商品名: "恋愛"

作成年月日:2020/6/27


こんにちは。読んでいただきありがとうございます。今回も長いので見たい人だけどうぞ。


突然ですが、僕はこれまで交際相手を持ったことがありません。で、実際欲しいかといえばそうでもないです。


世間的には付き合ったことも無いとかヤバイね、、、と言われなくもない時期なのですが、一体どうして、そうした社会的な通念とでも呼べるものが押し付けられなければいけないのでしょうか。


そもそも、結婚や育児(現代社会では前者が後者の暗黙の前提となっています)をするつもりもない、つまり、子孫繁栄を目的としないのに、どうして交際相手を持ちたいと、恋愛をしたいと思うのでしょうか。


色々考えているうちにひとつ思ったことがありました。それが"恋愛"は"商品"であるのではないか、ということです(タイトル回収)。


こうした考えに至った背景は大きく「ポストモダン社の構造」にあります。


まずポストモダン社会、つまり現代社会の特徴は2つ、「消費化」と「情報化」です。


フォード式の一元的大量生産を基盤とした近代社会を経て、経済的にある程度裕福な層が増えたポストモダン社会において、人々は多種多様な情報を手にし、それに応じて多種多様な消費欲を持ち始めます。


そうした多様な消費者の欲望、ニーズを満たすために多くのサービス業が発達します。一次・二次産業から三次産業へ、産業構造の大きな転換です。


こうして多くのサービス業が生まれます。しかし、消費者の欲望の多様化・細分化はとどまることを知りません。「なんでもねだり」はそれに応じたより細かなサービス業の発生を促します。ここに産業と消費の無限の相互螺旋構造が生まれることになります。


こうした産業構造の変化を前提とすると、生殖という目的を伴わない「恋愛」の、商品としての特質が見えてくるように思います。


つまり、「生殖という目的なしに愛し合いたい」という消費欲を満たすために交際相手を「購入」し、関係性の持続のために「投資」あるいは「継続課金(サブスクリプション)」するということです。


具体例を挙げてみましょう。交際相手を購入する、あるいはそのために先行投資をすることに関しては、例えば身なりを整えること(ヘアスタイル、ファッションなど)の他に、マッチングアプリ、恋愛コンサルタントの利用による理想的な交際相手を見つける場所の提供を受ける、などです。


そうした「購入」が完了した後の継続課金の例としては、デート、食事、記念日のプレゼントなど、、、数えればキリがありませんね。


こうした相互的なサービスもいつかは契約終了の日が来ます。いわゆる「別れる」という事柄ですね。悲しいことに、それまで相手に投資したお金はびた一文戻ってきません。


でも、恋愛なんてサービスですからそんなもんです。その時その時の満足感を得るためにお金を払ってるわけですから。その意味では恋愛はまさしく「消費財」と言えます。


あるいは「名誉財」かも知れません。自分の隣にはべらせておくことで、他者からの評価(名誉!)を上げることができる価値あるものとして恋人を捉えることも可能だからです。


「可愛さ」や「カッコ良さ」はその対象自身の価値としてだけでなく、その人をはべらせている片割れの価値上昇にも寄与しているわけですね。


こうしてみると、いかに恋愛が商品化されているか、あるいはいかに商品的な性格をもつ事柄か、ということがハッキリします。


ということは、それを購入する(=恋愛をする!)のも個人の自由なわけです。

それなのに、世間では「若いうちに恋愛をしろ」だの、「成人にもなって異性との経験が少ない/ない人はちょっと、、、」だの、まるで恋愛はする必要があるとでも言いたいような意見がよく見られますね。


これでは商品の押し売りです。買いたいと思っていない商品を「買えよ」と押し付けられて不快に感じない人がいるでしょうか。


いい加減恋愛至上主義の馬鹿さ加減に気づくべきです。「恋愛」、ひいては「出産・育児」の性格はもはや商品的価値をもつものへと変容してしまった。そこには多種多様な消費者のニーズが存在し、商品としての恋愛を欲しいと思わない人もいて、価値観の相違や隔たりがあるのです。


僕の価値観では、恋愛はそんなに上位にきません。というのも、多くのお金が自分じゃない人の私欲を満たすために使われることがとてつもなくイヤだからです。自分のお金は自分のために使いたい。 


また、昔から女性と一緒にいても楽しくないというのがあります。楽しくないと言うと少し語弊があります。極度に女性が苦手(顔が見れない、肩を叩くなど軽いスキンシップもできない、敬称なしで名前を呼べないなど、、、)なので、楽しさよりも緊張・恐怖がまさってしまうということです。


まあ僕の話は(僕も含め)誰も興味がないのでこの辺にします。結局言いたいのは、恋愛は商品であり、それの押し売りは価値観の押しつけに繋がるから僕の前ではやめてほしいということですね。


以上、こじらせ陰キャからのリア充に対する嫉妬丸出しのレビューでした〜。読んでくれた方、お疲れ様です。それではまた。

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