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”最初から全部やらない” という割り切り

SaaS事業を軌道に乗せるにはそれなりに資金が必要です。ですが資金がないなら、ないなりにやりようもありました。
(SaaS事業立ち上げ当時の苦労は過去の投稿にも触れてます。もう2度とやりたくない「デスバレー」もご覧ください。)

今日は僕らが資金がない中、SaaS事業に取り組んできた僕らの試みをご紹介します。「SaaSビジネスに取り組みたいけれど資金はない」そんな方には多少の参考になるかもしれません^^。

ポイントは「損益分岐点を越えるまでのデスバレーを如何に小さくするか。」

SaaSプロダクトの立ち上げや運営にて、もっとも大きな費用は何よりも人件費でした。プロダクトの開発チームはもとより、その後は営業やサポート、さらには拡販のためのマーケティングや宣伝も必要です。広告費を除くと大半の費用が人件費です。
最初から体制をまともに組んでしまうと、毎月、大きな固定費がかかります。これだと小さな読み違いでも、すぐに資金が枯渇し軌道修正さえもままならなくなってしまいます。

そこで、僕らが取り組んだ手法は、”最初から全部やらない” という割り切り策でした。具体的にいくつか手法をご紹介します。

一つ目はOEMの活用です。

実は、イー・エージェンシーのSaaSプロダクトの売り上げの大きな部分はOEM経由での売り上げになります。今多くのユーザー様にご契約いただいておりますが、その割に僕らのプロダクトの認知は高くありません。
それと言うのも、契約の多くはOEMの販売経由だからです。

OEMのパートナー企業様のブランド名になっていたり、あるいは有名なSaaSプロダクトのオプション機能になっていたり、当社のSaaSプロダクトは裏方となって、多くのユーザー様にご利用いただいてます。

OEMのメリットは、体制面で開発メンバーを中心に最小限の体制でスタートできることです。
営業も一次対応のサポートもプロモーションもOEM先さんにお任せできるので、資金のない僕らにとってはもってこいの方策でした。

もちろん、自社のブランド名は使われませんし、OEM先さんとマージンを分け合い、またプライシングもOEM先さんの顧客層に合わせますので収入は抑えられます。
さらには、販売面はOEM先さんに任せますから、OEM先さんが販売に本気になってくださらなければ、逆に大きなリスクにはなりえます。
そこは慎重に取り組まなければなりませんが、費用を抑えたい僕らにとってはOEMによる販売はとっておきの方策でした。


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