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蠱惑の本 井上雅彦監修 光文社文庫(2020年12月発行)

異形コレクションの記念すべき50巻目です。48巻目で終わったかと思っていたところに二ヶ月連続で新刊が刊行され、これはその二冊目というわけです。

「異形」コレクションというだけあって基本はホラーです。ただ「怖い」だけでなく「異常」や「奇妙」な作品が収められています。各巻にはそれぞれにテーマが設けられていて十数名の作家がテーマに沿った作品をよせています。

今回は「本」がテーマです。

基本的にホラーは苦手ではないのですが、中には抽象的・前衛的に文章を展開される作家も多く、読んでいて疲れるので積極的に読もうとは思いませんでしたが、知らない作家さんや新刊がなかなか出ない好きな作家さんへの出会いを求めてこのシリーズを読みはじめました。

ぶたぶたシリーズで有名な作家さんとの最初の出会いもこのシリーズです。

本巻は15名の作家さんが作品を掲載していますが、気に入った作品を掲載順に並べると

・「オモイツヅラ」井上雅彦
・「本の背骨が最後に残る」斜線堂有紀
・「河原にて」坂木司
・「2020」三上延
・「外法経」朝松健
・「恐 またはこわい話の巻末解説」澤村伊智
・「魁星」北原尚彦

自分としては多いほうですね。シリーズの中には読み始めたものの途中で投げ出した巻や、まったく読んでいない巻もあります。読みたくて買い始めたはずがいつのまにかコレクションのように全巻そろえることが目的になってきていますね。ちなみに全そろいまであと8冊です。

それはともかく、どこかしら理屈で納得できる(あるいはそんな気になる)作品が好きなようです。

中でも朝松健の一休シリーズが大好きです。作品集も出てはいるのですが、なかなか手に入らないんだよなぁ。

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