【永久保存版】ストレート合格者が教える一級建築士製図試験攻略法 -必要最低限の作図表現で合格する-

こんにちはかぼすです。
この記事はタイトル通り必要最低限の作図表現で一級建築士製図試験に合格する方法について記します。
必要最低限の作図表現は8章に記してますのでぜひ読んで欲しいと思います。

一級建築士製図試験はいかに早く描けるかが重要です。ですが資格学校でもネットで調べても、エスキス方法については教えてくれても、必要最低限の作図表現については教えてくれません。
資格学校ではより良い作図表現を指導されます。私はそうでした。
ただそこまで描かなくていいのに、もっと簡単な表現でいいのに、と思うことが多々あります。
ですので、この程度の作図表現でいいよってものをお伝えできればと思います。
むしろそれが合格への近道になるので、
8章に詳しく記します。

また、ついでに私のエスキス方法についても書いていこうと思います。
私の練習図面や試験当日のエスキス用紙等もお見せします。
読んで損はしない内容です。

↓学科の勉強についてはこちらに書いてます↓

一級建築士試験 -ストレート合格者が教える攻略法- 学科編①

1章. はじめに

私は2020年に一級建築士試験を初受験しました。
結果は学科製図ともに合格でした。
学科が終わってから製図試験まで2ヶ月半という短い期間で合格するには、余計な対策をしてる余裕はありません。
それにも関わらず、各資格学校は必要最低限は教えてくれません。
合格に不要なことまで教えています。
つまり資格学校は70点で受かる試験なのに90点以上を目指す指導をしています。
私から言わせればそこまでする必要ない
そもそも3ヶ月でそこまでできない。 

しかし製図試験は独学ではかなり厳しい
ネットで調べてもこれといった製図のやり方がないですし、曖昧なものばかり散見されます。
正直使える情報がない。
なので自分で製図試験攻略法を記そうと思います。

2章. 2020年一級建築士製図試験分析

攻略法の前に2020年の製図試験結果を少し分析したいと思います。
※国土交通省が公表しているものを抜粋してます。

○採点結果については、ランクI、II、III、IVの4段階区分とする。
ランクI:「知識及び技能」*を有するもの
ランクII:「知識及び技能」が不足しているもの
ランクIII:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
ランクIV:設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
*「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。
○なお、採点の結果、ランクI、II、III、IVのそれぞれの割合は、次のとおりであった。
ランクI:34.4%、ランクII:5.6%、
ランクIII:24.3%、ランクIV:35.7%

今回合格率は34.4%でした。
昨年も同じくらいだったので、今後も同じくらいになると思います。

○受験者の答案の解答状況
ランクIII及びランクIVに該当するものが多く、具体的には以下のようなものを挙げる ことができる。
・設計条件に関する基礎的な不適合:「各ユニットのゾーニング等が不適切」、「要求し ている室の欠落」、「要求している主要な室等の床面積の不適合」等
・法令への重大な不適合:「延焼のおそれのある部分の位置(延焼ライン)と防火設備の設置」、「道路高さ制限」や「直通階段に至る重複区間の長さ」等

恐らくですが、
ランクⅣは図面未完成、法令違反
ランクⅢは室の欠落、面積不足

と思われます。
採点の仕方はまず未完と法令違反を機械的に選別し、その次に要求室とその面積を見るのだと思います。
つまりランクⅣ、Ⅲの図面は採点すらされません。
一発アウトです。
ランクⅢの図面もどんなにいいプラン、綺麗な図面だとしてもアウトです。

ちゃんと採点されるのはランクⅡからです。
つまり、4割程度しかちゃんと採点されないのです。
試験元はなるべく採点する作業量を減らしたいのだと思います。
最近はこの傾向があるので頭に入れた方がいいでしょう。
ただ、こんなわかりやすい採点基準はありません。
図面を完成させて、法令を満たし、要求室とその面積さえクリアすれば8割以上が合格できる試験なのです。
そう考えると正直それほど難しい試験ではありません。

3章. 製図試験の難しさ

では、製図試験の難しさとはなんでしょうか。
それは時間です。
エスキス、記述、作図を6時間半でこなさなければなりません。
ちなみに製図試験の未完の割合は1割程度と言われています。
製図試験は時間との戦いなのです。

製図初受験者はまず解答例の再現図を書くことから始めますが。かなり時間がかかると思います。
私は4時間半くらいかかりました。
製図試験はいかに作図時間を短縮できるかが鍵になります。

4章. 製図試験の手順

製図試験の手順は、エスキス→記述→作図が主流です。
たまに作図をしてから記述という人がいますが、あまりオススメしません。
記述は全て埋めることが大事で、時間を気にして殴り書きみたいなことは避けたいからです。

では時間配分ですが、一般的には下記のように言われてます。
エスキス    2時間
記述      1時間
作図      3時間
見直し     30分

一方かぼす流は
問題読む    10分
エスキス    1.5時間
エスキス見直し 10分
記述      1時間(実際は50分程度)
作図      2.5時間
作図書込み   30分
見直し     20分 

少し細かく時間配分を記しましたが、あくまでも目安です。
エスキス、記述、作図について詳しいやり方はこの後の章でお伝えします。
近年は問題が難しくエスキスに2.5時間くらいかけてもいいと言われてるようですが、
1.5時間程度を目指してください。
もし本番でエスキスに時間がかかってしまった場合は作図書込みの時間を削りましょう。
数をこなせばできるようになります。
記述は量が多いので1時間程度はかかります。
逆に言うと1時間で書けるよう練習してください。
作図は2.5時間を目指しましょう。
たまにすごく早い人がいて2時間くらいで終わる人がいますが、そこまで早く描ける必要は無いと思います。
2.5時間で安定して作図できればもう作図の練習よりもエスキスの練習に時間をかけるべきです。
たくさん問題を解いてエスキスをこなすことが合格への最短距離です
ただし、問題は各資格学校で手に入れるしかないので、独学ではなかなか難しいです。

5章. かぼす流エスキス方法

ここからはエスキスについて記します。
※写真等を載せてます

資格学校でも教えてくれないこともたくさん含まれているので、参考になれば嬉しいです。
ただし、ここに記すのはどの課題にも対応出来るものです。
課題によってエスキス方法は少し変わってきますので、ご了承ください。

では、かぼす流エスキス方法ですが、
私はそもそもエスキスとは思っていません。
エスキスとは設計のためにする作業のことですが、
製図試験は設計ではありません
皆さんがエスキスと言っている作業はエスキスではありません。

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