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ロックダウン避難訓練

日本の学校でも避難訓練は必ずある学校行事のうちの一つ。特に地震や火災避難訓練は、皆さんも何度も経験したことがあるでしょう。

アメリカでは地震や火災避難訓練に加えてロックダウン訓練(lockdown drill)があります。ロックダウンという言葉はコロナウィルス対策を通して世界的に広まりましたが、ここでのロックダウンというのは校内へ不審者が入ってきたり、特に銃による事件が校内で起こった場合の訓練です。

アメリカっぽい〜。

もちろん日本にはそんな訓練はありません。

何をするかというと、教室の施錠。そして絶対に開けない廊下にいる生徒はトイレへ逃げ込むなどの練習です。緊急性に応じて放送でコードブルー、コードイエローなど伝えられることもあると聞きました。ちなみにアメリカの教室は基本的に窓が少なく、廊下側は壁のみ。ドアは一つしかなく、一度締めると外からは開けられない様にすることができます。教室の前後に入口があり、鍵はだいたいいつも開けっ放しで窓もある日本の教室とは雰囲気が違います。

ロックダウン訓練で大切だと教えられた3つのルール。これが衝撃的でした。

1. RUN (走って逃げる)
2. HIDE(隠れる)
3.FIGHT(犯人と戦う)

日本の避難訓練といえば、整列してできるだけ静かに早く避難が鉄則。アメリカでは全員が散り散りに逃げるのか、しかも最後は戦うことを選択するなんてお国柄というか、衝撃すぎて笑ってしまいました。

アメリカ国内でも命がけで最後に戦うことについては議論がある様ですが、銃を持った犯人が実際にきたとすればそうするしか方法がないのかもしれません。

1年間のアメリカ滞在中にも近隣の高校でロックダウンの連絡が入ったことが数回と言わずにありました。どれも未遂や勘違いなどで被害はありませんでした。しかし2019年だけで434件の学校における発砲事件が報告されているのは驚くべき数です。実際に犯人に立ち向かい無くなった生徒もいます。アメリカの銃規制が改善されることは期待できないかもしれませんが、少しでも学校が生徒や教員にとっても安心安全な場になることを願わずには入られません。

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