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将棋 八大タイトル戦について

こんにちは。
かいです。

藤井七段が棋聖戦と王位戦に挑戦していることで、
今将棋界が熱いです!
(2020年7月8日現在)

↑なんと2020年8月20日に
藤井二冠(王位・棋聖)が誕生しました😆❗️


しかし将棋についてよくわからない人が多いと思います。

そこで今回は将棋の八大タイトル戦について、どういう特徴があるのか紹介したいと思います。


八大タイトルについて

将棋には八大タイトルといって、称号を得られる試合が八つあります。


八大タイトル

・竜王戦
・名人戦
・叡王戦
・王位戦
・王座戦
・棋王戦
・王将戦
・棋聖戦

(並び順は、公益社団法人日本将棋連盟HPに倣い表示)

https://www.shogi.or.jp/knowledge/world/01.html



基本的に竜王戦が序列1位で、そのあとに名人戦⇨叡王戦⇨…⇨棋聖戦という序列になっています。


序列の決まり方は主に賞金によって決められています。

ちなみに竜王戦では、竜王になると優勝賞金として4400万円貰えるそうです。



各タイトル戦の詳細

それでは各棋戦について詳しく解説していきたいと思います。


竜王戦

竜王戦とは

全棋士と女流棋士4名・奨励会員1名・アマチュア5名で行われます。1組から6組に分けてトーナメント戦を行い、各組の上位者の計11名で挑戦者決定トーナメントを行い、挑戦者を決めます。例年10月から12月にかけて竜王と挑戦者が七番勝負を行います。

(日本将棋連盟HPより引用)


持ち時間は各8時間で2日制のタイトル戦となっています。

主催は読売新聞社、特別協賛はNOMURA、協賛は東急グループです。


優勝賞金は4400万円となっており、タイトル戦の中で最も高額な賞金となっています。

※ちなみに準優勝賞金(七番勝負の敗者)は、1650万円です。


名人戦

名人戦とは

A級・B級1組・B級2組・C級1組・C級2組の5つのクラスに分けられた順位戦というリーグ戦で1年間対局し、A級の優勝者が名人と戦うタイトル戦です。


名人戦は七番勝負で例年4月〜6月頃行われます。


持ち時間は各9時間(将棋棋戦の中で最長)で2日制のタイトル戦です。

また名人戦は棋戦の中でも最も歴史のある格式高いタイトルとなっています。

主催は毎日新聞・朝日新聞、協賛は大和証券グループです。


名人戦の優勝賞金は公にされてませんが、序列の関係からおそらく叡王戦よりも高いものとなっています。


叡王戦

叡王戦とは

全現役プロ棋士に加え、主催者の推薦により決定する女流棋士1名およびアマチュア1名が出場します。段位別予選と本戦を勝ち抜いた2名が決勝七番勝負を行い、先に4勝した棋士が「叡王」の称号を獲得します(第4期以降は本戦優勝者が叡王への挑戦権を獲得)。


叡王戦の持ち時間については他のタイトル戦と比べて複雑なので、日本将棋連盟HPから引用したものを下記に表示します。

決勝七番勝負:(A)持ち時間1時間 (B)持ち時間3時間 (C)持ち時間5時間 チェスクロック使用(秒読み60秒)
【第1局・第2局】 [1] 第1局の先手の棋士が持ち時間(A)(B)(C)の中から1つ選択し決定
【第3局・第4局】 [2] 第1局の後手の棋士が①で選択されなかった持ち時間のうち1つを選択し決定
【第5局・第6局】 [3] [1][2]で選択されなかった持ち時間に決定
【第7局】 持ち時間6時間


叡王戦は2015年に一般棋戦として誕生し、
2017年度にタイトル戦へ昇格しました。

なので八大タイトルの中で最も新しい棋戦となってます。


主催はdwango、協賛は生茶です。


王位戦

王位戦とは

全棋士と女流棋士2名で行います。予選をトーナメントで行い、その勝ち上がり者とシード棋士4人により紅白2ブロックに分けてリーグ戦を行います。リーグ戦の優勝者はリーグ戦勝敗を優先とし、同星で並んだ場合、(1)4勝1敗で並んだ場合、該当者が2名・3名に関わらずプレーオフを行います《3名の場合は、前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)でシード者を決め、1回戦は残留決定戦を兼ねる》。(2)3勝2敗で並んだ場合、3名では該当する直接対決>前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)、4名では該当する直接対決、5名では前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)で優勝者・残留者を決めます。紅白の優勝者で挑戦者決定戦を行います。
王位とその挑戦者決定戦の勝者が、例年7月から9月にかけて七番勝負を行います。

(日本将棋連盟HPより引用)


王位戦の持ち時間は各8時間で2日制のタイトル戦となっています。


主催は新聞三社連合(北海道新聞・東京新聞・中日新聞・神戸新聞・徳島新聞社・西日本新聞)です。


王座戦

王座戦とは、

全棋士と女流棋士4名で行われます。一次予選、二次予選のトーナメント戦を行い、二次予選を勝ち抜いた棋士とシード棋士の16名によって、挑戦者決定トーナメントを行い、挑戦者を決めます。例年9月から10月にかけて王座と挑戦者が五番勝負を行います。

(日本将棋連盟HPより引用)


王座戦の特徴は、プロ棋士に加え女流棋士が4名予選トーナメントに参加できる点です。


王座戦の持ち時間は各5時間で1日制のタイトル戦となっています。

主催は日本経済新聞社です。


棋王戦

棋王戦とは

全棋士と女流名人、アマ名人で行います。予選をトーナメントで行い、その通過者とシード者で本戦トーナメントを行います。なお、本戦はベスト4以上は2敗失格制となり、敗者復活戦があります。挑戦者決定戦は変則2番勝負で、勝者組優勝者は2局のうち1回勝てば挑戦権を得ますが、敗者復活戦優勝者は2連勝が挑戦の条件となります。
棋王とその優勝者が、例年2月から3月にかけて五番勝負を行います。


