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私の夢はVJでフジロックに出演すること

音楽が大好きだ。
そしてとても音楽家たちを尊敬している。私は絵を描くけど、音楽には敵わないとな思ってしまう。音楽は空間をねじ曲げるし、身体の中に侵入してくる程強く、そして一瞬で消えていく程儚い。これは坂口恭平さんも言ってたな。

そんなわけで会社員だった去年までは、ライブに行きまくっていた。年間30回以上はライブハウスに行った。

そしていつも、あのステージからの景色というのはどんな感じだろうと思っていた。自分の出す音楽、振動で湧くオーディエンス。観る側で十分幸福だけど、憧れていた。

私は絵具を使ってアクセサリーを作っている。アクセサリーを作るときに、絵具を流してマーブリングの様な模様ができる過程がとても綺麗で、これを映像作品として使えないかなとぼんやり思っていた。(↓参考動画)

それを、アクセサリーを一緒に作っているパートナーがバンドをしている友人に伝え、VJをやらないか?という話になり、ライブハウスでVJをする事となった。(VJ=ヴィジュアル・ジョッキー、バンドの演奏に合わせて即興で映像を作る)

これは本当に嬉しかった。ライブはずっと観る側で、ステージ側に参加する事はないと思っていたから、裏方だとしてもこんなに嬉しいことは無い!と思い、やり方も内容も確立してないのに即決した。

そこからプロジェクターで手元を写すにはどうすればいいんだ?というところから始まり試行錯誤を重ね、ライブハウスの助言もありなんとか形になった。

当日、VJを担当するバンドの番になり、PAさんに準備はいいですか?と言われ、ついに始まった。パフォーマンス中は無我夢中で、お客さんの反応を見る余裕は無かったけれど、途中からはバンドの呼吸を読んで合わせる余裕は出来た。空間を音楽と共に作っていく感覚は、これまでに感じたことのない気持ちだった。

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パフォーマンスはライブハウスの店長さんからも、「見たことないものを見せて貰った。定番化しましょう。」と言ってくれて、バンドメンバーや他のバンドの方にも好評だった。

今回お客さんもコロナの関係で少なく、お金も貰ってないけれど、幸せだった。とにかく楽しかった。楽器がうまく弾けるわけでもなく、歌が歌えるわけでも無いけど、大好きなライブという空間表現に携わることは出来る。

こんなに幸せなことがあるんだ!と心から思えるような経験は、惰性で仕事を続けていたらなかったことだ。

また、VJをする為にアクセサリーを作っていたわけでもないし、何が後々の活動に繋がっていくか分からないなと思った。人生は不安なことが多いけれど、何があるか分からなくて楽しい。

映像の活動は始まったばかりで、夢はフジロックにVJとして出演することだ。




絵の具を買ったり、美味しいコーヒーを飲んだりします。