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#000 恋は落ちるモノなんて誰が言った?

人は脳の3%ほどしか使えていないらしい。

つまるところ、残り97%にあらゆる可能性が秘められているという夢のある話なのだけど、恋をするとき、多分そのうちの0.1%くらいを引き出すことに成功している。

恋は、奇跡だ。

もう恋なんてできないんだろうな、と思っていた。
「しない」と決めていたわけではなかったし、いつだって恋人は探していたし、恋をしたいと思っていたけれど、その気配は全然なかったから。

友人に「もう人を好きになることはないかもしれない」(そもそも、これまでだって、本当に好きだったかと言われたらわからない)などと真剣に相談をしたほどだ。

恋はするものじゃなくて、落ちるものだよ

ありきたりではあるけれど、至極まっとうな意見をもらって、「まだ時期じゃないんだろう」と思うことにしてきたし、年齢も重ねる一方だから、このまま一人で死ぬ覚悟も決めた。

イレギュラーであるという意識

奇跡の恋に落ちるのは幸せなことだ。

でも、私の中にあるこの恋心は私にとってはとてもイレギュラーで異常なものだという意識がある。自分の想いなのに、異物と感じて否定したい気持ちもある。

恋する気持ちに浮かれる以上に、不安で怖い気持ちに苛まれている。

女の子に対して、「恋」した経験なんてないから。

じゃあ男の子に対して、恋をしてきたのかと言われたら、「自分ではそのつもりだったけど、本当に恋だったのかはわからない」と答えるしかない。

ともかく、自分の中のこれまでの恋愛遍歴(結婚したこともある)に対して、まったくもって信頼がないものだから、今抱えているこの気持ちが、「恋愛感情」なのか、「友達として大好き」な状態なのか、「勝手に盛り上がってるだけの、謎の感情」なのか、判別がつかない。

恋は、異常事態でイレギュラーだ。

でも、連絡が来て舞い上がるほど嬉しい気持ちとか、ウキウキしてすぐに返したい気持ちを押し殺して、じっくりとメッセージを味わうのを楽しむ時間とか、もっと仲良くなるためにはどうしたらいいのかを考えたり、会うための口実を探したり、そういうのが楽しくて苦しくてたまらない。

その気持ちは紛れもない本物。

だからこそ、困惑する。

どうして、そんな風に思うようになったんだろう。
きっかけもわからない。

出会って1年以上立つのに、急にそういう気持ちになったから。

でも、確かに落ちた。恋に

恋の落とし穴が一体どこに繋がっているのか、全然わからない。

もしかしたら、針のむしろに落ちたのかもしれない。まだその傷に気が付いてないだけで。後から、ジワジワと痛みが全身を苛むのかも。

人を好きになるって、結局どういう気持ちなんだろう。
今、私は彼女のことが好きなんだろうか。
いや、好きなんだろうなぁ、少なくとも他の友人知人と並べたら、ダントツで会いたいし、知りたい。

どうして人を好きになるんだろう。

必ずしも実るわけじゃない恋心をどうして抱くんだろう。辛い気持ちを味わうために生まれたわけじゃないのに。

くどくど言っているけど、私は言いたいんだと思う。

好きなんだよ。って。

言えないけど。言えないけど。言えないけど。。。

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