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【I-007】負けるにもスキルがいる!



息子(当時小3)とオセロをやった時の話しです。この時点で負けるはずもなく圧勝したところ、息子がとたんに不機嫌になりました。まぁ、自分にも記憶がありますが、この年齢の頃は負けると自然と涙が流れてきたものです。ゲームの奥深さや対戦相手との駆け引き等を楽しむ余裕もなく、ただただ悔しく、そして拗ねてしまうのであります。

拗ねるとヤバい!

この「拗ねる」という光景が、どうも良くないのです。
すぐに母親が飛んできて、「泣くなら、もうやらないの!!」と怒るので
あります。この怒声に更に涙が止まらないという悪循環に陥ります。

せっかく遊んでいたのに、全てがパーとなる瞬間です。
その後、皆無言になり、気まずい空気の中、どう取り繕っていこうかとアレコレと考えます。まぁ、本当にムダな時間が過ぎます…。

こうなると息子の機嫌回復が急務であります。
「もう1回だけやろう!」と提案し、完全にやる気を失った息子を何とか
オセロに誘います。そして、本当は良くないこと、本人のためにならない、と分かっているのにわざと負けるゲームをするのです。

息子が黒、自分が白。ゲームは息子先攻で進みます。
ゲームの1手先、2手先を考えることが出来ない息子のためにこちらから
取りやすい環境を整えていきます。
「さぁ、ドンドンひっくり返せ」と心の中で叫びながら、ゲームは進みます。見る見る機嫌が直って、テンションが上がる息子。そして、終わった盤面が冒頭の写真です。

黒の圧勝…。

引き立てる役は、相応の実力がなければ務まりません。
プロレスでも本当に実力ある悪役レスラーがいてこそ、主役たる人気レスラーが引き立つのです。これは世の中を生きていく中で、すごく大事だと思います。

黒が圧勝したことで、息子の機嫌が戻ったことは言うまでもありません。
すぐに母親を呼び、一緒に喜んでいる。家内はもちろん状況を理解している。もうしばらく経てば、こんなことをしなくても済むのだろう。
早く息子とのオセロゲームで焦ってみたい…。


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