TQQQが最強のレバレッジETFである理由

最終更新:2021年2月2日

初めまして。カガミルというハンドルネームの者です。

ブログで投資や教育についての記事を書いています。TQQQを用いた戦略「レバレッジド・コア・サテライト」を実践しています。レバレッジETFに興味がある方はぜひご覧ください。

https://kagamiru.com/leveraged-core-satellite/

Twitterもやっていますので、よろしければフォローしていただけると幸いです。

2021年2月2日追記:
このnoteは2020年7月17日に書いたものです。その後ブログに、TQQQと国内証券会社で購入可能な他のレバレッジETFを比較する記事を書きました。TQQQが総合力で最強という結論に変わりはありませんが、ブログ記事の方が最新の内容を含めて詳しいので合わせてご覧ください。

https://kagamiru.com/tqqq-substitute/


このnoteではレバレッジETFの積立投資法について解説します。

ある程度投資についての知識のある方向けの解説であり、基本的な用語の解説は割愛している点をご理解ください。

ご存知の方も多いと思いますが、レバレッジETF (またはレバレッジ型ETF) とは、基準となる指数 (主に株価) の変動にレバレッジ(例えば2倍、3倍)をかけた動きをするタイプのETFです。

私は、主にTQQQ(プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ)に投資をしています。

今回、レバレッジETFの積立投資戦略 (毎月一定額ずつ積み立てる) のリターンについてバックテストで検証しました。その結果、

TQQQは、リターン、ドローダウン、流動性の点で最強のレバレッジETFと言える。

という結論に達しました。


1、 レバレッジETFとは

まずレバレッジETFの基本について簡単に触れておきます。レバレッジETF の仕組みを既に理解している方は飛ばしていただいて構いません。

なおレバレッジETFは初心者向きの投資商品ではありません。投資するには対象を十分理解することが必要です。より詳しく勉強したい方は他のWebサイトをご覧ください。

レバレッジETFは、1日ごとに指数の3倍変動します。

例として、QQQとTQQQで説明します。
QQQはナスダック100指数に連動することを目指すETFで、レバレッジなし(つまり1倍)です。TQQQは同指数に3倍のレバレッジをかけたETFなので、QQQの3倍変動します。

注: 実際には、TQQQの信託報酬が1%であることに加え、先物購入のための金利負担コストもかかります。そのため上昇幅は3倍未満、下落幅は3倍より大きくなると思ってください。

レバレッジETFは上昇相場や下落相場では有利ですが、レンジ相場に弱いと言われます。これは以下の表とグラフで説明できます。

画像1(相場の比較)

注:簡単のため、QQQもTQQQも1日目は100とします。
値動きがわかりやすいよう、実際より極端な変動をさせています。

理論上1日でQQQが33.4%以上下落すれば、TQQQの価値は0またはマイナスになります。しかしサーキットブレーカー (注) が働くため、現実的にはありえないと言えるでしょう。

注: 相場が急激に一定以上の変動をした場合に強制的に取引を終了させる措置。レベル最大では、前日より20%下落したらその日の取引は終了となる。

上昇相場では、QQQが40%上昇したのに対し、TQQQは154.5%と3倍以上上昇しています。

下落相場ではQQQが30%下落しても、TQQQは約70%の下落にとどまり、3倍未満の損失で済みます。この点は、かけたレバレッジ分の損をする信用取引やCFD取引より有利です。借金を背負うことがないのはレバレッジETFの大きなメリットです。これは1日ごとに、借金の部分が自動的に縮小 (ロスカット) されるためです。

大まかな数字として

指数が10%下落したら、レバレッジETFは25%程度下落します。
指数が20%下落したら、レバレッジETFは50%程度下落します。
指数が30%下落したら、レバレッジETFは70%程度下落します。

一方レンジ相場ではQQQが元の価格に戻ったのに対し、TQQQは10%以上下落しています。

これが「レバレッジETFの減価」と呼ばれる現象です。なお「減価」という表現は適切ではないのですが、ここでは深追いしないことにします。

参考 https://yu-kabu-life.com/2019/04/22/leverage-depreciation


2、 一括投資と積立投資の検証 (SPXL vs. TECL vs. TQQQ)

レバレッジETFの長期保有や積立を行う投資法があります。

一方、レバレッジETFは減価するため短期で売買すべきもので、長期保有には向かないという意見もあります。

私自身は積立投資を是としており、実際に検証したいと思います。

対象は、以下の3つのレバレッジETFです。

・SPXL (ディレクション・デイリーS&P500ブル3倍)
S &P500指数に3倍のレバレッジをかける。1倍のものはVOO, SPYなど。
・TECL (ディレクション・デイリーテクノロジーブル3倍)
Technology Select Sector Indexに3倍のレバレッジをかける。1倍のものはXLK。
・TQQQ (プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ)
ナスダック100指数に3倍のレバレッジをかける。1倍のものはQQQ。

ただしこの中で、SNS上で話題になりやすいのはSPXLやTECLであり、TQQQに投資している人は少数派のようです。

他のレバレッジETFもありますが、知名度、パフォーマンス、時価総額などが低いため省略することにします。

それぞれの設定日は以下の通りです。
SPXL: 2008年11月5日
TECL: 2008年12月17日
TQQQ: 2010年2月9日

・一括投資

最も遅いTQQQでは2010年2月11日に始値がつくので、この日に一括投資をしたとしましょう。ここから2020年5月までで検証します。

チャート

画像2(TQQQ vs TECL vs SPXL)