棋王戦の特徴は、女流名人とアマ名人が予選トーナメントに参加できる点です。


棋王戦の持ち時間は各4時間で1日制のタイトル戦となっています。

主催は株式会社共同通信社です。


王将戦

王将戦とは

全棋士で行います。一次予選・二次予選をトーナメントで行い、その勝ち上がり者とシード棋士4人でリーグ戦を行います。
リーグ戦で同率首位の棋士が複数出た場合は、原則として順位上位2名の棋士によるプレーオフとなります。
王将とリーグ優勝者が、例年1月から3月にかけて七番勝負を行います。

(日本将棋連盟HPより引用)


王将戦の持ち時間は各8時間で2日制のタイトル戦となっています。


主催はスポニチ・毎日新聞、協賛は囲碁将棋チャンネルです。


棋聖戦

棋聖戦とは

全棋士と女流棋士2名で行います。一次予選・二次予選をトーナメントで行います。
その勝ち上がり者とシード棋士の16名で決勝トーナメントを行います。
その優勝者と棋聖が、例年6月から8月にかけて五番勝負を行います。

(日本将棋連盟HPより引用)


棋聖戦の特徴は、プロ棋士に加え女流棋士2名が予選トーナメントに参加できる点です。


棋聖戦の持ち時間は各4時間で1日制のタイトル戦となっています。


主催は産経新聞、特別協賛はヒューリックです。




各タイトルの保持者

2020年8月20日現在のタイトル保持者を紹介します。

豊島将之竜王、永瀬拓矢叡王・王座、渡辺明三冠(名人・棋王・王将)、藤井聡太二冠(王位・棋聖)


なんと8つのタイトルを複数保持しているプロ棋士が3名もいるので、現時点でのタイトル保持者は上記4名となっています!😆


永世称号保持者

各タイトルには「何連覇するor通算何回保持する」といった条件を満たすと永世称号という資格が付与されます。(叡王戦はまだ規定がないので除く)

ちなみに永世称号は、
原則として引退後に名乗るのが慣習となっています。


※永世称号とは、
ザックリ言うと殿堂入りのようなものです。


そこで各タイトル戦の永世称号規定とその保持者を紹介したいと思います。


竜王戦

竜王戦の永世称号規定は、

「連続5期または通算7期」

です。

(※○期とは○回と解釈してもらって構いません。)

永世竜王の保持者は、

渡辺明三冠と羽生善治九段です。


名人戦

名人戦の永世称号(第○○世名人)規定は

「通算5期」

です。


永世名人の保持者は、

木村義雄(十四世名人)、大山康晴(十五世名人)、
中原誠(十六世名人)、谷川浩司(十七世名人)、
森内俊之(十八世名人)、羽生善治(十九世名人)

です。


王位戦

王位戦の永世称号規定は、

「連続5期または通算10期」

です。


永世王位の保持者は、

大山康晴、中原誠、羽生善治九段

です。


王座戦

王座戦の永世称号規定は、

「連続5期または通算10期」

です。


名誉王座の保持者は、

中原誠、羽生善治九段

です。


棋王戦

棋王戦の永世称号規定は、

「連続5期」

です。


永世棋王の保持者は、

羽生善治九段、渡辺明三冠

です。


王将戦

王将戦の永世称号規定は、

「通算10期」

です。


永世王将の保持者は、

大山康晴、羽生善治九段

です。


棋聖戦

棋聖戦の永世称号規定は、

「通算5期」

です。


永世棋聖の保持者は、

大山康晴、中原誠、米長邦雄、羽生善治九段、佐藤康光九段

です。



永世称号を取得するだけでも大変ですが、

羽生善治九段はなんと七大タイトルの全てで永世称号を獲得してます!!😆

メチャクチャすごい記録です!


他にも昭和の大名人として君臨していた大山康晴十五世名人も4つの永世称号を保持していました。
(旧タイトル戦の永世称号を除く)


まとめ

各タイトル戦の序列は、
竜王戦⇨名人戦⇨叡王戦⇨王位戦⇨王座戦⇨棋王戦⇨王将戦⇨棋聖戦


竜王戦は優勝賞金が4400万円と棋戦の中で最高金額となっている。


名人戦は歴史が一番長いタイトル戦


2日制のタイトル戦は、竜王戦・名人戦・王位戦・王将戦の4つ
1日制のタイトル戦は、叡王戦・王座戦・棋王戦・棋聖戦の4つ


五番勝負:王座戦、棋王戦、棋聖戦の3つ
七番勝負:竜王戦、名人戦、叡王戦、王位戦、王将戦の5つ


永世称号を全て保持している棋士は、羽生善治九段のみ(永世七冠)


タイトルの開催時期

名人戦:4〜6月
叡王戦:4〜6月
棋聖戦:6〜7月
王位戦:7〜9月
王座戦:9〜10月
竜王戦:10〜12月
王将戦:1〜3月
棋王戦:2〜3月


最後に

タイトル戦は一年中開催されているので、見る将(対局を見て楽しむファン)は一年中楽しめます!😆

この記事を読んで少しでもタイトル戦について興味を持ってもらえたら幸いです。


ちなみに今話題の藤井聡太七段は棋聖戦・王位戦の挑戦者としてタイトル戦に臨んでいます。

この記事を執筆しているのは、2020年7月8日なのでおそらく明日には記事のリライトがあるかもです…笑


リライトしたらまたTwitterで報告します!


最後まで読んでいただきありがとうございました😊





【参考文献】

日本将棋連盟HP


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