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【コーヒーブレイク】飲み会の社交辞令で失敗したことがない話題。


 はっきり言って、私はモテない。

 しかし、既婚者に「〇〇さんは、若い頃、かなりモテたんじゃないですか?」と話題を振って嫌な顔をされた事がない。

「いやいや、それ程でもないけど・・・やっぱり、そう見える?」
と、自分がモテた事を否定する人物に会ったことがない。

 ゴリラとカバを掛け合わせたようなインパクトのある顔と転がりそうなほどの弛んだ肉体、どうみても不潔感満載で、口臭が異常にキツイ中年男性であっても、既婚者は絶対にモテたことを否定しない。

 仮に、「いやいや、モテた事なんかないよ」と、モテ経験を否定している人生の先輩に、
「そんな事はないでしょう?」
と問いかけると、沢山の若かりし頃の武勇伝と女性との思い出がでてくる。

 こんな場合は、時々驚きながら頷き、そして大人しく聞いていれば、どんなに難しそうなおエライさんでも、話は尽きない。
 飲み会も終盤になると、そのおエライさんは大変楽しい気分になって帰っていく。大成功である。

 おそらく、既婚者は一度の結婚という成功によって、それ以前の全ての苦い思い出が美しく書き換えられるのであろう。

 この話題の振り方は、かなりの場面で使えるので重宝している。

 ちなみに、私は結婚しているが、こういう恋愛に関する仕事をやっているお陰で、悲しい事実に気が付いてしまった。

 私はモテなかった・・・残念である。

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