樺島 ざくろ

童話や小説の公募に挑戦中の3児のハハ。 そろそろ自分のためにも生きてみたいのよ。 第4…

樺島 ざくろ

童話や小説の公募に挑戦中の3児のハハ。 そろそろ自分のためにも生きてみたいのよ。 第40回 日産童話と絵本のグランプリ 大賞 |「小説でもどうぞ」第9回・W版7回最優秀賞 |WOWOW×note『♯映画にまつわる思い出』入賞 |アイコンのカバシマさんは娘画です

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【WOWOW×note企画 #映画にまつわる思い出 入賞作】 帰れないけれど帰れる場所

一度だけ指定席で映画を見たことがある。 子どもの頃のことだ。 今は座席指定が当たり前だったりするから、「は? 指定席とか別に珍しくなくね?」って思われるかもしれない。 でも違うんだ。 昭和の時代、自由席が当たり前だった映画館で、課金して確保できるリッチで特別な席がありました。それが私のいう指定席。 指定席で観ることは、けっこうな贅沢だったと思う。 小さかったからあまり覚えていないけれど、通常の料金にプラスして3000円くらいしたんじゃないのかな。 指定席には清潔そうな真っ

    • 今更ながらふり返る2023

      え3月? びっくりするくらい遅くなったけれど、昨年のふり返りと今年の抱負的なことを書こうと思う。 秋から仕事を増やしたため、この数カ月、頭と心をほとんど持っていかれていた。余白がなかった。不器用なので、新しい環境や仕事に慣れるまでは、やたらと容量を食うんだよね。 くわえて年明けから次女の大学受験である。 緊張したり祈ったり、喜んだり焦ったり。あと湯水のようにお金が流出したり。 特に2月は目まぐるしく過ぎていった。記憶というか、時間の流れをはっきり思い出せないもの。 次女

      • 【創作】いつもの文化祭

        「このあと3時よりー、中庭、特設ステージにてー、吹奏楽部によるコンサートを行いまーす!」 「高3は、これが最後の学内公演でーす! どうぞお見逃しなく!」 「ぜひ、お越しくださーい!」 「お越しくださーい!」 混み合った廊下で、プラカードを掲げた呼びこみコンビとすれ違う。 人の良さそうな黒メガネと、白い歯がキラリと光るタイプのイケメン。 見覚えのある2人組だ。 高3の先輩だろうか。ともに、青い吹奏楽部のTシャツを着ている。 このコンビに遭遇するのは、今日何回目だろうな? 

        • 青い1日

          9月、息子の高校の文化祭に行ってきました。 4年ぶりの通常開催だそうです。 でもさ、通常開催とか言われてもピンとこないわけですよ。 息子が通うのは中高一貫校。 入学=コロナ元年だったので、高1になる今まで、3年間は制限付きの文化祭が当たり前だったからね。 通常ってナニ? って感じよね。 中1は、生徒のみで開催。 中2は時間指定ありで家族1人のみ入場可。 中3のときは、生徒1人につきチケット数枚。 毎年少しずつ規模はUPしてきたものの、こぢんまりとしていることには変わりなく

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        【WOWOW×note企画 #映画にまつわる思い出 入賞作】 帰れないけれど帰れる場所

          【創作童話】わんこ

          「ママー! わたし、わんちゃんがかいたい! かってもいい?」 通園バスからとびおりるなり、わたしがさけんだものだから、ママは目をまるくした。 「いきなりどうしちゃったのよ、まゆ」 「あのね、さきちゃんちに、こいぬがきたんだって。すっごくかわいくって、おりこうなんだって!」 ようちえんで、となりのせきのさきちゃんが、いぬの絵をかいていたのだ。ちゃいろくてかわいい、こいぬの絵。 「なまえはチャミっていうの。だっこすると、クンクンあまえるんだ。まいにち、いっしょにおさんぽしている

          【創作童話】わんこ

          スクラビルドされた思い出 【WOWOW×note「♯映画にまつわる思い出」入賞しました】

          ゼルダをやっています。 5/12に発売になった『ゼルダの伝説 ティアーズオブキングダム』、通称ティアキンを。 おもしろいに決まっているでしょうと思っていましたが、やっぱりおもしろいです。とても。 あっという間に時間が過ぎて、気がつくと人生が秒で溶けていきます。 こわいこわい。まんじゅうこわい。 実はこれ、こうして地球人の時間を吸い上げて奪うための擬似餌なんじゃないの? それとも、多くの人を堕落させて社会に混乱を招くのが目的なの?  そんなSF的陰謀論を疑ってしまうほど、おそ

          スクラビルドされた思い出 【WOWOW×note「♯映画にまつわる思い出」入賞しました】

          冒険の記録 【プロフィール】

          樺島ざくろといいます。 児童文学や絵本、小説などを書いて、ときどき応募しています。 家族は、子ども3人と夫1人と、金魚2匹。 好きなものは、字の書いてあるものと、甘いもの。 マンガも大好き。あと読み聞かせも。 読み聞かせは、10年以上ボランティアをやっておりました。 書くことを始めたのは2020年の5月頃、コロナのステイホーム期間のことでした。  不安も閉塞感も、わが家の人口密度もいっぱいいっぱいだったあのとき。 私は物理的にも精神的にも酸欠の金魚っぽくなっていて、家ででき

          冒険の記録 【プロフィール】

          エブリシング・エブリウェア・オール・圧倒的

          冴えない中年主婦が大活躍するなんて聞いたら、アカデミー賞は置いといても、同じく冴えない中年主婦として観ないわけにはいかないじゃん! しかも、優しいだけで頼りにならない夫だと?  やっぱり観ないわけにはいかないじゃんよ!! ということで、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を観てきました。 あらすじはこんな感じ。(以下ネタバレ含) 『エブエブ』で主人公名がエヴリンになるんなら、日本語で言えば『毎度毎度』の「まいどん」とか「毎さん」みたいな感覚なのかしら?