画像4(PV)

(上段はYahoo Finance。下段はPortfolio Visualizerで、Portfolio 1はTQQQ, 2はTECL, 3はSPXL)

注:チャートは2010年2月11日以降のものです。一方Portfolio Visualizerでは月ごとのデータしか見られないため、2010年3月以降のデータです。

一括投資のパフォーマンスは、TQQQ>TECL>SPXLです。
Portfolio Visualizerによると、CAGR (年平均成長率) はTQQQ 44.85%, TECL 36.84%, SPXL 25.63%ととんでもない数値です。しかもこれはコロナショックの期間を含んでいます。
TQQQ の場合、2010年2月11日の終値が1.73ドルだったのが、10年で数十倍にもなっています。
この期間で75%上昇しているCAGR 12.55%のS &P500 (水色) が、債券に見えるレベルです。

最大ドローダウンについても、小さい順にTQQQ、TECL、SPXLとなっています。

注: Portfolio Visualizerの最大ドローダウンは各月の終値だけを見たものであり、月の途中ではそれ以上のドローダウンがあります。実際にはTQQQの最大ドローダウンは-69.9%です (2020年2月19日〜3月20日)。

・積立投資
2010年3月から2020年5月まで毎月1000ドル分ずつを積み立てた場合の結果を比較します。

画像5(積立比較)

(Portfolio 1はTQQQ, 2はTECL, 3はSPXL)

TQQQでは10年強での累計投資額12.3万ドルに対し、最終額は145.7万ドルと、10倍以上の利益が得られたことになります。TECLもほぼ同等のリターンで、SPXLはこの二者に劣ります。


・流動性

以上の結果からはTECLでも大差ないように思えます。
ただし、ETFの選択においては流動性も考慮する必要があります。
そこで、平均出来高と純資産を確認します。

画像6(出来高と純資産)

(2020年6月8日時点)

ご覧の通り、TECLの出来高はほぼ0に見えるレベルです。純資産を見てもTQQQが最大です。

コロナショックの際、TECLは急激な相場変動に連動できず、指標との乖離が見られました。またなぜか債券が組み込まれました。これは流動性が枯渇したためと考えられます。


幸い乖離は一時的な現象で、再度原資産に連動するようになりました。

所有枚数の少ない一般の投資家にとっては些細な問題かもしれません。

しかし、数十年後に莫大な金額になってから売る可能性も考えると、求める価格で約定させるためには、流動性を重視する必要があります。

また、レバレッジETFを規制する動きもあります。コロナショックの急激な相場変動のさ中、レバレッジETFが廃止されたケース、低いレバレッジに再設定されたケースがありました。

参考 https://selfinvest.net/2020/03/24/notice-of-end-of-leverage-etf/

そういったリスクを限りなく低くする意味でも、出来高、時価総額が最大のTQQQを選ぶのが無難と考えられます。


3、 まとめ

以上よりレバレッジETFの一括投資、積立投資において、

TQQQは、リターン、ドローダウン、流動性のいずれにおいても、最も優れたレバレッジETFである

と考えます。

もちろんこれはバックテストの結果に過ぎません。

そもそもレバレッジETFが爆発的なパフォーマンスを発揮したのは、2010年以降の最長の米景気拡大期間と重なったという事情もあります。長期間経済が停滞すれば、減価によりレバレッジETFのパフォーマンスが1倍ETFに劣る可能性すらあります。

しかしこの先数十年はレバレッジETFのパフォーマンスが期待できると判断するのであれば(私はそう考えています)、TQQQへの投資がベストだと考えます。

QQQはGAFAMをはじめとする最強クラスのIT企業を含んでおり、その牙城は簡単には崩れないでしょう。さらに今後新たなテクノロジー企業の成長を取り込むことも期待できます。

またレバレッジETFはキャピタルゲインを増幅させる投資なので、利回りが少ない投資対象の方が有利になると考えられます。QQQの構成企業は利回りが低いのに対し、S &P500にはエネルギー株や公益など、高利回りの安定配当を出すものが含まれます。この点もTQQQがSPXLを上回る一因と考えます。

数十年後のことはわかりませんが、当面はTQQQが最強だと確信するに足る根拠があります。

TQQQに投資している人はSPXLやTECLに比べて少ないようです。

敬遠される最大の理由は、特定口座非対応のサクソバンク証券か、海外証券会社でしか買えないためでしょう。またNISAも使えません。

私はメリットの方が大きいと判断し、サクソバンク証券の一般口座で購入しています。確定申告のハードルを感じる方も、税理士に1度頼めばあとはご自身でできます。税理士に依頼する費用は数万円であり、元が取れる可能性は十分にあります。

とはいえこれは皆様の考え方次第です。あえてNISAを利用できる他のETFを選択するというのも一案です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

皆様の投資の成功をお祈り申し上げます。

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198X年生。令和元年生まれの男児の父親です。 米国へのレバレッジ投資をしています📈 「レバレッジド・コア・サテライト」という投資戦略をブログで公開しています。 https://kagamiru.com