大変嬉しいです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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