見出し画像

やってみた!初見読書会

こんにちは。ブックラブ編集部です。
読書コミュニティ「ブックラブ」も6月1日のサービス開始からはや一ヶ月。会員数も100名を突破しました!会員限定のオンラインコミュニティでは、第2期生の自己紹介も続々と始まっています。

さて、今回はブックラブ編集部のチャレンジ企画「初見読書会」のレポートをお届けします。初見読書会とは「初見の本を20分間読んで感想を言う」スタイルの読書会。課題本を読了してくる読書会と違い、読む箇所、スピードもバラバラになるこの方法で果たして読書会は成立するのでしょうか。

今回の課題本は、自らも認知症になった専門医、長谷川和夫医師による「ボクはやっと認知症のことがわかった(KADOKAWA)」を使用。社会的に関心の高いテーマを題材にすることで、各編集部員が何に注目して読み進めたのか、自身の話とどう絡めたのか、読書会の様子をレポートします。

書影_ボクはやっと認知症のことがわかったnote


現在進行形で悩める Y

現在、認知症に関してモヤモヤを抱えているというY。認知症の祖母とどうかかわれば関わればいいのか、自分のことをどう認識しているのか?といった点が気になっている様子。

そんなYは1ページ目からガッツリ読み進め、20分後には認知症に対する誤解が次々と解けたそう。自身も認知症となった著者の論理的な語り下ろしは、祖母の思考力や言語能力に大きな誤解があったことを気づかせてくれ、モヤモヤが晴れたとのことでした。もっと認知症について知りたいと思った、というYの言葉は他の三人にも大きく響いたことは間違いありません。

読み進め方を工夫したK 

続いて、気になった部分を折りながら読んだというK。スラスラと感想を述べるKの姿は、初見読書会のコツを示してくれました。

Kが注目した「2015年に75歳以上は4人に1人が認知症になる」という箇所は、編集部全員に大きな衝撃を与え、その後、認知症を自分事として議論を発展させるきっかけになりました。本文とデータに関する項目の級数(文字の大きさ)が分けられていて読みやすかったという書籍全体への視点も、短い時間で本を読み解くコツと言えるでしょう。


涙腺ゆるゆるMの場合

続いて編集部一純粋なM。目次に目を通し「生き方」に関係しそうな章から拾い読み。
認知症でも笑いの絶えない朗らかな家庭のエピソードや、90歳を越えてもなお「今は夢があるからまだ死ねない」と語る著者の姿に、凝り固まった頭をガァン!と殴られたんだとか。
思い通りに生きることができなくても、目の前の環境と前向きに向き合うことで幸せは見つかるんだと気づかされたそう。

祖母が認知症だったS 

最後は、認知症の症状についてはおよそ理解しているものの、当人がどう思っているのかが一番知りたかったというS。読み進めるうえで新しい発見が多くあったと言います。

「認知症だからわからない」と思って心無い言動をすれば認知症の人も傷つく。認知症の人も私たちと変わらずコミュニケーションを大切にしているという指摘は、ハッとされられる言葉だったとのこと。
著者が留学時代、非言語コミュニケーションで言葉の壁を乗り越えた話と、認知症の人とのコミュニケーションに通じるものがあるという記述も本書ならではの説得力があったと言います。

深く本を読める初見読書会

全員の話が終わると、堰を切ったようにそれぞれの話が始まりました。読み方の違いや、実体験に基づいたエピソード、認知症の話題から派生してアルツハイマーをテーマにしたドラマや映画の話を交え、初見読書会は有意義な時間となりました。

自分が未読の情報を言われると、さらに興味がわき、自分の読んだところを人に伝えると、本の内容がより深く頭に入る。初見読書会は濃密な読書時間を演出してくれることは間違いなさそうです。


今回の試みで、初見読書会には大きな可能性を感じました。なかなか本を読む時間がとれないという人も、初見読書会なら参加しやすいのではないでしょうか。
ブックラブではより多くの交流の形を探して様々な実験を行っています。初見読書会もイベントとしてリリースされる日も近いかもしれません。

ブックラブでは7/10までの期間限定で第2期会員を募集中。定員に限りがありますので、お早めにお申し込みください。

▼詳細・お申込み▼
https://sp.walkerplus.com/booklove/

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?