『ガールズ&パンツァー最終章』で考えるアニメ映画ビジネス。

 『ガールズ&パンツァー最終章』見て来ました。

 見る前までのぼくは「え? 何? 最終章? いまさら蛇足じゃね? 何より1話50分の映画が全6話ってどういうことよ? もちろん、『ガルパン』だから出来がいいのは間違いないだろうけれど、こういうビジネスってどうなん?」などといかにもオタクっぽい思い込みにひたっていたのですが、じっさい見てみるとこれは傑作。

 いやもう、面白いのなんのって。記念碑的な大傑作だった『劇場版』に匹敵するか、あるいは上回りすらするクオリティだといっていいでしょう。愉快痛快、たまらない出来です。

 女の子たちが戦車に乗り込んで競技を行うというアニメーションならではの荒唐無稽なアイディアはここに至っていよいよ洗練され、テンポの良い演出のひとつひとつがそれはもう見事。50分をあっというまに駆け抜けます。

 テーマがどうとかメッセージの深淵さとかそういうことはともかく、ただ面白いかどうかでいえば、今年見た映画のなかでも抜群の出来といえるかもしれません。いや、ほんと、凄かった。

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