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教育・文学・音楽・芸術を主としている。好きなコードはハーフディミニッシュ。

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最近の記事

(あらがき)現代文「詩的分析」:《君に会うまでは》を題材に

最近、喜ばしいことと悲しいことが混沌としている日々を過ごす、K.です。 さて、表題について、早速書いていきます。深夜テンションで、仕事を兼ねて書いているので、かなり突発的で超訳的ですが、あしからず。 1.《君に会うまでは》基本情報 《君に会うまでは》は、日本のシンガーソングライターである浜田省吾(1952〜)によるシングル『LOVE TRAIN』(1977)に収録されている楽曲である。以降、セルフカバーによるものがすべてで3曲ある。作詞・作曲ともに、浜田省吾による。 2

    • 僕がいつも授業で「これは多様な解が認められます」と口うるさく言うワケ

       学校で国語を教えている。そんな僕は、作品のまとめとして、よく「論述」させる。ある意味では小論文に近い。  「これは多様な解が認められます。唯一解ではない。でも、多様な解の中で、最適解というものはあります。それを考えてください。」  なんの考えなしにその言葉を発しているわけではない。もちろん、国語の先生なりに考えと信念を持って言っている。そのワケを、つらつらと書いておこう。 「なぜ『清水の舞台から飛び降りる』は『清水の舞台』でなければならないの?答えられる?」 高校1年

      • 愛とは、なんだろう。

        まがりなりにも20年以上生きている僕は、少なくとも何度か恋愛というものをさせてもらってきた。かといって、何を学んできたかと言われてしまうと、「うーん、難しくない?」と返さずにいられないほど、自覚できていない。 小学生のころの初恋や学生時代(中高では「生徒」なので「学生」というのを誤りだと言うのは野暮っていうものじゃないだろうか)の恋愛、この年になっての恋愛というのは、それぞれにおいて考えることが違うにしても、そこには確実に「好き」という感情がはたらいているだろう。 ただ、

        • 「作曲家:田中秀和」の織り成すコード進行の魅力

          1.はじめに  昨年、僕は衝撃的な動画を見た。  どうやら本人公式の転載動画にて、『灼熱スイッチ』の構成するコード進行を(ほぼ)解説したものだった。そして、これはのちに「イキスギコード」という名前が一人歩き(?)する発端となるものだった。  当時、高校で吹奏楽部だった同期、そして後輩と通話をしながら見ていた気がする。今でも記憶に新しいほどだ。  『灼熱スイッチ』の作曲者である田中秀和氏(以下、敬称略・名呼び)がこの曲に込めたコード進行は、俗に「分数オーギュメント」と言わ

        (あらがき)現代文「詩的分析」:《君に会うまでは》を題材に

        • 僕がいつも授業で「これは多様な解が認められます」と口うるさく言うワケ

        • 愛とは、なんだろう。

        • 「作曲家:田中秀和」の織り成すコード進行の魅力

          庵野秀明作品から解釈する「世界再構築」論(序)

          序文  庵野秀明(1960年〜)(以下、庵野)は様々な画像作品にて、世界の再構築を試みた。かねては『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年)より、近年では『シン・ゴジラ』(2016年)にて、片や原罪からの解放・片や愛する女性との再会を目的に、または最愛の女性を亡くしたこと・世界への「復讐」を目的に、それぞれ「人類補完計画」と「巨大不明生物」によって、世界を還らせ滅ぼし、そして再構築することで、人類としての歴史をつくり直そうとした。  「神」というものが存在するのであれば、それ

          庵野秀明作品から解釈する「世界再構築」論(序)