          エブリシング・エブリウェア・オール・圧倒的

          表彰式でチューニングをした話

          3月4日。 「第39回 日産 童話と絵本のグランプリ」の表彰式に出席してまいりました。 会場は大阪府立中央図書館。 最寄りの荒本駅は初めて降り立つ駅でした。 方向音痴なので心配でしたが、矢印の通りにしばらく歩くと、 ありましたありました! 中央図書館、立派な建物です。 おどおどしながら受付を済ますと、 「受賞おめでとうございます」の言葉とともに、名前入りのコサージュと入選作品集をいただきました。 名前が。 私の名前が書いてあります。 妄想じゃないんだね。本当に受賞した

          表彰式でチューニングをした話

          受賞電話は突然に

          作品を書き、投稿するようになって2年が経ちました。 初投稿以来、家の電話が鳴ると、 「待って、私が取る! 受賞の連絡だから!」 と家族を押しのけて、受話器を奪取しています。 もちろんネタなんだけど、半分本気なところが我ながらこわい。 応募するときは、家の電話番号を書いているのです。 でもね、かかってくるのは営業電話以外のなにものでもないわけですよ。 うちの場合、娘が2人いるからか成人式の振り袖関係が最多。 次点で塾・家庭教師系ですかね。 全くもう、あれどうして家族構成とか子

          受賞電話は突然に

          秋の活動報告 

          きっぱりと冬だわね。 この寒さはもう、誰がなんと言おうとまちがいなく冬のそれ。 秋、ついこの間までここにいたのにね。 いつの間にか通り過ぎてしまったわね。 とはいえ、今ならまだ秋の背中が見えるから、今のうちに秋をふりかえって記しておこうと思う。 「月にひとつ以上は公募を」 「『とりあえず』を封印して、納得のいくものを書くように」 などと、夏の私は鼻息荒く息巻いていたけれど、なかなか思うように進まなかった秋。 かろうじて坊っちゃんと日産童話に出してみたものの、うーん、ギリギ

          秋の活動報告 

          0からの文学フリマ東京35 ③当日レポ・買ったもの他

          文学フリマ東京35にはじめて参加した当日譚と後日譚です。 淡々と記すつもりが、こってり系の長いレポートになってしまいました。 1. 当日レポート 2022年11月20日。 10:30ごろ車で東京流通センターに到着しました。 夫とふたりの家内制文芸部coppia101 としての出店です。 われらのブースは第2展示場。 ガラゴロと荷物を運び、いざ出陣です! ガランとした会場に入ると、見渡す限り長机&パイプ椅子。これ、朝早くから準備されるの大変だったでしょうに。担当の皆さまに

          0からの文学フリマ東京35 ③当日レポ・買ったもの他

          0からの文学フリマ東京35 ②お品書き

          文学フリマ東京35、間近となりました。 文学フリマ東京35【入場無料】 2022/11/20(日) 12:00〜17:00 会場: 東京流通センター 第一展示場・第二展示場Eホール どうやら参加の皆さんは、出品作品を「お品書き」と銘打って紹介する習わしらしい。 出店するってことは、1日だけの小さなスペースとはいえ、「わたしの店」ってことだもんね。制作・販売だけでなく、告知や営業、お店の設営や装飾も担当してこその、おらが店、おらが城。 いいね! 大人のお店屋さんごっこみたい

          0からの文学フリマ東京35 ②お品書き

          0からの文学フリマ東京35 ①きっかけから入稿まで

          11月20日(日)に東京流通センターで行われる「文学フリマ東京35」に、夫婦ではじめて参加する予定です。 文学フリマというものがあるらしいと知ったのは、偶然流れてきた小柳とかげさんのこの記事から。 文フリの楽しさと魅力をキラキラと教えてくれた、素敵な記事でした。 それで、うわおもしろそう! 私もいつか行ってみたい! と心に留めておりました。 まずは偵察。様子を見にいこう! と思っていたはずなのに、気まぐれな出来心で出店ボタンを押してしまったのは、6月だったか7月だったか

          0からの文学フリマ東京35 ①きっかけから入稿まで

          夏の活動報告

          夏休みが終わりましたな。 中・高・大学生の3人の子らが、朝起きたり起きなかったり、お昼食べたり食べなかったり、課題やら部活やら塾やらバイトやら、ワーワーわけわからんうちに、とにかく過ぎていった夏。 3人とも活動がバラバラでさぁ。日々の予定を把握するだけで、母はけっこう脳のストレージを食いましたわ。 だが新学期がはじまり、ようやく私だけの時間が持てるように。 イ・エーイ! カムバック マイストレージ! 子らはかわいいものの、それとこれとは別。静かな時間のありがたさを酢昆布の如

          夏の活動報告

          公募ガイド「小説でもどうぞ」で最優秀賞をいただいた話

          「公募ガイドONLINE」の第9回「小説でもどうぞ」にて、最優秀賞をいただきました。びっくりして、しばらく口が開いたままになったよ。 書くことにちゃんと挑戦してみようと決めてから、もうすぐ2年。 書くことに向き合うのって超勇気がいるし、恥ずかしくて辛い。 でもさ、公募記録ノートを見返してみたら、児童文学を中心に大小合わせて17の公募に応募していたのよ、私。ガンバッタナ! とはいえ、受賞どころか一次も通らぬ玉砕の日々だったんだよね。 心がバッキバキに折れて、しかも複雑骨折で、

          公募ガイド「小説でもどうぞ」で最優秀賞をいただいた話