上司と親の涙

一言言ってほしい

親とはそういうものか

よかれと思って言わなかったことが

結果どうして何も言わないのとなる

鉄の女と思っていた上司が

意見も聞かずに戦地に送り出すようなことをしてしまってすみませんでした

と言って泣いた



泣かないと思っていた人が泣いた


親を恨むな

上司も大変なんだ

わかっちゃいるけど

わかっちゃいるけど、

なんだよな

と、いっぱいいっぱいになって

こぼさないようにと必死に溜めてきた水が

一気に溢れてしまった


自分も大変だけど、みんな大変

もちろん、尊敬している

ほんとうに、ほんとうに

わかっちゃいる

わかっちゃいるけど、

なんだよ


いざ言われてしまうとね

余計に言えなくなる

と言ったら

尊敬しているのに

やっぱり言えない


無限ループ



こんな気持ちをぶつけるのも

なんだか気が引けて

もはや誰にも言えない

私はどこへ行くのだろう


あの人がいたら

あの人に言えたのか

いや、言いたくない

いなくてよかった。


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