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むずない?

こんにちは。なるかわかいせいです。今週は、はじめてコーチ側に立ってコーチングをやってみたのでその感想を書いていきたいと思います。

むずい① ー概念崩壊ー

 私が一番大事にしている(心に刺さった)コーチングの考え方に「すべてのクライアントは想像力と才知に溢れ、欠けのない存在であると信じる」というものがあります。この考え方から私は、「コーチングって本当にやりたいことを後押しするやつなんやな、だって自分完璧やったら何でもできるし、悩まんし。」みたいなことを思っていました。しかし、今回のクライアントの悩みの本質は「やりたいことが無いこと」だったのです。正確には「まだ見つからない」

私が思っていたコーチングとは、やりたいことのために様々な障害を聞き出し、その本質をクライアントと共に探し出し、行動に移せそうなことを模索していくというもの。コーチングはこんなものだ!と思い込んでいたものが初回の実践で崩れ去りました笑。

クライアントのこれからも、コーチングをする三十分間の行先さえも不透明な中、私の脳内は焦りと緊張でいっぱいでした。

むずい② -傾聴ー

 コーチングではクライアント本人の意思を尊重します。よって、クライアントの願望や語ろうとするものに完全集中し、本人の自己表現が最大化されるようにコーチ側はサポートしなければなりません。しかし、これが本当に難しい。

この記事を読んでいる方にコーチングを全く知らない。という方はいるのでしょうか。

コーチングの基礎を学ぶ CAM_Japan のクラスでは「傾聴」というテーマでクライアントの言わんとすることを最大限受け止めるための基礎的な考え方を授けられます。傾聴にはレベルがあり

レベルⅠ・・・聞き手の意識が自分自身に向いている。クライアントの話を聞きながらも次の質問を考えるなど、相手に完全集中できていない状態。

レベルⅡ・・・聞き手の意識が完全に相手に向き、相手が気づいていることに集中できている。次の質問などに意識が向いていない。

レベルⅢ・・・相手の言葉の外の動きにも意識が向いている。ジェスチャーやエネルギーに気づくことができ、話の点と点をつなぎ、全体の流れに焦点を当てられる。

といった三つのレベルに分けられます。

しかししかし「ただ傾聴する」ことが本当に難しい。皆さんも経験があるのではないでしょうか。例えば年下の子や自分の子どもに相談を持ち掛けられたとき。「こうすればいいじゃん!」「言う事ききなさいよ!」と対話をぶっちぎったこと。僕はよくあります笑。小中高と剣道を続けており、多くの団体にお世話になっているので、そのぶん後輩もたくさんできるのです。持ち掛けられる悩みのおおくは、たいてい学校の悩みや人間関係のこと。私は当然後輩より少しだけ長く生きており、人とかかわるのも好きなので「こうすればいいよ」と簡単に結論を出すことがよくあります。また、どうすれば相手の状況を効率的に聞き出せるかと考えながら対話をしてしまうことがよくあります。

でも、これでは「相手をかけのない存在と信じ切って」「本当にやりたいことの後押しをする」ことを完全にできているとは思えません。断片的な相手の情報から私が勝手に分析し、私の主観で相手の人生を補正しようとしているのですから。

でも人間、自分の話を聞いてほしいと思ってしまう生き物。今回のコーチングでも「こうしたらいいんじゃないかなぁ」を飲み込むのがとっても大変でした。(書いてて気づいたけど相談者、聞き役って関係ができただけでうっすら上下関係を意識出来てしまうな。「こうしたらいいんじゃないか」ってなんか上からだし。これ。非常に、危険。)


でも、できた。

むずい、むずい、言い続けてしまいましたが、当然うれしいこともありました。


傾聴に集中できずに進行に焦る中、僕がたまたま投げかけた「今いる環境で自分のやりたいことを支援してもらえる人や状況はありますか?」という質問で、今までは違う悩み事について進行していたコーチングでしたが、突然「やりたいことが無いのが悩みの根本」ということに気づいたのです。

しかも、これに気づいたのはコーチである私ではなくクライアント。私の主観ではなく、クライアント自身が自分の力で悩みの本質に触れられた瞬間でした。

二人で同じ悩みに同じ視点で向き合えた時、コーチングは坂を転がる雪だるま的に進んでいきました。どんどん会話は早くなるし、その中身も厚くなる。また、私自身も次の質問を気にすることなく話せるようになったことでどんどん相手の言いたいことを感じられるようになり、まるで相手自身に自分がなったような感覚を得ることができました。

相手と自分が同じ視点を向き、同じような感覚を共有する。これって対話の究極なのかもしれない。(知らんけど。)


でも、やっぱり、まだまだやなぁ

コーチングの基礎を学びつつ、初めてコーチングの実践をしてみました。むずいこと、至らないこと、まだやりたいこと、コーチングに関して自分の足りないことがたくさんわかりました。また、今までの自分自身の対話での態度の反省もしてしまいました。

しかし、コーチングを通して自分が好きな「人とかかわること」の一番大きな骨組みである対話の本質?に気づけたような気もします。(傾聴とか、同じ視点に立つとか。)

これからどんどん学んでいって、どんどん対話を楽しみたい。そう思える実践初回でした!


                        なるかわ かいせい



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