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Field of Dreams.

ふんわり浮かぶ雲。風に匂う芝生はまだ緑を保っている。そこから晩秋の青空に伸びていくゴールポスト。ここはぼくの夢の原っぱ。


関東大学ラグビー対抗戦。明治大学vs帝京大学。

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10月のこと。葉山に住む友人とメールを交わした。

10か月ちょっと会っていない。気になっていた。

気ままな独り暮らしの友人とは、家人と三人、毎年どこかに旅行に行ったり、東京で、鎌倉で、葉山で酒を酌み交わすことを習いとしていた。

遡って1月11日。これも習いのラグビー観戦。

新国立競技場で行われた大学選手権決勝は、明治大学vs早稲田大学。

友人は明治大学が母校。ラグビー未経験ながら熱狂的なラグビーファンで、経験者のぼくを軽く凌ぐラグビー知識、情報を持つ筋金入り。

密も密。満員の観客の中で堪能したラグビーの余韻を、新橋の小さな居酒屋で酒にひたした午後は今年のこと。

11月22日。青山・秩父宮ラグビー場。

一席の間隔を取って座る人たちの前に、それぞれの夢の原っぱが広がっている。

ぼくらの定位置はゴールポストの真裏。フィールドを縦に見る。

両校の選手たちが交わす指示の言葉、叱咤の声、ガキっという身体の激突する音が目の前のフィールドから直接伝わってくる。

これがいいんだ。

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試合は、39ー23で明治大学の勝利。

堪能させてもらった。

明治大学vs帝京大学戦にも、学生ラガーマンの一途さにも、ラグビーというゲームにも。

そして、友人の上気した笑顔にほっとした。

さて、これから一献。まだ3時前である。

通しの蕎麦屋か、ビアホールか…

結局、銀座の「酒の穴」に。十数年ぶり。

自分たちのテーブルでお燗出来るシステムはそのままで、好都合。

家人は酒匠の資格を制度発足の二年目に取得している。立派なお燗番が控えている。

三人で恒例のゲーム寸評。これにまさる肴は無い。

三人で二升五合を越えていた。酒はいい。

さて、そろそろと銀座四丁目を右に折れ、エルメスの裏の地下へ。

馴染みの「サンボア」で、バーボンソーダ。

いつの間にか家について、歯を磨いて就寝。

いい一日だった。

翌朝の朝ご飯。

二日酔いの家人は、それでも完食してまたベットへ。

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自分の適量を知っている家人。

知っていながら友と深酒。

みんな、いい奴なんだ。

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