教員研修の不思議:10年目の研修はアンガーマネージメント!?の謎
渡米前に、ずっと保留にしてもらっていた10年研修(の一部)をオンラインで受講しました。
指導要領を読み込んで、授業の振り返りをする機会があるのはありがたいものの、全体的になんとなく違和感を覚えるところもあったので、記録しておきます。
それは何かというと、教師のアンガーマネジメント関連の研修が多いということ。
10年研修という特性かもしれませんが、
アンガーマネージメントだけでなく、倫理観の醸成や規律の確保、それに同僚性を考える内容が多くありました。
もちろん、時代によって内容は変わるのでしょう。
しかし、教師自身が感情をコントロールしないといけないとか、倫理的に指導をしないといけないというようなビデオを見たり、考えたりしていると正直、この状況は現在の教師性の何を伝えているのかと考えてしまいました。
ということなのでしょうか。
そうだとすると、なぜ?そんなふうになってしまうのでしょう。
みなさんはどうのうな答えを想像しますか?
私には、経験が増えるごとに教師の固定観念が固まっているのが原因だと言っているような気がしてきてしまいます。
感情をコントロールできないのは、自分のプライドが傷つけられたり、こうでなければならないと思っていることが、そうでなかったりすると起こるのではないでしょうか。
生徒が自分の指導に従わなかったり教師としての威厳を保てないと不愉快になる教師は少なくありません。若い頃は経験がないからと理解できていても、年齢を重ねるとそれが受け入れられないことはあるかもしれません。
もちろん、経歴を積む教師が全てそうなるわけでもないし、大多数なわけでもないでしょう。
それでも、これが10年目に研修する内容として強調される理由があるわけで、それはなぜかを考えてみたいと思っています。
このような研修が実際に必要な教師にとって、ステレオタイプ意識を植え付けてしまうのは学校の何なのか。どのような意識、信念、経験がそれを裏づけ、または柔軟で振り返ることを難しくするのか。経験や年齢を単に重ねることだけで得られるものがあるという固定観念があるのか、ないのか、あるとすればそれはなぜか。
これからも考えてみたいです。
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