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【第1回】 ヨーガは本来生き方である。

 前回のヨーガの思想のイントロから、ついに本文です。 

今回は、ヨーガの起こった流れから、ヨーガスートラ(根本経典)が出来上がるまでの流れについてを解説します。

★ ヨーガのルーツ

 よく巷に、ヨガスタジオが跋扈しています。街中を見渡してみれば、結構スタジオが多くあることに気づくと思います。

「〇〇×ヨーガ」といった感じで、掛け合わせのヨーガ。実は、本来の意味と少し外れているかもしれません。

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本来、インドはヨーガの聖地であります。しかし、日本ではやっているものは、アメリカから輸入されてきたものが多くあります。

その結果、どういった状況になったかというと、青字の日本人のイメージが出来上がってしまいました。インドは、ヨーガ発祥地。アメリカが、ヨーガの聖地。日本はヨーガ分祥地。

その結果、何が起こったかというと、ヨーガはただポーズを取るだけのフィットネスという誤った認識が生まれてしまったのです。

ヨーガは、語源として結合するといった意味があります。英語で言うところの「UNION」がそれにあたります。心と体を一体にする。こういった考えから、ヨーガは全てであり、かけ算の対象にならないのです。

★ インド内の宗教

 インドの国は、「バラモン教 VS ヨーガ」といった構図になっています。

ヨーガの考え方は、言語 →思考 →認識としての自己 →大いなる自己 →静寂な自己 へと至るとしています。

★ ヨガと苦行の違い

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日本には、仏教があります。仏教は苦行によって、精神を統一して、悟りに至ります。悟りを開くといった結果はざっくりいうとヨーガも似ています。それを解脱と呼んでいます。

ただし、解脱に至るアプローチの方法が異なります。

苦行の場合、肉体をさいなむ、いじめることで、精神が解放され解脱に至るとされております。一方で、ヨーガの場合、肉体をほぐすことで、同様に解脱に至るとされております。

★ ヨーガ・スートラの編纂とその内容

 かなり前のヨーガは、それぞれの流派がバラバラに行なっていました。ある時、それぞれの流派の教えを一つにまとめようという流れが出てきました。その体系的にまとめた経典を「ヨーガ・スートラ」といいます。この経典を軸にヨーガが広まっていきます。

 「ヨーガ・スートラ」は8つの教えからなります。詳しくは、次回触れます。

 ①禁戒(ヤマ)②勧戒(ニヤマ)③坐法(アーサナ)④調息(プラーナーヤマ)⑤制感(プラティナーハーラ)⑥凝念(ダンラナー)⑦静慮(ディヤナ)⑧三昧(サマーディ)となっています。

 ①から⑧へと段階を経て、ヨーガが深まると考えられています。すぐに理解できません。何度も繰り返すことで理解できるようになっていきます。

 なぜ、ポーズを取るだけがダメなのか、ここまで読んでいただけたら、わかると思います。スタート地点から、始まっていないのです。ポーズを取るのは③番目の坐法(アーサナ)に当たります。ヨーガは、①から始まるので、ここを理解していなければ単なるフィットネスと変わりません。

★まとめ

 ・ヨーガのルーツは、聖地のインドから始まった。
 ・インドの中で、ヨーガ以外の考え方をしている人がいる。
 ・ヨガと苦行の違いは、解脱に至るアプローチが違う。
 ・ヨーガ・スートラという根本経典を元に8つの教えがある。

 今回は、ここまで理解していただけましたか。次回は、ヨーガ・スートラの8つの教えを見ていきたいと思います。

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