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夏の自由研究 in SPACE「ナッジ」

8月20日から、KAIGO LEADERSのオンラインコミュニティSPACEのメンバーと共に始める「夏の自由研究 in SPACE」 高齢者と家族が前向きに生活を送れるよう調剤薬局の薬剤師として働くまっちゃん。「ナッジ」をテーマにした理由を伺ってみます。

そもそも「ナッジ」とはなんなのでしょうか?

元々の意味は「ヒジで背中を軽くつつく」というニュアンスです。「人々が自分自身にとってより良い選択を(強制ではなく)自発的に取れるような手助けする」をいう意味で広く使われています。

コンビニのトイレで良く見る「きれいに使っていただいてありがとうございます」の張り紙

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レジで並ぶ時に、ソーシャルディスタンスを取るための足跡マーク

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のようなものが一例です。私が働く薬局でも手洗いを自発的に行っていただけるようなポスターをお手洗いに掲示しています。

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また近く薬局でスタートする高齢者向けフレイル予防教室では、メンバーズカードスタンプを完成させるといつまでもおげんきでという文字が浮かんでくる…なんて猪口才な「ナッジ」を意識して、継続を促す仕掛けとしています。

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更に言うと、「間食を控えてみようかな」なんて発言した糖尿病患者さんに対して「やってみて血糖値がどのくらい下がったか、今度教えてください。楽しみにしてます(^▽^)/」なんて声をかけるのもひとつの「ナッジ」だと思っています。

どうして「ナッジ」を研究テーマに選んだのですか?

私自身、介護が必要な方に「自分自身にとってより良い選択を(強制ではなく)自発的に取れるような手助けする」ことが、生活の自立した方と比べても難しいな…と常々感じています。

例えば、睡眠薬を飲んでも昼夜逆転が改善しない高齢者の方。

私:できるだけ、朝決まった時間に起きて、お日様の光を浴びることがひとつ、ポイントになるんですよ

患者家族:本人、ずっと布団に居っぱなしで、外に出る気なんて全然ないんです。

:………^^;

おそらく、介護の現場では私が遭遇している事例以上に、利用者さんへの「ナッジ」に苦闘していることが多いのではないでしょうか。レクに参加してくれない、食事・水分を摂ろうとされない、服薬することに抵抗感があり飲まれない、オムツの使用が難しい、通所サービスに行きたくない…などなど。もちろん「No」の気持ちを尊重することは大切ですが、「No」が利用者さん自身や家族の不利益に直結することになる可能性もあると思っています。そんな利用者さんに、自発的によりよい選択を摂れるような仕掛けづくりや言葉がけを、皆さんと一緒に考えたいです。

ここまでできたら最高!

たとえば通所サービスに行きたくなる仕掛けレクに参加したくなる仕掛けをみんなで考え、その仕掛けを活用することで利用者さんの日中の活動量が増えた、それが夜間眠れることにつながった、夜間の眠剤がいらなくなった、なんてことにつながらないだろうか?と小さな研究を続けてみたいのです。SPACEメンバー発で論文が出来て、それが介護職が関わる理由になったり、価値を示せるひとつの論拠にまで持っていけたら最高だなと思っています。

ですから、介護の専門性や介護の価値の明確化などにも興味関心がある方もご一緒できると嬉しいです!

参加方法
8月10日までにオンラインコミュニティSPACEへの申込みが必要です。

夏


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